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<恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~>杉咲花が盲学校に通うヒロインに

<恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~>杉咲花が盲学校に通うヒロインに 勝ち気でポジティブ 「天然」な一面も

10/6(水) 【MANTANWEB】

女優の杉咲花さん主演の連続ドラマ「恋です!~ヤンキー君と白杖(はくじょう)ガール~」(日本テレビ系、水曜午後10時)が10月6日に始まる。原作はうおやまさんのマンガ「ヤンキー君と白杖ガール」(KADOKAWA)。勝ち気だが恋に臆病な盲学校生・赤座ユキコ(杉咲さん)と、ケンカっ早いが根は純粋なヤンキー・黒川森生(もりお、杉野遥亮さん)の繰り広げるラブコメディーだ。ユキコを紹介する。

◇実は数年前に母を亡くしていて…

ユキコは盲学校高等部3年生。色と光がぼんやり分かる程度の弱視で、外を歩く時は白杖を持つ。勝ち気でポジティブ。見かけによらず口が悪いが、気を許すと“天然”で可愛らしい一面も見せる。

ある日、森生と出会い、なぜかまとわりつかれるように。初めは森生に冷たい態度をとっていたが、次第に森生の真っすぐさに惹(ひ)かれるようになる。数年前に母を亡くしている。

 ◇初回ストーリーは…

ユキコは、カメラマンの父誠二(岸谷五朗さん)と心配性なネイリストの姉イズミ(奈緒さん)と3人暮らし。ある日、ユキコが遅刻しそうな時間に白杖をついて登校を急いでいると、点字ブロック上で話し込むヤンキーの森生たちに遭遇する。

どいてほしいと頼むユキコだが、白杖をつかまれる。反射的に蹴り上げたユキコの足が偶然、森生の股間にヒット。もだえ苦しむ森生を心配してユキコが顔をのぞき込んだ瞬間、彼女の顔の近さに驚いた森生は、恥ずかしさから思わず固まってしまう。

以来、森生は、話し掛けても心ここにあらず。異変に気付いた行きつけの喫茶店主・茜(ファーストサマーウイカさん)は「それが恋だよ」と森生に教える。その日の夕方、森生は下校するユキコを待ち伏せて……。

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障害者を描くドラマは、最近ではドラゴン桜のASDの健太役で細田佳央太が活躍していました。ただ、桜木先生役の阿部寛のASD説明が台詞ばかりでちょっとくどいなと感じました。今回はコメディータッチのドラマでプロローグはテンポよく、滑り出しは好調でした。視覚障害にも色々あることを映像で演出してくれるので分かりやすいです。主演の杉咲花は、昨年のNHK連続テレビ小説『おちょやん』で、浪花千栄子をモデルにしたヒロイン竹井千代役を演じてから、前向きイメージが定着したようです。

『ヤンキー君と白杖ガール』は、作者うおやまによる4コマ漫画です。2018年6月から漫画投稿サイトで自主掲載後一気に注目を集めました。顔に傷のあるヤンキー青年の黒川森生と、弱視の女子高生赤座ユキコの恋愛物語は、ふたりのラブコメを中心にしつつ、障害など社会で生きづらさを感じる人々の生き方も鋭く描いています。4コマ漫画として掲載されていますが、ほとんどの話が4コマでは完結せず連続する「ストーリー4コマ」の体裁をとっています。

これまでの障害者ドラマは、ドラゴン桜をはじめ、グッドドクター、ATARUと発達障害者、特にASD者を描いたものがヒットしましたが、視覚障害者では「君の名は」くらいしか思い浮かびません。おそらくドラマ展開に視覚障害を結び付けにくいという課題があったのかもしれません。今回のドラマがそれを打ち破っていくのかどうかが楽しみです。

もう一つのやまゆり園で今も続く悲劇 1日20時間、個室に閉じ込め

もう一つのやまゆり園で今も続く悲劇 1日20時間、個室に閉じ込め

10/3(日) 【共同通信】

神奈川県の「やまゆり園」と聞いたら、多くの人は2016年に19人の障害者が殺害された相模原市の「津久井やまゆり園」のことを思い出すだろう。だが、今も悲劇が続いているもう一つのやまゆり園がある。(共同通信=市川亨)

▽県が直営

「とにかく、いろいろまずいことがあるんです」。こんな情報提供があったのは、数カ月前のことだ。神奈川県中井町にある県立の知的障害者入所施設「中井やまゆり園」の職員だという。

「入所者を1日20時間以上、外から鍵を掛けた個室に閉じ込めている」「入所者の不自然なけがが絶えない」「職員による暴行なのに、事故扱いにして隠蔽(いんぺい)した」などと、にわかには信じ難い話が次々と出てくる。

中井やまゆり園とは、どんな施設なのか。中井町は横浜から電車とバスで1時間ほどの神奈川県南西部にある。山林や農地、工業団地などが広がるのどかな風景の町だ。

施設の名前は県の花である「ヤマユリ」にちなむ。定員は122人。自閉症を含む重度の知的障害者を中心に、今年3月時点で94人が入所している。殺傷事件があった相模原市の津久井やまゆり園は県から委託を受けた社会福祉法人が運営するが、中井園は県の直営だ。

▽鉄の扉

施設には七つの「寮」があり、男女別に分かれている。共同通信が入手した園の内部資料によると、長時間の閉じ込めが行われているのは、自閉症で自傷行為や暴力などの強度行動障害があるとされた人向けの2寮が中心。男性用の「泉」寮と女性用の「秋」寮だ。

取材に応じた複数の職員によると、泉寮の部屋は鉄製扉。鍵が二つあり、一つは外から施錠できるようになっている。職員は各部屋にあるカメラの映像を職員室のモニターで見ており、短時間の散歩や活動、入浴などのときだけ入所者を連れ出すという。

個室施錠の状況を一覧にした内部資料では、今年2月時点で1日20時間以上施錠されている人が泉寮と秋寮で5人。8時間以上の施錠などに範囲を広げると、五つの寮で計22人に上る。

▽身内意識

神奈川県は今年5月、22人のうち泉寮と秋寮の男女各1人の長時間施錠について障害者虐待防止法に基づく「虐待」と発表している。

相模原の殺傷事件後、県立入所施設の支援の在り方が問われたことから、県は入所者の状況について住民票のある市町村に情報提供。男女各1人はたまたま住民票所在地が同じ市で、その市が虐待と認定した。

だが、発表資料には施錠時間は「8時間以上」としか書かれていない。園の職員は「県は時間を短く見せかけている。身体拘束が認められる一時性や切迫性などの要件を満たしていないのに、県立だから身内意識で県のチェックも働いてこなかった」と証言する。

▽独特の考え方

内部資料によれば、5月に虐待と認定された男性は8月になっても依然、月平均で1日20時間以上施錠されている。

菅野大史園長は取材に対し、9月時点でも3、4人について20時間以上施錠していることを認めた上で「行動障害があり、安全のためやむを得ない。身体拘束の要件は満たしていると考えているが、これでいいとは思っていない。短くするよう取り組んでいる」と話す。

