すてっぷ・じゃんぷ日記

タグ:合理的配慮

小6息子テストで70点で「満点やで!」と笑顔…その理由に絶賛の声 先生独自の採点に「個に応じた指導」「すてきな配慮」

小6息子テストで70点で「満点やで!」と笑顔…その理由に絶賛の声 先生独自の採点に「個に応じた指導」「すてきな配慮」

上のニュース記事は、書字障害の子どもへの配慮として、国語テストの漢字を書く部分はやらなくてよいことにし、70点満点のテストでやった、という記事です。

この子どもは漢字を読むことは出来るが自分が書くときに漢字の形を覚えることが難しく、漢字が出てこないのでしょう。おそらくひらがなカタカナでも相当苦戦したのだと思います。

最近は高校受験、大学受験でも合理的配慮としてタブレット端末を使って問題を解くことが出来るシステムを導入しているところも少なくありません。ただテストをするのではなく、子どもにとって何が大事なのか、どんな力をつけることが大切なのかを考え、既存のテストでも少し形を変えるということを柔軟に出来る教員が増えていくといいですね。

「どうして?」

インクルーシブ教育を通常学級で行うには?専門家に聞いた実践例やヒントを紹介

「合理的配慮のある授業(2023/02/22)」で紹介した記事の後半、「やさしいどうして?」についてです。

子どもが不適切行動をした時、まず「どうしたの?」と聞くようにしています。例えばじゃんぷだと子どもが遅れて来ることがあります。そういう時はまず子どもに「どうしましたか?」と聞いています。遅れたことよりも、子どもが自分で「なぜそうなったか」というのを客観的に分析し、説明できることが大切です。

その後、「じゃあ次どうしたらいいかな?」と一緒に考えるか、「頑張ったんだね」と来れたことを評価するかは子どもによって違いますが、遅刻したことを責めても何も意味がありません。子どもに寄り添って一緒に考える方が子どもにとっても有意義でしょう。

子どもの不適切行動についても同じです。教室で歩き回っている子、暴れたりする子がいることもあります。ただ「こら!」と怒るのではなく「なぜそのような行動をしているのか」を分析し、どのような支援が必要なのか、今の環境は本当に適切なのかを考えることが大切です。

合理的配慮のある授業

インクルーシブ教育を通常学級で行うには?専門家に聞いた実践例やヒントを紹介

先日の夜、合理的配慮について調べていたら興味深い記事を見つけました。Y先生と「合理的配慮のある授業ってなんだろう?」と雑談の中で話題になり、「読み書き障害のある子どもでも内容が『わかった!』と思える合理的配慮って何があるんだろうね~」と話していました。

筆者が教員時代、小中連携の研修で中学校の英語の授業を見たことがありました。その時、支援学級の子どもも交流授業で参加しており、支援級の担任の先生に支援してもらいつつも生き生きと授業に向き合っていたことを覚えています。事後検討の時に「事前に授業の内容を支援級の先生に伝えている。」「支援級で少し授業内容の練習をしている。」と教えてもらいました。その時には「あ、事前に連携して子どもに見通しを持たせることが大事なのか~」と感じていましたが…

Y先生と話している中でまだまだ自分の考えが浅かったことに気づきました。上にあげたのは「英語のスペシャリストである先生と、特別支援のスペシャリストである先生がそれぞれの分野を生かして連携した」ということです。

英語の先生はその授業で必ず押さえておかなければいけない「ポイント」を把握しています。それを支援級の先生に伝え、その子に合わせた練習をさせたのでしょう。そこがズレてしまえば、ただ子どもにしんどいことをさせることになってしまいます。授業の中での合理的配慮、ということでしたがじゃんぷでの学習支援にも通ずることだなと感じていました。

さて、記事の後半には「やさしいどうして?」という言葉もあります。これについてはまた後日記事にしようと思っています。

 

合理的配慮

読み書きの合理的配慮について調べていた時興味深い資料があったので紹介をします。

【読み書きに苦戦する子どもたちのために~ディスレクシアと合理的配慮~】

上記のリンクではディスレクシアの当事者の話や,教室で出来る様々な合理的配慮について紹介をしています。興味のある方はぜひ読んでみてください。

さて,筆者が特に気になったのは視覚認知の困難の項目とそれに関わる合理的配慮です。視覚認知が困難な子どもは文字が歪んで見えたり揺れて見えたりすることがあります。そういった子どもへの合理的配慮として,文字のフォントについてのことが書いてありました。

「 プリントを作成するときには、認識しやすく、実際に筆記する形と近い形のフォントを選択する。」とあります。筆者が教員時代,学級通信や夏休みの宿題等,プリントを作成する時に「可愛いフォントの方がいいだろう!」という単純な思考でプリントを作っていました。その時に学年主任の先生から「(筆者)先生のクラスの〇〇さんは視覚認知に困難があるんだから教科書体の方がいいんじゃない…?」と教えてもらったことを思い出しました。

わかっているようでわかっていなかった,と感じた瞬間でした。下記の画像のようにユニバーサルデザインの書体もあります。細かなことに気をつけながら学習支援をしなければならない,と感じた時のことを改めて思い出しました。

 

 

わかりません!

最近1年生のRちゃんが「言うことを聞かない!」と話題になっています。到着時に到着処理の手順を見せても靴を脱ごうとしない,歩いている時に違う方向に向かっている場所とは違う方向に行こうとする等です。

同じようなことが学校でも起こっているようで,お迎えに行くと「Rちゃん言うこと聞かないんです。」と学校の先生も話しているようです。

そんな話を聞いたので一旦Rちゃんの立場になって考えてみました。Rちゃんは機能的言語の見られない子どもです。こちらの言っていることもどの程度理解しているかはわかりません。なので言葉で指示されてもいまいちわからないでしょう。そして文字も読めないので到着処理の手順書を見せられても恐らく理解は出来ません。(一応絵も入っていますが視覚優位の子でも抽象化された絵だけでは100%理解できるものではありません。)なので言葉で指示されればもっと「わかりません!」となるのは当然です。

ではどのように約束するのがいいか考えてみました。まず散歩の時に手を繋いで歩いてほしいのなら,親子が手を繋いでいる写真を見せて「これで歩こうね。」と約束をすれば出来るのではないかと提案しました。結果は成功し,Rちゃんは約束通り手を繋いで歩きました。

到着処理の手順についてはスモールステップで進めようと考えています。Rちゃんは「公園に行きたい!」という思いが強いです。なので「○○が終わったら公園に行けるよ」と交渉をしようと思います。まずRちゃんに「公園に行きたいです。」と公園の写真で要求をさせ,「じゃあ連絡帳を先生に渡して,鞄をロッカーに入れてからね」等,到着処理の一つを指示し,それから公園に行きます。それが出来るようになったら少しずつ手順を増やしていきます。

指示の仕方も鞄を片付けている写真にする等,試行錯誤しながら交渉も取り組もうと思っています。さて,Rちゃんがどのように変化するか楽しみです。