すてっぷ・じゃんぷ日記

タグ:交渉

なんでイヤなの?

 支援学校高等部のIくんは、最近スケジュール支援が功を奏し、自立的に次の活動に向かえるようになっています。先日は、自立課題のあと、公園へのお出かけの予定になっていました。Iくんは自分でスケジュールに向かい、「お出かけ」カードを次にやることの枠内に貼って、玄関に行こうとしました。すると、「じーっ」という機械音が。Iくんは大の機械好き。そこに他の子のおやつを準備しようと、職員がトーストを焼き始めたのです。Iくんはもうオーブントースターに釘付け。遠巻きにじっと眺め、玄関へ向かいません。担当の職員がIくんといっしょにスケジュールに戻り、次の予定の「お出かけ」カードをもう一度示します。ところがIくんは納得せず、好きなことができる時間のシンボルの「?」カードを取り出そうとします。職員がまた外出を示すと、Iくんは怒ったように、「外出」カードをおしのけ、自分を叩こうとします。

 そこで職員から、「トーストが焼けるまで、オーブントースターを見ますか? 見たら、お出かけします」と伝えました。すると、Iくんはうなずきます。すかさず職員は「じゃあオーブントースターを見ていいよ。ただし、この椅子に座って見てください」と、オーブントースターに手が届かない位置に椅子を置いて、Iくんを誘導しました。Iくんは椅子に座ってじっとオーブントースターを眺めます。「チン」と音が鳴って、職員がトーストを取り出すまで、Iくんは座ったまま。「焼き終わったね。じゃあ、お出かけに行こうね」と職員が伝え、オーブントースターが片づけられて目の前からなくなると、Iくんは切り替えて、職員と一緒に玄関に向かいました。

 Iくんは言葉が出ません。最近になってようやく、やさしく手を払いのけるようにすることで、穏やかに拒否を伝えられるようになってきました。ですが、一度怒りだすと、拒否が激しい動作になり、ときには自分を叩いてアピールしようとします。言葉もないので、慣れていない職員だと、どういうことか訳が分からなくなってしまうでしょう。しかし、その理由を考えると、次の対応が見えてくるかもしれません。今回の場合は、オーブントースターがきっかけの1つでした。それに気づいた職員が、オーブントースターを見てから、お出かけにしようと交渉したのです。

 交渉に応じることができ、落ち着いて切り替えられたIくん。玄関でも職員に、ピアノ本を持って行きたいと交渉します。職員は「持って行っていいけれど、車の中で見てね」と伝えると、Iくんは少し怒ったようでしたが、職員に「さあ、どっちの足から履く?」と言われ、すっと右足を差し出しながら、靴下を手に取ります。職員がすかさずほめると、Iくんは自分で靴を履いて、気分良く公園に出かけていきました。

予告をしてください

Gちゃんが公園から帰ってくると「タブレット~~~!!!」と大騒ぎし,Pちゃんが使っていたタブレットを取ろうとしていました。Gちゃんはタブレットの中でもお気に入りの物があり,それを他の子が使っていると「私が使うつもりだったのに~!」とパニックになります。

Gちゃんは今スケジュールで活動の見通しを持つ練習をしているところです。「きゅうけい」のスケジュールの時は「あのタブレットで遊ぼう!」と決めているのでしょう。

しかしGちゃんの好きなタブレットを他の友達が使っていても混乱しない時があります。「他の子が使ってるよ」と事前に予告をした時です。公園遊びが終わった後,「すてっぷに戻ったら何するの?」と聞くと決まって「おやつして,ピンクタブレット!」と答えます。その時に「あ~…でも○○ちゃんが音楽聞いてるかもよ~?その時はどうする?」と返すとGちゃんは「ポポちゃん?(人形の名前)おままごと?」と代替案を出し,すてっぷに着くと自分で他の遊びを始めます。