ただ、職員らによると、実態はあまり変わっていないという。8時間以上連続して施錠しないよう数時間ごとに5~10分ほど解錠するようになったが、「声を掛けるわけではないので、入所者は気付かずその間も部屋にいる。これで『長時間の施錠はなくしました』と言うつもりだろうか」と職員の1人。

別の職員は「泉寮では『人と交わると入所者が不安定になる』などと独特の考え方が何十年も続いていて、変えようという気配はない」と証言する。

▽津久井園でも

長時間の閉じ込めは、殺傷事件が起きた津久井園でもあったとされ、事件の判決で横浜地裁は植松聖死刑囚(31)について「利用者を人として扱っていないように感じ、重度障害者は不幸で不要な存在と考えるようになった」と指摘した。

県の有識者会議は今年3月にまとめた県立入所施設全体に関する報告書で「津久井園を指導する県自身が権利擁護に対する認識が低かった」と批判。中井園の職員らは「障害者を人として扱わない体質が事件の背景にあったのに、変わっていない。事件後に県が掲げた『ともに生きる』というスローガンは言葉だけだ」と話した。

▽「仕方ない」は間違い

自傷行為や暴力などがある障害者を長時間閉じ込めるのは、やむを得ないことなのだろうか。強度行動障害の支援に詳しい鹿児島大の肥後祥治教授は「それは違う」と否定する。

「確かに元々の障害の特性がベースにはなっているが、周囲とのコミュニケーションがうまくいかなかったり、置かれた環境が合っていなかったりしてひどくなった状態が強度行動障害だ。『仕方ない』という考え方は間違っている」と話す。

その上で「興奮状態になっても通常は10~20分程度で収まる。20時間以上の施錠は考えられない。他の施設でも聞いたことがない」と、異常性を指摘。「虐待であり、人権侵害と言っていいだろう。なぜ行動障害が起きるのか原因をきちんと調べ、ほかの方法を先に考えるべきだ」と考え方の転換を求める。

▽骨折「事故」

中井園の職員らによると、職員の暴力で入所者が骨折したケースを事故扱いにして隠蔽した疑いもある。

問題のケースがあったのは19年7月。男性寮の一つ「山」寮でのことだ。施設内の床に横になっていた20代の男性入所者が鎖骨を骨折。ある男性職員が洗濯物などを運ぶカートを肩にぶつけた疑いを指摘する声が他の職員から上がったが、園は「寝転がっていた入所者を、他の入所者が踏んだことが原因と推測される」と事故として処理したという。問題の職員は4カ月後の19年11月に別の入所者を踏みつけるなどの虐待をしたとして、今年1月に減給処分を受け、その後異動した。

同園は19年11月の虐待を受け、20年6月に「虐待防止マニュアル」を策定。入所者がけがをしているのを見つけた場合は「確認・情報共有シート」に記入することになっている。だが、職員たちによると「書類仕事が増えた」と不満が出ており、徹底されていない。

入所者が大けがをしたり、不自然なあざが体にできていたりすることもあったが、「転倒」「自分でぶつけた」「暴れたため押さえつけた」などとして報告されているという。

長時間の施錠などに関する報道を受け、同園と県は9月27日に記者会見を開き、改善に向け外部有識者を交えたプロジェクトチームを設置すると発表。年内に改革プログラムをまとめる方針だ。虐待の隠蔽疑いについても再調査する考えを示した。

このほか、県は中井園を含む県立入所施設の在り方について7月から有識者委員会で議論しており、不適切な支援を問題視する意見が委員からも出ている。委員会は10月に中間的な論点整理をする予定だ。

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読んでいてつらくなる記事です。30年ほど前に強度行動障害の成人入所施設の見学をした時の、施設長の言葉を思い出しました。「私たち施設職員は学校に足を向けて寝てはいけない。学校のおかげで私たち入所施設の職員の仕事がある」との皮肉を職員に語っているというのです。当時教員だった私には思い当たる節がいくつもあり、胸をえぐられるような思いでした。学校で、ASDの障害特性を無視した不適切な指導が行動障害の山を作っていたからです。

絵カードなんて社会にはないから学校で使う意味がない。間違った行動は叱らなければ治らない。行動療法なんて動物の調教と同じだ。言葉で何度も言えばわかる。言葉のシャワーが大事だ。言葉を育てる事が行動問題を解決する方法だなどと、視覚支援・構造化支援と聞くと敵のように嫌う人々がいました。研究者の中にも、過度な構造化支援は後に行動問題を悪化させると科学的な根拠も示さず、まことしやかに語った人もいました。

強度行動障害の問題は厚労省でも昭和の時代から調査研究が進められていますが、分かったことは障害の早期発見と早期支援です、そしてその支援は障害特性に応じた支援です。ASDの方の最も、オーソドックスな支援は構造化支援と表出コミュニケーション支援です。これを今否定する人はいませんが、上手くいかないからと視覚支援を使おうとしない教員はいます。どんな方法でも、教条主義的な理解やステレオタイプな用い方では上手くいかない場合はあります。しかし、それはメソッドが原因ではなく、それを使う人の質的な問題です。

やまゆり園で、行動障害の方の居室を施錠したかどうかという問題ではなく、ASDの方への対応方法や構造化支援や行動療法を理解し実施できる職員がどれほどいるのか、利用者のケースワークの時間をどれくらい保障しているのかを調査しない限りは、現場を追い込み、担当してくれる職員のなり手がいなくなるだけです。鍵をかけるのは、確かに簡単です、利用者と障害理解のない職員との摩擦も減らせるので、表面的には事故も起こりにくくなります。しかし、鍵をかけている限りは職員の支援力量も変わらないままです。神奈川県がどういう結論を出すのか見守りたいと思います。

障害児通所支援の質向上 厚労省検討会が報告書素案

障害児通所支援の質向上 厚労省検討会が報告書素案

2021年10月4日【教育新聞】

厚労省の「障害児通所支援の在り方に関する検討会」はこのほど、第7回会合をオンラインで開き、これまでの議論を踏まえた報告書の素案について協議した。障害児通所支援を利用する障害児が増加し、今後は就学期以降も利用率が高まる見通しであることから、より質の向上を図る方針が示された。

児童発達支援や放課後等デイサービスを中心とする障害児通所支援は、ここ数年、事業所数や利用者数が飛躍的に増加し、適切な運営や支援の質の確保が課題となっている。特に就学期移行も利用するニーズが高まることも想定され、子どもの発達段階に応じて、適切な支援を提供していく必要性が指摘されている。

こうした観点から報告書素案では、障害児通所支援の役割として、障害児の自己肯定感を高め、多様性が尊重される中で本人らしさを発揮できるようにサポートしていくことが、障害児通所施設の重要な役割であると強調。児童発達支援センターや児童発達支援事業・放課後等デイサービスにおいて、制度的な見直しが求められる事項を挙げた。

児童発達支援センターについては、地域の中核的な支援機関として①幅広い高度な専門性に基づく発達支援・家族支援機能②地域の障害児通所支援事業所に対するスーパーバイズ・コンサルテーション機能③地域のインクルージョン推進の中核としての機能④地域の障害児の発達支援の入口としての相談機能――を担うとし、福祉型と、肢体不自由児のみを対象としていた医療型については、定員に応じたスタッフの配置により、遊びを通したさまざまな領域の発達支援を行いやすい環境を整えるため、一元化することが望ましいとした。

