すてっぷ・じゃんぷ日記

今日の活動

社会性の基礎は自分でわかることを積み上げること

当事業所では毎日何かしらの集団遊びを短時間取組みます。ボーリングだったりストラックアウトだったりダーツゲームだったりで、順番などルールがあるものです。認知レベルが高くなると、ルールは複雑になっていきますが基本は適切に遊びが楽しめるように、構造化支援も入れて取り組みます。

子どもは自分のやることさえわかれば、時間はかかっても自然に友達の様子にも関心を持つようになるのですが、自分のやることがわからなかったり、楽しめなかったりすると、そもそも遊びが成立しないので社会性を学ぶのは難しいです。

言葉がよくわからないF君はこういう取り組みになると付き合いはしますが、終わるのを待っている感じで、いらいらしています。たぶん、みんなで何かを取り組む場面は、自分ではよくわからないのにやらされてしまう束縛感が強いのだと思います。できることわかることをみんなとやるから社会性は育ちます。当たり前のことですが、分からないのにみんなでやる事を優先されたばかりに、自立心や自尊感情が傷ついている重度の方は少なくありません。まず、みんなでやる事よりも自分がわかることを積み重ねていくことを優先する事が重要です。

 

届かない気持ち

E君、友達のことについて「文句ばっかり言っていて暗いし、周りへの影響考えてないなあれは」と語り始めます。「ふーん、なんでなんだろうね」との問いに、「空気が読めてないんだよ。もっと、謙虚にならないとね」と言います。この発言のE君「もうおれなんかあかんし」「おらんほうがええし」とネガティブ発信の王者です。「うーん。人のことは良くわかるんだね」と返すと、「そうやで、いつも気を使ってるからね」と返事。そうか、君なりに気を使っているんだね。私たちに君の気持ちが届かないだけなんです。

 

フロアバレーボール

鈴が入っている視覚障害者用のバレーボールを購入して遊んでいます。昔は盲人バレーと言ったのですが今は晴眼者も一緒にプレーできる6人制バレー(前衛選手はアイマスクもしくはアイシェードを着用)=フロアバレーボールという名前になりました。事業所ではみんながアイマスクをすると難しいし面白さがわからなくなるので、みんなで遊べるアレンジを考えています。

視覚障害者用の球技はフロアバレーボール以外にもあり、例えばゴールボール・グランドソフトボール・サウンドテーブルテニス・ブラインドテニス・ブラインドサッカー・ブラインドゴルフとあり、最近はブラインドラグビーと言うのも出てきたそうです。晴眼者もアイマスクをして一緒に取り組めるので、遊びながら障害理解が進む利点があると思います。

 

アイラブユー

D君がいらいらしていて、決められた時間内にPCが終了できませんでした。最初に17時までに終了すると約束したので、スタッフは次回はペナルティーとしてPCは使ってはいけない旨をD君に言い渡しました。

確かに約束を破ったのは事実ですが、そのペナルティーは示していませんでしたし、次回にペナルティーと言うのもD君にしてみれば踏んだり蹴ったりでした。このような時に私たちはどういう支援を行えばいいでしょう。

奇策はありません。基本を貫くことです。不適切な行動は、まず振り返らせます。そして理由があるなら聞いてみます。理由を言い訳と言わずにまずは聞きます。そして、約束を反故にするのはどう思うか聞いてみます。適切な反応がないなら、約束を破られた人は悲しいという感情を伝えます。そして、次回はどうすればうまくいくか考え合います。本人から出てこなければ、いくつか提案して次回にもう一度話し合って決めようと提案します。きっとうまくいくよ応援しているよと伝えて終わりにします。

おおきな声を出したり、感情をぶちまけないで、受容的にうなずき、静かに静かにお話をします。子どもと別れ際の「きっとうまくいくよ。応援しているよ」は重要です。この業界のプロフェッショナルの合言葉です。欧米人の家族への「アイラブユー」みたいなものです。複雑な意味はないけど、使わないとひと騒動起こるワードです。

 

 

わらべ歌遊び

わらべ歌遊びをしました。打楽器も使ってみんなで楽しく声を合わせました。わらべうた」は、ペンタトニックで構成されています。だから、ずらして歌ったり、同じ音の繰り返しを加えたり、異なる2曲を同時に歌ったりしても、不快な響きになりにくいです。わらべうたには様々な魅力があります。合唱して少々音を外す声が入っても気になりませんし、音をはずすのはかえって難しいと言えます。だからこそ、伝統的に子どもの遊びの中に根付いたとも言えます。

ペンタトニックとは、例えばド−レ−ミ−ソ−ラ(−ド)のように、半音のない五つの音からなる音階です。この音階は、連続する五つの完全5度音程=ド−ソ−レ−ラ−ミを、1オクターブ内に収めたものです。二つの音がよく溶け合う音程を協和音程と言いますが、それは、音程を構成する二つの音の振動数の比が単純であるほど近親度が高いそうです。完全5度の音程は、振動数の比が3:2となっており、これは、オクターブ(完全8度=1:2)に次いで単純なのです。こうした振動数比の音構成が、自由に音を重ねても不協和を感じさせない仕掛けなのです。などとうんちくを並べましたが、最近わらべ歌なんて路地から聞こえてきません。わらべ歌復活とまではいかないにしても、この音階の心地よさを生活の中で子どもたちに感じて欲しいと思います。

