すてっぷ・じゃんぷ日記

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「うぅ~」

障害のある方の中には障害が重く、言葉のない方がいます。例えばタイトルにあげたように「うぅ~」と声を出すだけの方もいます。言葉がなく、会話でのコミュニケーションが難しいため、「何を考えているのかわからない。何も考えていないのではないだろうか。」と誤解されることもあります。

さて、なぜこのようなことを突然書いたかというとY先生から「東田直樹さん」について教えてもらいました。恥ずかしながらこの業界では有名な東田直樹さんの「自閉症の僕が飛び跳ねる理由」を読んだことがなく、つい先日Y先生に本を借りてようやく読みました。また、東田直樹さんと作家のデイヴィッド・ミッチェルさんのドキュメンタリー「君が僕の息子について教えてくれたこと」もようやく見ることが出来ました。

「自閉症の僕が跳びはねる理由」を読むと東田さんが自身の障害について考えていること、普段の生活について感じていることを丁寧な文章で書かれています。何よりも動画で見た東田さんがこのような文章を書くことに大変驚きました。

見えている姿と本人の考えていることは本当は違うのかもしれません。私たちは専門家なので、子ども達を適切にアセスメント・評価をしながら支援を考えていく必要がありますが、わかった風になっていたと思うことがあります。

子ども達は日々成長しています。筆者も子どもから学ぶことが毎日あります。私がこれまでの教員生活で担任した子ども達、また、すてっぷ、じゃんぷで見た子ども達を改めて見直す必要があるように感じました。

できるできない

ストラックアウトでG君とH君が遊びました。G君は投げて当たったエリアに自分で「当たり」シートを貼りつけて、次の順番のH君に球を渡せるようになったという報告の一方で、H君は何処に当たったかも見てないし、順番を意識して球を渡すこともできないという報告でした。

G君は「~したら~する」がわかる認知発達の段階、H君は「人と同じようにしたいけどうまくはできない」段階。この二人を比べるのではなく、先の認知発達の段階と照らし合わせて活躍できているかを見ることが実践者の目です。G君は視覚支援の成果もあって大人の介入なく「~して~する」が見事にできているし、H君もG君のように的に向かって投げようとしています。どちらもOKです。