児童発達支援・放課後等デイサービスでは、見守りだけで適切な発達支援が行われていないケースや、実態として学習支援、ピアノ・絵画などの指導のみをしているなど、必ずしも障害特性に応じた専門性の高い発達支援を提供していると判断できない場合は、給付費の支給対象としない方向で運営基準を検討するなど、質の向上につながる対策を提言。

特に放課後等デイサービスは、小学生から高校生まで幅広い年代に応じた支援を行えるよう、ガイドラインの全体的な見直しを行うとともに、専門学校や各種学校に通学している場合でも、発達支援が必要だと自治体の首長が認める場合は、サービスの給付決定ができるように制度上の検討を行うよう求めた。

この日の会合では、素案の文言の加筆修正などが検討された。次回会合で報告書案が取りまとめられる見込み。
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おっしゃる通りですが、地域行政の認識は「見守り」が必要か否かで個別サポート加算を決めたり、学習障害を通所支援の圏外だと考えたりする役人がいるので、相談支援事業すらその認識に右になれをしてしまう現実があります。そういう意識で行政が対応するなら、児童発達支援・放課後等デイサービスも、預かり見守りだけなら、テニスやクライミング、筋トレや水泳指導、プログラミングやeスポーツを看板にして、うちの事業所は「見守り」だけじゃなくてこんなに充実していますと売り出すのはむしろ自明の理だと思います。

ASD児が多いのに、視覚支援も構造化支援もない事業所、ADHD児が多いからとオープンスペースで自由にさせ子どもの自律性が育たない事業所など、看板は大きいけど店の中に入ったら売るものがないような事業所も噂に聞きます。相談事業所は子どものニーズを環境調整からアプローチしないので、子どもの特性と環境や支援のミスマッチで行動問題が生じているのに、自尊感情の未成熟という結果を原因にすり替えてしまうので、支援の工夫が検討されず、誰にどれだけ見守ってもらうかという場所と回数の選択に矮小化されます。

これでは利用者の保護者も、問題が生じた学校や園の環境も支援も変わりません。まずは、事業所を管轄する行政が、利用者の障害と環境支援を量的に把握する事が大事です。お話の出来ない子どもへの代替コミュニケーション支援は何をどれくらい用いているのか、行動問題のある子どもがどの程度いて、どんな行動支援がどれくらいなされているのかを調査する必要があります。また、学習障害児へのアセスメントや学習支援はどのような方法が用いられているのかを調べれば、ただの塾なのか学習障害対応なのかすぐにわかります。民間はこうした調査には敏感ですから、すぐに同調してくるはずです。

そうした基本的な支援を定量的に実施したうえでそれぞれの事業所のアクセントをつけるのは構わないが、その逆はないということをガイドラインに示せばいいのです。結局は、行政がどれだけ真摯になって子どもの特性に応じた支援の有無を調査するかにかかっています。ガイドラインを示しているのは行政なのですから、そのガイドラインに沿って民間は仕事をしているのです。検討会報告には、事業者に問題があるというような表現をせず、行政の示したガイドラインが抽象的で分かりにくかったことを反省し、個々の特性に応じてどのような支援が基本なのか示すべきです。資格を持った専門家がいても有効な支援ができているのかどうかは運営主体によって左右されるので別問題です。事業所支援の最低ラインは何かを示すことが大事だと思います。

「ゲームは学びの場」医師と考えるeスポーツ

「ゲームは学びの場」医師と考えるeスポーツとの上手な関わり方

10/3(日) 【毎日新聞】

世界で競技人口が1億人を超えるeスポーツはその人気の陰で、健康被害や依存症を懸念する声も少なくない。世界保健機関(WHO)が「ゲーム障害」を国際疾病として認定するなど対策が求められている。2020年4月から、岡山県共生高校eスポーツ部のチームドクターを務める岡山大学医学部の神田秀幸教授(公衆衛生学)に、健康管理や依存症対策などへの取り組みについて聞いた。【聞き手・杉本修作】

――eスポーツの健康被害とはどんなものか?

神田教授◆体と心の健康への影響があります。実際のスポーツと同じように、使った部分の痛みが起こります。eスポーツでは目や手指、首、腰痛がみられます。小さい時から体を動かさないことによる体格への影響もあります。

また、ゲームに依存する心の問題があります。ゲーム障害は、WHOで国際疾病分類に採用されました。アルコールやギャンブルなど他の依存性とよく似ていて、本人は影響に気づかない。あるいは認めたくない様子が多くみられます。本人が自覚していなくても、家庭や学校生活に影響が出ていることがあります。

周囲の大人は本人が気づくよう導く必要があります。生活に支障がない範囲で、ゲームの内容や展開を大人と子どもが共有する場面も必要です。他方、ゲームが生活の主になってはならないと考えています。

――生徒たちの健康を守るため、チームドクターとして、どのような取り組みをしているのか。

◆共生高校は全日制の高校です。eスポーツ部の活動時間は授業を終えた後の午後3時半から午後6時と決められています。

プレーだけでなく、時間内に、戦略・戦術や役割分担についてのミーティングがあったり、顧問の先生やコーチの指導を受けたりと、他のスポーツ部と変わらない内容です。部活動の時間内、ゲームをずっとプレーしていることはありません。個人の技術力向上のため、家や寮で取り組む課題が出される場合がありますが、例えば、寮に住む生徒の場合、部活動の時間以外で、プレーできるのは2時間以内と決められています。

チームドクターとして毎月、部員と面談をして、体と心のコンディションの把握や調整を行っています。

腕の痛みや目の疲れなど体に関する相談を受けることがあります。ゲーム障害の防止の面から、学校の成績や友人関係、家庭生活などに変化はないかを部員たちに聞いてもいます。さらに、学校での様子などの情報を、先生から聞くこともあります。

高校生として、やるべきことに支障が出ていないか、医師の立場から把握しています。部員たちには、チームドクターとして「ドクターストップがある」と普段から伝えています。部員たちの健康を守るため、心身の両面からアドバイスを行っています。

――そのほか、体調管理についても指導していることはあるか。

◆部員の特徴として、極端に細いか、ぽっちゃりしているか、運動不足を反映した極端な体格がみられます。eスポーツ部の健康管理の取り組みとして、筋肉トレーニングを導入しました。ストレッチのような比較的、軽いメニューからスタートしました。腕立て伏せなど簡単な筋トレやランニングを取り入れたりもしています。

体づくりの取り組みをきっかけに、eスポーツ部の生徒たちは身体を動かす楽しさを知るようになり、その後、自発的にランニングや球技などに取り組む部員が現れてきました。約10キロ体重を落とした部員もいます。

――部員たちがeスポーツを通じて成長している点は?