 

 

 

 

書き初め

書き初めとは、年が明けてから書く初めての書のことです。書き初めは、1月2日に行うものが習わしと言われ、この日に書くことによって書道がうまくなると昔から言い伝えもあるほか、昔は1月2日は仕事始めとされており、一年の仕事はじめの日でもあるので、目標やうまくいくことを願うという意味で行われているとも言われています。

書き初めで書いたものは、どんと焼きの火の中に入れて燃やすことが一般的とされており、この火の中に入れたときに火の勢いで書き初めを書いた紙が高く舞い上がるほど、字がうまくなると言われています。

すてっぷでも書初めをしました。「子」「寿」「想」とか、自分の名前やアート書道まで思い思いに書きました。

謹賀新年

~謹賀新年~
昨年は格別 の御厚情を賜り、厚く御礼を申し上げます。
本年も一同、皆様にご満足頂けるサービスを心がける所存でございますので、 何とぞ昨年同様のご愛顧を賜わりますよう、お願い申し上げます。
皆様のご健勝と益々のご発展を心よりお祈り致します。
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

新年は1月4日から平常営業とさせて頂きます。
令和2年 元旦 

NPO法人ホップすてーしょん 
育ちの広場 すてっぷ 職員一同

良いお年を

本日は今年最終日です。12名の利用者と8名のスタッフで過ごしました。本事業所の利用登録者は30名を超え、来年度に向けても新しい利用希望者が見学に来ています。放デイは一日10名が経営的に安定しやすい仕組になっているので、これ以上利用登録者を増やすよりも新しい事業所を立ち上げて対応した方が良いサービスが提供できます。ただ、同じものを二つ作るのではなく、現在の生活型以外に高学年や中学生向けのLD支援や自己認知学習を含めた療育型を作るべきではないかと考えています。すてっぷは外遊びしたり調理をしたりゲームをして社会性を学んでいくというのがコンセプトですが、成長と共に遊びや学びのニーズは変わってくるので、これに対応する必要がでてきているのです。

また、就学前の知的遅れのない子どもの発達障害支援も重要です。小学校で学齢が大きくなってから幼少期で少し気になっていた課題が顕在化するケースも少なくないからです。また、保護者の方への子育ての知恵も家族や地域の絆が細くなっている現在では、ペアレントトレーニングや子育ての苦労を共有するピアカウンセリングも必要となっています。残念ながら、ペアトレもピアカンも放デイや発達支援事業所には認められていない機能ですが、これがもっとも成果が上がる手法であることはいくつもの研究成果で明らかになっています。これらの親子の課題を解決するには、このタイプの事業所を作り今までにない機能を付加していくことが求められていると感じます。

残念ながら、人材が集まらず来年度すぐには新事業所は立ち上げられませんが、あきらめることなく取り組んでいきたいと思います。今年度はまだ3か月ありますが、年末に当たり皆様からのご支援とご協力に対し感謝申し上げ、皆様の御多幸をお祈りしてひとまず今年のHPを終了いたします。年始は1/6月曜よりHP掲載を再開いたします。(事業所は1/4土曜より開所します)良いお年をお迎えください。

 

スクラッチアート

スクラッチアートとは、アメリカをはじめとする海外でブームの新しいお絵描きです。子どもたちに大人気となり様々なシリーズが発売されていますが、大人向けの本格的絵画をスクラッチするものもあります。

黒いスクラッチ面を専用ペンでけずると、キラキラ光るホログラムの線や、美しい色の線を描くことができます。子どもの頃、クレヨンでカラフルな下地をぬり、さらに上から黒でぬりつぶし、黒い面をけずる「スクラッチおえかき」を体験した人も少なくないと思います。それと同様のしくみを、最新の印刷技術で商品化し、手軽に楽しめるようになったものが「スクラッチアート」です。こういう細かい作業はASDの人の方がダントツに上手です。冬の夜長にこつこつ削る(描く)のもいい感じです。

ビンゴゲーム

ビンゴゲームは1500年頃、イタリアで発祥したと言われています。もとは"Lo Giuoco del Lotto D'Italia"と呼ばれていました。後の19世紀初頭、北アメリカに伝達し当時の子供達の間で遊ばれていた『Lotto』という数字集め遊びが縦横ナナメを揃える数字ゲームに発展して行きました。"Lo Giuoco del Lotto D'Italia"は当時毎週土曜日に遊ばれ、18世紀にはフランスへ伝達して紳士の間でプレイされました。後にドイツへ伝えられて子供達の間で算数教育のためのゲームとして親しまれました。

北アメリカの『Lotto』は20世紀には「beano」と呼ばれ、そして1936年頃、おもちゃ屋セールスマンEdwin S. Loweが間違えて“ビーノ”を“ビンゴ”を叫んでしまったことから、今のように呼ばれるようになりました。おそらく「bin・go」で英語で「やった!」というような意味です。ペンシルバニア州のカトリック教会の神父が、交流ためにこのゲームを利用したのをきっかけに、現在では世界中の人気ゲームとなったといいます。

パーティーと言えばBINGOゲーム、本事業所では5×5マスでは難しいので3×3マスで取組んでいます。BINGOしたら、自分の好きなクリスマス用のお菓子セットが選べます。