上記のように関係性が出来ている職員なら口頭のやり取りでも見通しが持てますが,最初は「すてっぷ」「タブレット」「友達の顔写真」「他の遊び」のカードをセットにして「帰ったらこれ(タブレット)したいんだよね。でも○○ちゃんが使っていたらどうする?この中から選んでね。」と練習をしていました。それを繰り返す内に練習に取り組んでいた職員とは口頭で約束が出来るようになったのでしょう。

Gちゃんの中では「きゅうけい」=「ピンクタブレットで遊ぶこと」になっています。(これは「きゅうけい」カードが抽象的なことも原因ですが…)それが突然崩されるとパニックになるのも当然です。Gちゃんが安心して過ごせるよう,事前の予告を徹底していきたいと思います。

友達との約束

PちゃんはiPadでゲームをすることが好きな子です。特にピンクのカバーを付けているiPadにはお気に入りのゲームが入っている様で,他の子がそれを使っているのを見ると天井に向かって「ピンクタブレット~~!!!」と大声を出してパニックになってしまいます。その度に適切な要求行動に修正をする「やり直し」をお願いしています。

U君がピンクタブレットを使っている時はPちゃんはパニックになりません。落ち着いて「貸してください」とお願いをしに行きます。ここ半年程,U君にPちゃんがピンクタブレット使いたいと適切に要求してきたら拒否しないで『17時になったら僕と交代してね』と交渉する様に取り組んでもらいました。Pちゃんには交代の練習,U君には交渉の練習と言うことで半年間積み重ねてきました。今は,PちゃんはU君との交渉の意味が分かり,U君が「時間になったから僕に貸して」と言うとPちゃんは「どうぞ,ありがとう」と言って渡すことが出来るようになりました。

すると先日,C君がピンクタブレットを使っているとPちゃんは「ピンクタブレット~!」と叫んだのですが,C君がU君と同じように「この時間になったら交代してね」と交渉をするとPちゃんは時間ぴったりに「どうぞ,ありがとう」と渡したのです。U君と約束をする経験を積んでことが他の友達に対しても出来るようになりました。これにはC君も他の職員も驚いたそうです。適切な行動をした時に褒めればその行動は強化されていきます。ABA(応用行動分析)の成果を目の当たりにした瞬間でした。

道に座り込む子

今日は座り込みエピソードが2件話し合われました。E君と初めての公園に歩いて行ったのですが、途中で以前遊んだことのある公園への道を見つけたE君は、そこから押せども引けども動こうとせず道に座り込んでしまったのです。頑として動かなかったので、しかたなく、初めての公園に行くのはあきらめてE君が目指す公園に行ったそうです。

Fさんは広い通りで横断歩道を行ったり来たりして歩くのが気に入ってしまい、職員が制止しようとすると道端で座り込んでしまって困ったという話です。おそらく、横断歩道を渡るときに車は止まってくれるのでそれが面白いので、遊びにしてしまっていると推測します。二人ともまだ低学年なので強制的に移動させたり制止することはできるけれども、それでいいのだろうかという話でした。

この場合はケースバイケースだと思います。Fさんの場合は四の五の言っている場合ではなく、公道での危険行為ですから座り込もうが何をしようが制止します。地域の方もこんな無法な光景を見せつけられたら不安になります。E君の場合は、このままでは座り込んだら要求が実現するということを教えた事になるので交渉が必要です。

E君には言葉がないので座り込むしか方法がないのですが、もしも、それが予測できるなら、行先の絵カードやご褒美を準備して出かけます。行きたがりそうな公園の絵カードも準備します。行く前に、行先の絵カードを示すことは大事ですが、新しい行先に抵抗が多い子どもの場合はご褒美も準備していることを伝えます。つまり、言葉のない子どもと出かける時は交渉のツールをフルスペックとはいかないまでも準備していきます。スマートフォンに必要な画像を入れておくのも一案です。

途中で座り込んだら、二つの公園の絵カードを示し、目的外の公園の時はご褒美がないことを伝えます。そのうえで、目的外の公園を差し出したときには要求を実現します。つまり、座り込んで実現させるのではなく絵カードコミュニケーションで要求が叶う事を教えます。転んでもただは起きぬ作戦です。もちろん、修羅場で絵カード要求や選択を求めても良い結果は出ませんから、毎日のトレーニングが交渉をうまく運ぶ担保になるねと職員で話し合いました。ピンチはチャンスです。