◆高校までに学校になじめなかったり、いじめの被害を受けたりとさまざまな背景を持った生徒がいます。eスポーツ部の活動を通して学校や社会のルールを守り、協力や助け合いの大切さを知り、友情を育む生徒たちの姿を何人も見てきました。

共生高校が力を入れているゲームタイトルの一つである「リーグ・オブ・レジェンド」は、1チーム5人でプレーします。チームプレーですので、オフェンスやディフェンスなどチーム内で、各自は与えられた役割をこなすことが求められます。ゲームが彼らの学びや成長の場になっている光景をよく目にします。

――保護者の世代では、ゲームに対する懸念や批判が根強くあるのではないか。

◆読むのが害とされた漫画は今や我が国を代表する文化になりました。同様に、黎明(れいめい)期にあるeスポーツも、これから一つの文化として定着していく流れにあると思われます。大人も、子どももeスポーツとの上手な関わり方を一緒に考えていく必要があるのではないかと考えています。

◇かんだ・ひでゆき

1972年5月、島根県生まれ。2005年に滋賀医科大大学院修了。医学博士。米国のジョンス・ホプキンズ大客員研究員、島根大教授などを経て19年より現職。

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子どもに有害と親から言われた漫画は今や我が国を代表する文化になりました。同様に、eスポーツも、これから一つの文化として定着していくと記事は締めくくりました。ビデオゲームがeスポーツになるのは、様々な身体遊びが競技になっているのと全く同じです。走るのが好きな人、跳ぶのが好きな人、泳ぐのが好きな人、滑るのが好きな人、運転や操作するのが好きな人、的当てが好きな人。そして、電子デバイス操作でゲームが好きな人。

競技になれば、どんなものでもスポーツです。日常に趣味で楽しむ人がいて、そのトップに立つ人もいる。頂点を極めるには才能と努力の積み重ねが必要です。サッカーばかりで勉強しなければ大人から非難されますが、頂点を極めれば、プロになればリスペクトの対象です。ゲームだって同じです。そして、頂点を極めるには健康管理が必要になるし、自己管理やチームワークが求められます。勝つためには、一人では難しく、コーチや監督が必要となり、対戦キャリアを積むために、多様な大会へのエントリーも常時必要となります。

つまり、他のスポーツと何ら変わりがないのです。子どもが野球が好きだと、グローブとバットを買い与える親が約束をしたり褒めたり励ましたりするように、ゲームを買い与えた親は振舞えばいいのだと思います。ただ一つ違うのは、子どものゲーム仲間が見えにくいことです。野球やサッカーならチームがあるし、陸上や水泳でも練習場へ行けば仲間やライバルがわかります。ところがゲーム空間ではチャットの相手はハンドルネームだし同好の仲間の集まる練習場も仮想空間です。そういう意味では学校や施設のeスポーツの大会は子どもの頑張りが見えるし、それを支えるスタッフともつながれる良い機会でもあると思います。記事のようにチームドクターがいれば子どもの家族も相談できて理想的だと思います。

店長、また話しに来たよ 河内長野の駄菓子店再開

店長、また話しに来たよ 河内長野の駄菓子店再開

2021/10/02 【読売新聞】

発達障害抱え経営 常連の子どもたちも笑顔
緊急事態宣言が解除され、行動制限が緩和された1日、休業していた河内長野市錦町の「駄菓子や ほうかご」が再開した。店は発達障害のある田仲 訓さとし さん(41)が、2年前から店長として切り盛りする。子どもたちが安心して過ごせる場所となっており、田仲さんが宿題や悩みなどの相談に乗ることも。店内は再び子どもたちの笑顔であふれている。(吉田誠一)

田仲さんは、中学生の時にぜんそくを発症して入院、病院の院内学級を卒業した。体調が回復した後、新聞配達やスーパーなどでアルバイトをしていた。

もともと人との会話が苦手で、24歳の時に発達障害の一つ、アスペルガー症候群と診断された。それでも就職しようと、何度も電器店の面接を受けたが、うまく返答できず採用されなかった。

その後定職には就いていなかったが、「雇ってもらえないのなら、自分で商売をしよう」と考えた。幼い頃、楽しみながら過ごせた駄菓子店が市内でなくなっているのに気づき、2019年6月、自宅近くの空き店舗を借りて、「ほうかご」を開店した。

店内は駄菓子を並べるだけでなく、子どもたちが遊べる場所として大型のゲーム機を置き、自宅からソファやテーブル、椅子を持ち込んだ。トランプや折り紙などもそろえた。販売する駄菓子はアメやチョコ、グミ、スナックなど約150品目。毎月、大阪市内まで仕入れに出向く。

店には放課後、近くの子どもたちが訪れる。〈常連〉は20~30人。「店長聞いてえな。今日学校でな」と話し始める子どもたちに笑顔で向き合い、宿題を教えることもある。

河内長野市内の女子児童(11)は「家から近く、気軽に立ち寄れる」。別の児童(11)も「お菓子を食べながら、店長に学校であったことをいっぱい聞いてもらえる」とうれしそうに話した。

コロナ禍だった昨年春は「子どもが感染しないように」と休業した。今年も5月と8月下旬から9月まで休んだ。店を再開した1日、店内にはたくさんの駄菓子が並び、訪れた子どもたちが田仲さんとの再会を喜んだ。今後も十分換気をするなどしっかりと感染対策をして営業する。

田仲さんは「子どもたちが大人になり、懐かしんで来店してくれるまで頑張って続けたい」と意気込む。

営業は平日午後3時~5時半、土日と祝日は午後1時~5時半。木曜定休。

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昭和の時代、駄菓子屋は子どもの社交の場でした。学校から帰ってきたら10円玉を握りしめて、タコせんべいにソースを塗ってもらい、くじ引きで一攫千金のプラモデルを狙ってギャンブラー気取りで毎日ハズレの紐を引いていました。店主の多くは高齢者で、めんどくさそうに応対し、時間を見計らって「あんたら大声で近所迷惑やから、公園に遊びに行き!」と金のなさそうな子どもは追い払われたものです。

若者の店主は見かけませんでしたが、そういう人がいても良いかもしれません。どれだけ収益が上がるのか気にはなりますが、安物のお菓子と玩具に引き付けられた子どもらが集まってくるなら、失われた地域コミュニティーの再生が期待できます。なんでもかんでも、何とかセンターや事業所でなくても、自然なコミュニケーションを子どもが学ぶ良い機会にもなると思います。

最近、チラホラと自宅の軒先に箱を並べて土日だけ店を開く様子を住宅街に見つける事があります。収益目的と言うよりは、子どもとのコミュニケーションを楽しむ趣味的なお店なのかと思います。昔はこの他にもミニカーを走らせているプラモデル屋さんや、自転車屋さん、手芸屋さん、卓球屋さん等子どもがたむろするお店がありましたが、採算が取れないのか後継者問題なのかほとんど見かけなくなりました。お店は地域再生のための大事な場所です。

「聴覚障害者だけの利用禁止」は差別? ロープウェイ対応

「聴覚障害者だけの利用禁止」は差別? ロープウェイ対応めぐり議論・・・運営会社「早急に対策を」

2021年09月30日【J-CASTニュース】

横浜・みなとみらい地区に誕生したロープウェイが、「聴覚障害者だけでは搭乗できない」と伝えているとして、対応を疑問視する投稿がSNS上に寄せられた。

ロープウェイの運営会社は、緊急時に音声で案内を伝えられないためだと、搭乗禁止の理由を説明した。差別とは考えておらず、障害者だけで乗る要望があるため早急に対策を行いたいとしている。

