すてっぷ・じゃんぷ日記

今日の活動

なんで出来ないんだろう

ネガティブな話題です。

4年生のI君が「なんで僕はみんなと同じように漢字が読めないんだろう」と話してくれました。彼は読み書きが苦手なことと、中々覚えることが難しいことがあります。

子どもらしく、明るい子でじゃんぷの学習の中で漢字の読みをしても「わかりません~!」と言っていましたが、ふとそのようなことを言ってくれました。

学習が苦手な子どもでも年齢と共に周りを見る力はついてきます。さらに小学校の中学年は大人よりも子ども同士のグループを優先する「ギャングエイジ」という時期や、高学年だと周りと自分を比べることも増えてきます。

どこまで行っても学校は学習をする場です。子ども達はそこで半日以上を過ごしています。子ども達の生活の半分は学校なのです。当然が学習面を気にします。それは子ども達にとってどれほど重たいものでしょう。学習に課題を持つ子ども達にとってはそれが劣等感に繋がります。

最初の話に戻りますが、筆者は「ここで〇〇君の得意な力(聴覚から情報を処理する力)を使って漢字を覚えたり読めたりするようにしてるんだよ」と、薄っぺらい言葉しか出せませんでした。

自信を持って学習支援をしているつもりですが、本気で悩み、壁に当たった子どもに対してこんなに薄い言葉しかかけられないのか、と情けなくなりました。このような時どんな言葉をかけたらよいのか、正解がわからないですね。

興味の仕掛け

前回のブログにも書きましたが、じゃんぷでは七夕飾りを飾っていました。子ども達が短冊に思い思いのお願い事を書きました。

本物の笹を使いましたが、「リアルさ」は子どもの興味を惹きつけます。玄関に入ってきた時に「なにこれ~!」と子ども達は目をキラキラさせ、興味を持ってくれました。緑のビニールテープを使って笹に見せかけてもよかったのですがやはり本物が良い、ということで笹を準備しました。

ただ全ての活動で本物を用意できるわけではありません。今年のじゃんぷの夏祭りでは「お菓子釣り」をします。ただビニールプールに水を入れてお菓子を浮かべるわけにはいきません。

子ども達に興味を持ってもらうためにどのような工夫をするのか、考えています。夏祭りの週が終わったらこのブログにも載せますね。

 

 

ある学校の特別支援学級の取組でも、渡り廊下いっぱいに飾りをして、ホンモノの季節感を全校に発信し、子ども達の自信につながる体験をしているところがありました。

 

七夕

筆者がまた夏風邪にかかってしまい更新が滞ってしまいました。どれだけ医者にかかっても「重い夏風邪ですかね」としか言われず、薬を飲んでも一向に回復しないのは怖いですね。

さて、夏と言えば七夕です。じゃんぷでは毎年短冊に願いを書いて笹に飾っています。じゃんぷの職員の知り合いに笹をくれる方がいるので、本物の笹を使って七夕飾りが出来るのは雰囲気が出、子ども達も喜んでくれます。

読み書きが苦手な子が多いので、願いを書く時もあまりくどくどと長く説明はせず、来所したときに笹と短冊、筆ペンを置いておき「短冊に願いを書いてね」の一言メモだけ書いておきます。

その場ですぐに書けるように仕掛けをしているわけですね。形式ばった形だと「書かなきゃ!」と少し構え、しんどい気持ちが出てきてしまいますがラフな形にし、すぐに書いて飾って終わり!という形にした方がよいのでしょう。

今年もたくさんのお願いを書いてくれました。なんと児童発達で来た未就学の子どもも興味を持って書いてくれました!みんな、叶うといいね!

垂直と平行

4年生の子ども達は算数で「垂直・平行」を習っているところです。

そもそも「垂直」「平行」という言葉自体子ども達にとって身近な言葉ではなく、頭の中に入りにくいものです。読み書きが苦手な子どもにとってはさらに難しいのかもしれません。

今回は図に示し、「垂直」と「平行」のヒントカードを出して問題を解きました。それを続けて定着が出来る子もいますが、それだけでは中々定着が難しい子もいます。

じゃんぷに通うO君が中々覚えれず、どうしようか、と悩んでいる最中です。Y先生とも相談し、「O君は昆虫が大好きだから垂直と平行を昆虫に例えてみてはどうか」となりました。

カブトムシの角を垂直、クワガタのハサミを平行と例えて、それをヒントカードにしようかと考えています。

さて、これが有効かどうか!O君にとってわかりやすかったら、と願っています。

 

小6息子テストで70点で「満点やで!」と笑顔…その理由に絶賛の声 先生独自の採点に「個に応じた指導」「すてきな配慮」

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上のニュース記事は、書字障害の子どもへの配慮として、国語テストの漢字を書く部分はやらなくてよいことにし、70点満点のテストでやった、という記事です。

この子どもは漢字を読むことは出来るが自分が書くときに漢字の形を覚えることが難しく、漢字が出てこないのでしょう。おそらくひらがなカタカナでも相当苦戦したのだと思います。

最近は高校受験、大学受験でも合理的配慮としてタブレット端末を使って問題を解くことが出来るシステムを導入しているところも少なくありません。ただテストをするのではなく、子どもにとって何が大事なのか、どんな力をつけることが大切なのかを考え、既存のテストでも少し形を変えるということを柔軟に出来る教員が増えていくといいですね。