 

なんで?理由を聞こう

言葉のないB君が、以前は取り組んでいた集団遊びの課題を拒否したのでしませんでしたと報告がありました。そこで、B君が穏やかに拒否したのはいいことだけど、何故拒否したのか理由を聞くと「わかりません」ということでした。では、今度も拒否したら課題には取り組まないという事ですかと聞くと、そこまで考えてはいないとのことでした。理由を聞くといってもB君は言葉でやり取りできないので正確には、働きかけてあれこれ理由を探ると言うことです。

確かに、子どもが暴れたりするような不適切な行動をして、大人が指示したことを拒否するよりも、手で押しのけたり首を振って「嫌です」と穏やかに表現する方が良いです。ただ、「嫌です」「あーそうですか」で終わったら、子どもが何故嫌なのかわからないままです。もちろん、嫌だと表現しているのに無理に強いるのはもってのほかですが、いろいろと交渉することが大事だと思います。

「これが終わったら大好きなことしましょう」とか「だったら量を減らしましょうか」等といろいろと交渉をする中で、嫌が好きになることもあります。他にも、気になって仕方がないことがあるとか、単に体がしんどいとか事情が少しづつ分かってくるはずです。嫌を受入れていればトラブルは起こりませんが、それ以上双方が歩み寄ることもありません。通常の生活で言えば「それなら勝手にしてよ」と言っているのと同じです、子どもは大抵「なら勝手にするわ」となります。これでは身も蓋もありません。

交渉は、お互いを尊重し合い歩み寄るためにします。そのためには、嫌の理由を知る必要があります。言葉のない人はうまく言えませんが、交渉する中で見えてくることがあります。案外「もうその内容は飽きた」とか「つまらんねん」とかいう理由が少なくないです。マンネリに気づけば、「よっしゃ!新しい内容を考えてくるわ」と職員が捲土重来を期すきっかけにもなります。交渉は双方が学び合うと言う意味でも重要です。「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」…使い方が違いますか。

 

嫌な課題をスケジュールから捨てる子

V君がペットボトル処分の作業に取り組まず、タブレットでユーチューブの動画を見ていました。スケジュール(V君は修行中でまだ2課題程のワークシステム)を見ると、「作業」カードが終了箱に落とされていました。ユーチューブが終われないというよりもう少し手が込んでいて、作業のカードを落として、なかったことにしいるのです。これはスケジュール支援のあるある事件です。

嫌なカードをスケジュールから落としてしまうのは、大人との交渉・約束の意味としてスケジュールを理解していない典型例です。報告してくれた職員は、作業が嫌なのかと思いペットボトル作業ではなく、自立課題でマッチングの簡単な一課題を作業の代わりにさせたと言います。つまり、ペットボトル処分作業が嫌ならこの短時間で簡単に終わる自立課題はどうですかという交渉をしたわけです。

それって、正しい交渉なのかという意見が出てきました。つまり、V君は動画がやめられなくて「作業」のカードを落とせば作業はしなくて良いと認識しており、ここは交渉ではなく「嫌です」表現を職員に向かって行うように教えるべきではないかという意見でした。嫌ですを大人に表現したうえで、あれこれの交渉が始まるのではないかということです。

その通りですが、この場合は動画が終われないだけの事で、本質的に作業が嫌なわけではないかもしれません。それなら、ワークシステムに「ペットボトル作業」の後「タブレット」を入れて交渉すれば、理解できたのではないかとも思います。「嫌だ」は、段階を追わないと子どもが混乱する事が多いので、計画的に教えます。

拒否は具体物を示したときに首を横に振ったり手で払いのける行動から教えていきます。確認したスケジュールを変えると、スケジュールカードとコミュニケーションカードの使い方で混乱することがよくあるので、最初からは教えません。スケジュールの変更を教えるのは、「お楽しみ」の時間に選ぶ行動や「変更します」の場面でいつもと違う事をその場で入れる等して段階を追って徐々に教えます。