「スタッフが同乗することで搭乗はできる」とも説明
このロープウェイ「YOKOHAMA AIR CABIN」は、日本初の都市型循環式をうたい、2021年4月22日に開業した。JR根岸線・桜木町駅前と赤レンガ倉庫などがある新港地区の運河パークを結んでいる。

投稿は、2021年9月28日にツイッターなどに寄せられ、聴覚障害者がロープウェイに行ったとき、「耳の不自由なお客様へ」と題する資料があったとした。

この資料では、ロープウェイが緊急停止したときは、客が乗る各キャビンに音声のみで案内しているため、聴覚障害者だけでの搭乗は遠慮してもらっているとあった。ただ、スタッフが同乗することで搭乗はできるので、希望があれば窓口の筆談で応じるとして、理解を求めている。

これに対し、ツイッター上などでは、聴覚障害者とみられる人たちから、「こういうことを突然、でかけ先で知ることはショック」「スキー場のゴンドラやリフトは乗れるのに」「でも、これは差別だよね」などとロープウェイ側に疑問や批判が相次いだ。緊急時の案内についても、キャビン内に電光掲示板を設置したり、スマホなどで客に知らせたりできるのではないか、との意見も出ていた。

聴覚障害者用の資料について、ロープウェイを運営する泉陽興業(大阪市)は30日、東京支社の担当者がJ-CASTニュースの取材にこう説明した。

「何らかのアクシデントでロープウェイが途中で停止して救助に向かうとき、コントロールセンターの監視室と各キャビンとは無線による双方向通信でやり取りして、お客様の不安を取り除くことにしています。やり取りが伝わらなければいけませんので、スタッフが資料をお見せしてご案内しています」

「タブレットを貸し出して連絡する準備を進めている」
聴覚障害者がロープウェイに来たときは、付き添いがいるかどうか確認しており、いない場合、「もしよろしければ、スタッフが同乗します」などと伝えているという。事前の連絡なく、いきなり行っても同乗の対応はしているそうだ。スタッフは、手話を勉強中のため、筆談ボードを持って同乗するとしている。

「障害を持つ方に対しましては、搭乗を遠慮していただくという意識はなく、楽しんでいただきたいという気持ちは一緒です」として、障害者への差別であることは否定した。

聴覚障害者だけで乗りたいという要望もあるとして、対策を行う考えも明らかにした。

「タブレットを貸し出して、万一のときはそれで連絡するようにする準備を進めています。できるだけ早く、単独やグループで乗れる手はずを整え、ご案内したいと思っています。SNSやメールなどで客に知らせるとすれば、個人情報の取り扱いについて説明しなければいけませんので、あまり現実的ではないと考えています」

なお、ロープウェイの公式サイトでは、車椅子や歩行補助器具を使用している人も、安全のために1人以上の付き添いをお願いしている。こうした人たちにも、タブレットを貸し出すようにしたいという。

神奈川県内の聴覚障害者2団体から「話が聞きたい」との申し入れがあったため、10月1日に東京支社で会う予定だといい、今回の件についても話し合われる模様だ。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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障害というくくりで差別かどうかと判断することは、話を難しくするだけです。障害のある子どもと外出すると、公共交通や遊園地で様々な「お断り」に出くわしますが、これは差別かどうかと言い始めるときりがなくなります。リフトだって子どもでも乗れますが、乗せるかどうかは保護者の責任です。事故があったときに乗せたほうが悪いなんて言い出すと「お子様単独の利用はお断り」となります。

今回問題になっているリフトは観光用の閉鎖型カプセルであって、仮に停止して救出が必要になれば、それなりの対応ができるはずです。地上と連絡が取れなければすぐさま支障が起こるとは考えにくいです。聴覚障害者はそういうリスクは理解しているし、乗せた会社が悪いなどとは言いません。当事者が差別だと感じ、第3者もそれに同意する人が少なくないなら、先回りした会社に差別の意図がなくても、障害を理由に差別をしたことになります。

ただ、知的障害や行動障害のある人たちの程度によっては、単独の乗車を断るこることは差別にはならないと思います。もちろん提訴される可能性はありますが、それは子どもやお年寄りなどその人の乗車能力を見て危険回避することは人権の侵害にはあたらないからです。しかし、障害と名がついているからと一律に断るのは差別です。当事者に障害ゆえのリスクが理解できているかどうか、ということも差別かどうかの判断にはなると思いますが、これを論じ始めるときりがなくなります。結局はその地域の文化にも左右されるのかもしれません。差別されたと感じたなら、声を上げるべきですが、そう簡単な問題でもないように思います。

不登校の子は「タブレット貸与」対象外

不登校の子は「タブレット貸与」対象外の学校も オンライン授業に参加させない理由

2021/09/30 【AERA2021年10月4日号】

新型コロナウイルス感染を恐れて「自主休校」する子どもと、以前から不登校の子とで学校の対応が分かれるケースが見られるという。AERA 2021年10月4日号はその現状を取材した。
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不登校の子どもたちへの対応も学校によって違う。

小学4年の娘が3年前から不登校の女性(44)は9月中旬にツイッターで、「不登校児にはオンライン授業を提供してくれない」という書き込みを見かけた。そのときは「娘の学校はまだオンライン授業さえ始まっていない」と思ったが、その直後、自主休校の児童向けに授業のオンライン配信が始まっていたことを知った。担任に連絡すると、「タブレット貸与は不登校児は対象外。外部の機器からは個人情報の関係で授業は見られない」と言われた。

「担任とは信頼関係が築けていたと思っていたのに、見捨てられたのかとショックだった。娘にどう説明したらいいのか」

小中高校生の保護者らでつくる「全国学校ハラスメント被害者連絡会」(東京都)は、オンライン学習をめぐって一部の学校が特定の子どもに差別的対応をしていることについて9月末までネットアンケートを実施し、実態調査を進めている。同会共同代表の郡司真子さんはこう指摘する。

「排除のタイプは2種類あって、一つはタブレットを配布されないケース。もう一つは、通常級に通う軽度発達障害などで手のかかるお子さんが『タブレットを配布したので学校にこないでください』と言われたケースも。排除された子どもは『自分はダメなんだ』と思い、自死に追い込まれてしまう場合もあり、大きな問題です」

登校再開につながる

不登校の子どもをオンライン授業に参加させない理由は「ますます登校しなくなるから」といったものだという。一方で、オンライン授業が登校へとつながったというデータもある。

青森市では一斉休校中だった昨年4~5月にかけて市内全校でオンライン授業を実施したところ、中学では不登校の生徒の74.5%が参加し、このうち92.5%が登校再開の5月25日以降も登校した。同市教育委員会の担当者は言う。

「登校を再開した子どもへの聞き取りでは、新しい学習形態に興味を持ったことや、周りの子どもの目を気にせず参加できたこと、決して勉強が嫌いではないことがわかりました」

熊本市も、昨春のオンライン授業は特に不登校の児童生徒に対して有効だったという。そこで今年9月、登校が難しい児童生徒を対象にオンライン学習支援事業を始めた。「支援校」のオンライン授業に参加してもらい、必要な場合は支援校の教員から個別指導も受けられる。在籍校のオンライン授業で学ぶことも可能だが、勉強が遅れている場合などは支援校の授業のほうがより手厚い指導を受けられるという。同市の遠藤洋路教育長はこう語る。

「すべての子どもたちに教育の機会を提供することが私たちの使命。多様な選択肢があるということは、子どもたちが居場所をたくさん持てるということです」
(編集部・深澤友紀)

※AERA2021年10月4日号より抜粋
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自主休校の児童向けに授業のオンライン配信が不登校児は対象外と平気で言える教員の頭の中を覗いてみたいです。手のかかる児童にタブレットを配布してやるから学校に来るなというケースも、ホンマかいな?またメディアのでっち上げと違うか?と思うくらい超非常識な学校もあるようです。それってリアルにいじめです。

不登校児にリモート学習をさせたら、そのまま学校に来ないのではないかという理屈にはエビデンスがあるわけではなく、担当の教員の感覚でものを言っているだけです。科学的な根拠もないのに勝手にルールを作るのは、新型コロナの予防策でもわかるように、わが国固有の特性です。

そして、実施後検証もしないので、一度決めたことを延々と続けるのです。人流抑制や飲食店の営業制限と何の関係もなく感染者は増減しているから自粛策は効果があるのかねと言った麻生発言を、尾身会長も八割叔父さんも知らん顔です。

1億人を巻き込んでも、一度決めたことが正しいかどうか振り返ることもできないのです。緊急事態宣言に閣僚として関わったくせに、後出しジャンケンのような発言をする麻生さんもどうかとは思いますが、知らん顔して振り返りもしない専門家チームなら科学者とは言えないと思います。

リモート学習が登校再開につながればいいですが、それにはデータが少なすぎて楽観的な期待のようにも思えます。一番大事なのはリモート学習と対面学習でどんな違いが出るのか調査をきちんとしてほしいと思います。

学力はどう変わるのか。コミュニケーション力には違いが出るのかどうか、対面学習と学力結果が同じなら、それは教え方の問題なのかどうか。そろそろ、感覚だけで判断して人心を惑わすような話は、教育界からはなくしてほしいと思います。子どもが振り回されて可愛そうです。

3歳虐待死 摂津市「暴力放置」判定も「緊急性低い」と判断変えず

3歳虐待死 摂津市「暴力放置」判定も「緊急性低い」と判断変えず

2021/9/28 【毎日新聞】

大阪府摂津市のマンションで8月、新村桜利斗(にいむらおりと)ちゃん(3)が熱湯をかけられて死亡した事件で、市は母親から交際相手の松原拓海(たくみ)容疑者(24)=殺人容疑で逮捕=に関する暴力相談を受けた5月、児童相談所と協議し、桜利斗ちゃんの家庭について「第三者の暴力を放置している」と判定していた。ただ、桜利斗ちゃんにけががないことなどを踏まえ、「緊急性は低い」との判断を変えなかったという。

森山一正市長は28日に記者会見し、「男児の命を救えなかったことを重く受け止めている。児相に『(一時保護を含め)担当してくれ』ともっと強く言えなかったかとの思いはある」と説明。大阪府に設置される検証部会に協力するとともに、市も対応の是非について内部で調査する考えを明らかにした。

市によると、母親から5月6日、松原容疑者について「子供のほおをたたいた」と相談を受けた。母親は以前から「育児放棄」の疑いがあるとして見守り支援を続けてきた経緯があり、大阪府吹田子ども家庭センター(児相)と協議し、暴力を止められない対応も育児放棄に当たると判定したという。

しかし、松原容疑者は家庭訪問した市の担当者に「もう手を出さない」と約束。桜利斗ちゃんの母親の知人らからは6月に虐待を疑わせる訴えがあったものの、母親との面談を重ねる中で桜利斗ちゃんにけがが確認されなかったことから、市と児相は一時保護などの対応は取らなかった。桜利斗ちゃんは8月31日、熱湯をかけられたことに伴う熱傷性ショックで死亡した。

今回の事件では、市と児相が「緊急性が低い」との判断を変えなかったことから府警と情報共有していなかった。森山市長は「警察との連携は避けて通れない」と述べ、情報共有のあり方を検討する方針も示した。【郡悠介、高橋昌紀】

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3歳虐待死「行政対応の検証必要」 大阪知事が第三者部会を設置意向

2021/9/24 【毎日新聞】

大阪府摂津市のマンションで3歳の男児が熱湯をかけられて殺害された事件を受け、吉村洋文知事は24日、医師、大学教授、弁護士ら5人による第三者部会を来週にも設置し、行政機関の対応が適切だったかどうか検証する考えを示した。

吉村知事は記者団に「事件には胸が痛み、言葉がない。児童相談所(児相)も情報を共有していた案件であり、悲惨な事件を防げなかったのか検証する必要がある」と述べ、部局に指示を出したことを明らかにした。

府内では、児童虐待に関する全件の情報を児相と警察が共有する「全件共有」を行っている。しかし、今回の事件では、児相ではなく、摂津市が対応する「市町村担当事案」になったため、全件共有の対象にはなっていなかった。吉村知事は「なぜ今回は児相(が担当する)案件にならなかったのか、市町村担当事案でも全件共有しなくていいのかについても検証する」と語った。【矢追健介】

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「たっくん、いや」虐待死3歳が再三SOS 悲劇防げず知人悔い

2021/9/23 06:30【毎日新聞】

大阪府摂津市のマンションで8月、交際相手の息子だった3歳の男児に熱湯をかけて殺害したとして、大阪府警は22日、同居していた無職の松原拓海容疑者(23)を殺人の疑いで逮捕した。

亡くなった新村桜利斗(にいむら・おりと)ちゃんは事件前、「SOSのシグナル」を幾度となく発していた。虐待を疑った周囲は行政に一時保護を求めていたが、悲劇を防ぐことはできなかった。母親の知人らは「桜利斗は何も悪くない。大人が幼い命を救ってあげられなかった」と悔やんでいる。

「たっくん、いや。たっくん、いや」。知人らによると、桜利斗ちゃんはよく、たどたどしい言葉でこう訴えていた。逮捕された松原拓海容疑者は「たっくん」と呼ばれていた。桜利斗ちゃんは帰宅することを拒むような仕草を見せたこともあったという。

桜利斗ちゃんの母親は夫と離婚後の2018年10月、桜利斗ちゃんとともに大阪府内の別の自治体から摂津市内に転居。20年秋ごろから松原容疑者と交際し、同居を始めたのは事件の約3カ月前だったとされる。

知人らはマンションに遊びに行った際、松原容疑者が桜利斗ちゃんを怒鳴ったり、物を投げつけたりしている姿を目撃。顔に不自然な傷を確認したこともあった。21年6月には「虐待の可能性がある」と考え、摂津市役所の家庭児童相談課に桜利斗ちゃんの一時保護を求めていた。

市によると、母親と桜利斗ちゃんは以前から「行政による継続的な見守りが必要な母子」とされていた経緯があり、支援担当者が毎月1~2回、母親と面会を重ねていた。

母親も5月初旬、「交際相手が子どもに手を出した」と相談していたが、松原容疑者が市側に「もう手を出さない」と約束していたという。市の担当者は「緊急的な危険があるとは考えていなかった。対応に問題はなかった」と話した。