V君は週に1回しか来ないので、課題は見えるのですが段階を追った支援で目標にたどり着くのはなかなか難しいですが、家庭と連携すれば学びは早まると思います。

 

約束は守る

言葉のないQ君が通所してきたので、これからすることを伝えました。絵カードで「公園」「ぶらんこ」と「事業所」「おやつ」を示して、公園でブランコした後事業所でおやつにしようという意味です。

公園に行くと、ちょうど雨が降った後だったので、ブランコの下に水たまりができてブランコができずに事業所に帰ってきたそうです。それでは、別の公園でブランコしてきたらどうかと他の職員が指示したそうです。

すると、Q君は事業所を少し出た道路で座り込んでしまいました。それをなだめすかして他の公園まで連れて行きブランコをして帰ってきたそうです。道路に座り込む理由はこの経緯を考えれば明確です。もしもQ君が喋れたらこう言うでしょう。「公園に行って帰ってきたらオヤツだって示したのに、なんでやね~ん!」です。

「いやいや、それはブランコの下に水が溜まってから遊べなかったので、ブランコができる別の公園に行こうとしているわけで・・・」そんな理屈は、すでに事業所に帰ってきたQ君には理解不能です。変更の交渉もなく無理やり連れて行かれたという理解になります。「だから大人は信用できない」とQ君が思っても仕方ないです。

絵カードを示すと言うのは言葉で約束したことと同じです。言葉のわかる子に「公園行って帰ったらおやつにしましょう」と言ったなら、必ず変更の際には、「ごめーん、他の公園行ってからおやつでいいかな?」と聞くはずです。あるいは「なんでやね~ん」と子どもが怒ったら説明して交渉をしたはずです。

言葉だろうが絵カードだろうが約束は守るもので、変更が必要なら交渉するのが世の中のルールです。もちろん変更の交渉をしたからといって、納得してくれるかどうかは分からないですが、それはどの子も同じです。言葉がわからないからこそ、「絵カードを示す大人は信用できるよ」と思ってもらえるように、約束は大事にしてほしいと思います。

 

交渉とスケジュール支援

J君がスケジュールを見てプール遊びは嫌なのでキーボード遊びがしたいとキーボードの絵カードを持ってきました。職員はスケジュールをその場で自在に変更するのは問題があると思ったので、プールの後にキーボードと交渉したけれど本人は納得しないので、外に行くのが嫌なのだろうからと推測して、プットイン(作業)課題のあとにキーボードではどうですかと交渉するとOKが出て交渉成立となったそうです。

この場合、職員が子どもの要求そのものは認めて交渉した点では良かったのですが、問題はスケジュール提示です。J君がスケジュールを理解しているのかと聞くと「課題」「おやつ」「課題」の3個提示位くらいは理解していると言います。それに対して「最初に納得した「プール」は嫌だとキーボードを要求している。スケジュールは交渉成立の証文のようなものだから、それを反故にするならスケジュールは成り立たない」という意見が出ました。

でも、スケジュールは理解しているという職員によく聞くと、最初にスケジュールを本人に丁寧には説明していないと言います。もしも、丁寧に説明していたら、その時点でプールは嫌だという行動があったかもしれないと言うのです。以前にもスケジュールは交渉の最終形だと書きました。(スケジュールの間違った使い方: 06/17)(好き好き交渉: 08/23

絵カードスケジュール支援は子どもの見通しを視覚化することで理解を促すものだという説明が多いですが、それだけでは、子どもによってはスケジュールボードに貼っておけば要求が実現すると思ったり、スケジュールボードから絵カードを外せば回避できると思ったりするASDの子どもは少なくないのです。

こうした誤解を予防するには、しっかりと2枚絵カードで交渉したり、要求物をしばらく待つことを教えるなど、要求と同時に適応行動も教えていく必要があります。その土台がある程度固まったうえでスケジュール支援は成り立ちます。ただ、お互いに了解したスケジュールであっても、大人も子どもも、何かの都合で今はダメだという表出はあって然るべきなので、それを教える段階がいつなのかは議論のあるところです。これは、みなさんに考えて欲しいと思います。

 

好き好き交渉

1年のD君の絵カード理解が進んできました。タブレットの要求。好きな種類のジュースの要求。外出の要求。と区別ができます。では、そろそろ「交渉初級編」に入る必要があります。

交渉を教えましょうと言うと、嫌なことの次に好きなことを強化子にして「~したら~」を示し子どもとトラブっている現場あるあるをよく見ます。順番に絵カードを並べるだけで交渉を理解する子もいるのですが、全く分からない子もいるのです。この場合は、最初に教える交渉の段階は、君の要求したものは後から必ず来るよという事がまずわからないと成立しません。

せっかく好きなジュースを頼んだのに、嫌いな野菜を食べてみませんかと示されたら、いくら好きなジュースが後に示されても応じる事ができません。というか、後にジュースが来ることはこの段階では理解していませんから、野菜を食べるくらいならと拒否するしかありません。これでは交渉の初級指導は失敗です。

交渉の初期は、まずは好きなものとのトレードオフです。好きなジュースとまぁ好きなジュースとか、好きなタブレットゲームとまぁ好きなタブレットYoutubeとか、まぁ、それならいいけどと本人が受け入れられるものを示します。そのあとで本人のものが来たら、そのうちに要求したものが後に示されているカード表示の意味、交渉の意味を理解していきます。

交渉の絵カード指示の意味がわかれば、徐々に本来の交渉に入っていきます。絵カード要求は分かるのに交渉ができない場合の躓きは、ほとんど「嫌い好き」提示で生じています。まずは「好き好き」提示から交渉に入っていけばうまくいくはずです。

性衝動の対処法

Z君が全裸になって床に寝転がっていたので、服を着せて座らせたと言います。おそらくマスターベーションがしたかったのだと思います。言葉で意思疎通できない人のマスターベーションの考え方については(マスターベーション: 2019/11/28)で掲載しました。

「座らせて、それからどうしましたか」と職員に聞くと、何か気をそらせるものを探したそうです。「裸で寝転がって職員が来たら服を着た」つまり、職員が来るまでは裸で寝転がってもよいと伝わりませんかと質問をすると、「でも、服を着せないわけにもいかないし」と話しがかみ合わなくなりました。

「やり直し」を教える必要があると話をしました。Z君はマスターベーションがしたいのですから、「マスターベーションがしたいです」カードを職員に示す行動が必要です。Z君は絵本が見たいとかジュースが欲しい等、PECSで言うとフェイズ3bまでできる人です。それなら「マスターベーション」も要求できるはずです。

でも、事業所ではできませんからおうちの絵とマスターベーションの絵を示して「おうちに帰ってします」と絵で伝えます。これは交渉なのです。ただ「ダメ」ではなく、ここではだめだが家ならいいよと伝えるのです。すぐには伝わらないかも知れませんが、「ダメ」の繰り返しでは介入の「ダメ」だしが出るまで続けると思います。要求と言うのはかなわない時もあります。しかし、双方が意味を共有しあうことからしか何も始まりません。視覚支援を使った交渉はそのために行います。

同じように、Z君は女の子にも興味があります。何かの拍子にタッチしたり抱きついたりします。これも、職員が「ダメ」と止めに入るだけでは、職員の介入があるまでは良いと誤解されてしまいます。「~さんを触りたい」とはさすがに絵カードに示せないので「~さんと遊びたい」に変えてやり直しして、ボール投げや対面ゲームならできることを示します。しかし、これは相手の気持ちもあるので必ず実現はしませんがその時は「また明日遊ぼう」と交渉します。

以前、Z君が女子によく触れるようになったので、女子と一緒に外出してボール遊びなどを意識して取り組んでいました。そのうちに、Z君の触る行動の頻度は減りました。ところが、「のど元過ぎると・・・」で取り組まなくなることや、この雨続きで暇も重なり思い出したように再現しているようです。とにかく早く雨やんでよ!これはみんなの願いです。