人なつっこい性格で周囲の人気者だったという桜利斗ちゃん。母親は4月、自身の写真共有アプリ「インスタグラム」に、「プレゼントもめっちゃ喜んでくれてよかった」とのメッセージを投稿。3歳の誕生日を迎えた桜利斗ちゃんがケーキの前で手を広げ、笑顔をふりまく写真も添えられていた。知人の一人は「あんなにかわいい子を救えず、悔しい気持ちしかない」と語った。【木島諒子、清水晃平】

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森山市長はこの期に及んでも、当時の役人の判断を間違っていたとは言いません。子どもが一人死んでいるのに、周囲の住民は予測がついていたから通報しているのに、市長が役人を守ろうとする意味が分かりません。吉村知事は第三者委員会を持って責任を検証するという暢気なことを言っています。まずは、この時の責任者や関係者を行政の長として処分すべきだと思います。森山市長は、市の虐待担当の担当者と責任者を、吉村知事は児相の今回の担当者と責任者をまず更迭すべきです。

組織の長が直接できることは人事しかないのですから、まず、市民に対して責任ある態度をとるべきだと思うなら役人の更迭です。解雇せよと言っているのではなく、業務の失態を指摘し配置換えをすればいいのです。もちろん格下げは仕方がないことですが、それくらいの責任を果たすべき地位と給与を与えているはずです。その責務が結果的に果たせず市民の信頼を失っているのですから更迭は当然です。

おそらく府に見習って摂津市も第三者委員会をと言い出すかもしれませんが、それでは役人は痛くもかゆくもないのです。しかも、今回のような事件は、会議をするほどの中身ではないはずです。母親だけでなく知人も訴えてきた時点で、仮に児相が取り合わなくてもいくらでも方法はあったはずです。問題は摂津市の担当者の姿勢です。幼児への暴力は死に直結します。暴力の存在を認めた時点で、役所は警察に届けるべきでした。松原拓海容疑者が市の担当者に「もう手を出さない」と約束したから許したという、小学生並みの対応を容疑者にしています。

普通なら、この時点で担当者から報告を受けた責任者が通報を決断するべきですが、漫然と部下に任せていたのですから、更迭されて当たり前なのです。メスを獲得するため少なくない野生の大型動物は子殺しをします。松原拓海容疑者はそれと同等です。野生の衝動に突き動かされて理性など働いていないのです。理性のない人に約束など通じない、そんな基本的な判断もできなかった役人には、二度と同じ部署で働いてほしくないというのが普通の市民感情だと思います。

神奈川・相模原市で障害者専用のワクチン接種会場

神奈川・相模原市で障害者専用のワクチン接種会場【新型コロナ】

2021/09/15【TBS】

新型コロナワクチンの集団接種会場に行くのが難しい障害者を対象に、神奈川県相模原市では専用の会場を設けて接種を行う取り組みを行っています。

記者
「相模原市では、障害者専用の接種会場が毎週水曜日、設けられています」

この取り組みは障害があり、多くの人が集まる会場では接種が難しい人に安心して接種を受けてもらおうと、相模原市が今月から始めたものです。車いすや知的障害のある人たちが、親に付き添われて接種を受けていました。

付き添いの親
「障害があって普通の接種会場ではできないので、こういうところがあってありがたい」
「スムーズに打ててよかった。障害があるので、落ち着いてできるほうがいいのかなと。親も気を遣わなくていい」

相模原市ワクチン接種推進課 成澤正成主査
「安心して受けられる接種会場はないかという声があったので、そういう経緯から会場を設けた」

相模原市では、専用の会場であわせて300人ほどの接種を予定しているということです。

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発達・知的障害者の接種イラスト、ご褒美…不安和らげる工夫を

2021/9/13【毎日新聞】

発達障害者や知的障害者の家族の中には、新型コロナウイルスのワクチンを本人にどう接種してもらえばいいのか悩んでいる人もいる。接種の意味や手順が分からず、気持ちが乗らなくて時間通り会場に行けなかったり、注射器の針を見てパニックになってしまったりする可能性もあるためだ。

静岡県在住のイラストレーター、むらまつしおりさん(28)は、重度の知的障害がある弟の裕樹さん(24)が8月までにワクチン接種を受けた様子を軽いタッチの漫画で描き、インスタグラムなどで紹介している。

裕樹さんは、行き慣れた通所施設やかかりつけ医ではワクチン接種を受け付けていなかったため、自治体の集団接種会場でワクチンを打つことになった。

会場に行けるか不安だったが、切り札になったのは紙のカタログ。無料で配布される冊子で、商品などが掲載されている。裕樹さんは紙の感触が好きで、接種会場へはカタログを手に出かけ、スムーズに接種が受けられた。

漫画では、医師の問診の間、カタログを見て心を落ち着かせた裕樹さんの様子を描いている。裕樹さんの接種当日に、しおりさんとともに付き添った母由美子さん(56)は「カタログが心の安定剤になった」と振り返る。

1回目の接種では、由美子さんが職員に障害があることを伝えると介助に加わってくれた。2回目では職員が対応を引き継いでくれて、接種の待ち時間から終了まで別室で対応してくれたという。待機中は、マスクをとろうとする裕樹さんを、しおりさんとともに制止する場面も。由美子さんは「1人で対応していたら大変だったので、娘や職員がいてくれて心強かった」と話す。

知的障害や発達障害のある人の中には、ワクチンを接種する意味や手順を理解できない人もいる。また、痛みに敏感で、感情を抑えられずにじっとしていられないこともある。言葉や文字よりも視覚で理解する方が得意な傾向があるため、接種の流れをイラストや写真など、目で見て分かりやすく説明する方が効果的な場合もある。

自閉スペクトラム症(ASD)の当事者の家族らでつくる埼玉県自閉症協会は、ワクチン接種の流れを示したイラストの表をホームページで公開している。

ASDの人は、自分がこれから何をするのか見通しが持てないと不安になることが多い。そこで、検温▽座って待つ▽問診▽注射――といった一連の接種の流れをイラストで分かりやすく表した。接種後の副反応の様子を指さしで自分から伝えられるよう、「肩が痛い」などの体調を表すイラストを並べたものもある。

表は会長の小材由美子さん(59)が、自閉症と重度の知的障害がある長男(35)向けに試行錯誤して作成したものだ。小材さんは「イラスト表はあくまで一例。伝わりやすいイラストや見せ方は一人一人違うので、これを参考にして本人に合った方法を見つけてほしい」と話す。

障害者専用の接種会場を設ける自治体もある。東大阪市では、マスクを着けられないなどの事情で一般の集団接種会場やかかりつけ医での接種が難しい障害者を対象に、市立障害児者支援センターで集団接種をしている。接種には、普段から障害者の治療や支援にあたる医師や看護師が携わる。担当者は「落ち着いた環境で安心して接種できるようにしたい」と話す。相模原市なども、障害者を対象とした臨時の接種会場を設けている。

予防接種に詳しい「はしもと小児科」(東京都八王子市)の看護師、伊藤舞美さんによると、発達障害や知的障害のある子どもは先の見通しがはっきりしないと不安になることが多いが、接種の手順をイラストで示してあげることで和らぐことが多いという。また、注射を打つ前で緊張しがちな時は、「お昼ご飯は何を食べたの」などと尋ねて気をそらす▽接種後に褒めたり、ご褒美をあげたりする――なども恐怖感を取り除くために有効になることが多いという。

逆に絶対にしてはいけないのは、何も説明しなかったりうそをついたりして接種を受けさせることだという。本人はだまされたと思い、保護者も医療者も信頼をなくすため、今後の受診などにも影響する場合がある。

接種部分の痛みを和らげるため、麻酔の効果があるシートを活用することも勧めている。伊藤さんは「痛みを我慢するのが当たり前になってしまっているが、工夫をすることで痛みを取る方法があることも知ってほしい」と話す。【中川友希】

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障害がある人も安心してワクチン接種を 専用会場設置 相模原市

2021年9月8日 【NHK】

障害がある人に安心して新型コロナウイルスのワクチンを接種してもらおうと、相模原市は8日から専用の会場を設けて接種を始めました。

相模原市は、障害がある人が大規模接種会場などふだんと違う環境になると混乱してしまうなど、ワクチン接種が難しいケースもあることから、安心して接種してもらうための専用の会場を設けました。

会場となった市立障害者支援センターには、予約をした人たちが保護者と一緒に訪れ、医師が接種を受ける人たちに体調などを尋ねたあと、次々とワクチンを接種していました。

対象となるのは療育手帳などを持つ相模原市の12歳以上のおよそ3000人で、市では今後、毎週水曜日にそれぞれ96人を限度にワクチン接種を行うことにしています。

子どもに付き添って予防接種に訪れた40代の母親は「息子は障害の特性で周囲に合わせるのが難しく、落ち着いた環境で接種ができるのは助かります」と話していました。

相模原市新型コロナウイルスワクチン接種推進課の成澤正成さんは「障害のある方も含め、希望する方全員に安心してワクチン接種を受けてもらえるよう取り組みたい」と話していました。

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9月24日に、9月23日のテレ朝の報道(不安和らげる工夫を 障害者に「専用ワクチン会場」09/24)を、注射が怖い子どもたちの事として掲載しました。ところが、9月27日にはテレ朝のホームページから動画も一緒に記事が消えていました。テレ朝が配信しているANN系メディア各社のホームページからも全て削除されていました。おそらく、視聴者が大勢クレームをつけたので取り消したと推測できます。けれども、何もコメントしないで記事そのものを削除するのは、人のことはあれこれ言うのに自分のことになると口を閉ざすようで潔く見えません。

相模原市の専用会場設置について記事に取り上げたのはNHKが最初です。それを見て、TBSやテレ朝の順序で取材をしたという事でしょう。おそらくASDと思われる男子が暴れるのを押さえつけて接種している場面に一部の視聴者が反応したのだと思います。同じ内容のTBS動画のコメントに、虐待だとか嫌がっているのにというコメントが散見されるので掲載後に問題の箇所をカットして編集し直したのかも知れませんが、これについてもTBSのコメントは何もありませんでした。

毎日新聞の報道のように視覚支援など様々な工夫をして支援者が努力することはとても大事です。だた、支援者の努力が必要ですと書けば解決するのかというと、それだけではすぐには上手くいかない人がいるのも現実です。押さえつけての接種はけしからんと言うのは簡単ですが、それを突き付けられた支援者や医師らからは、任意なのだから嫌がって暴れる人は接種しないという見解を引き出してしまうだけです。しかし、それでは障害のある人もない人も健康に暮らせる社会を作るという目標には到達できません。

クレームをつける人たちの中には、そもそも接種そのものが無意味だと思っている方や、ワクチンの副反応が危険だと考えている方もあり、ワクチン接種の不安を煽る目的でクレームをつけているのかも知れません。しかし、映像を見て純粋にひどいじゃないか、かわいそうじゃないかと思う方もいたと思います。以前にも書いたように、今回のワクチン接種の報道で障害者医療の課題が社会に顕在化しただけのことで、必要な接種や点滴、怪我の治療についての問題は、コミュニケーションに障害のある人たちと家族がずっと抱えている問題なのです。クレームをつける人たちはそれも虐待だとは言えないと思います。

本来は、テレ朝はそのことを端折らずに報道すべきでした。NHKやTBSも綺麗に建前だけ報道するだけでなく、当事者や家族が本当に困っていることを解決するために、取材を続けて欲しいと思います。そのうえで毎日新聞で報じたような知恵がみんなに広がればいいと思います。テレビは事実を切り取って報道するので、詳しく説明できない事もありますが、たくさんの人に訴える力は絶大なのですから、コミュニケーション障害を持った方と医療の問題を煽るだけの目的のクレームやバッシングの圧力に負けないで事実を取材してほしいと思います。

不安和らげる工夫を 障害者に「専用ワクチン会場」

不安和らげる工夫を 障害者に「専用ワクチン会場」

9/23(木) 【テレビ朝日】

新型コロナワクチンの接種率は21日時点で、全人口のうち67.2%が1回目を終えました。2回目は55.1%と、アメリカの接種率を超えました。

こうしたなか、神奈川県相模原市は今月、障害者専用の接種会場を設置しました。接種と受けるのは、知的障害や精神障害がある人たちです。

障害者対応の経験がある医師と看護師が対応し、ゆとりを持って打てるよう、予約の間隔も15分ほど空けられています。

付き添いの親:「病院だと狭かったりするので、車いすの利便性などを考えて打つのを考えちゃうんですけど」

付き添いの親:「他の方やスタッフに気を使って頂くこともあると思うし、この子がどういう状態かも分からないので、心配もされるかなとか」

付き添いの親:「暴れてしまう子は押さえつけるので、時間がかかってしまう。(接種を)先生の方から断られてしまうこともある。今まで、それでなかなか打てない。良かったです」

22日は約90人が、接種を受けることができました。

相模原市ワクチン接種推進課・成澤正成主査:「障害のある方や家族からすると、安心して接種をしたいという思いもある。一人ひとりに寄り添った、安心して受けられる環境を整備していくのが、我々には求められているのかな」

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私たちの事業所にも、知的障害児の親が安心して子どもに接種を受けさせることができる医療施設はないかという問い合わせがあります。小さな時期は押さえつけられたけれども小学生以上になると親の力では押さえつけるのは無理だと言うケースです。今回の新型コロナ予防接種で顕在化しただけで、他にも身体が大きくなってから必要なワクチンはあります。3年生から追加接種の日本脳炎や女子なら6年生からのHPV、任意だけどインフルエンザやおたふくかぜや髄膜炎ワクチン接種もあります。

今回は、蔓延防止の観点から障害のある人の予防接種がクローズアップされましたが、痛かった思い出のある病院や白衣を見るだけで診察室にも入らない子どももいます。注射針のあるものは受けられないと言うことで、点滴すら難しいのです。もちろん生命にかかわる場合は、ベットに拘束してでも接種します。子どもの新型コロナワクチンについては、基礎疾患がなければ小学生は軽微な風邪ひき程度なので接種の必要がないという医師もいますが、困っているのは中高生の知的障害の人たちですし、他の接種でも困っているのです。なんとかインシュリン注射針のような痛みのない注射針が標準仕様になってくれないものでしょうか。