すてっぷ・じゃんぷ日記

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もう一人の卒業生

 「3人の卒業生」(2024/3/16)

で紹介した卒業生3人に加え、すてっぷではもう一人のお子さんが卒業されました。

 小学校を卒業したEくんは、すてっぷで6年、つまり1年生の始めからずっとすてっぷを利用されました。まだ年長さんの時に見学に来て、見学時間が終わってもまだ遊びたいと泣いてお母さんに訴えていたのが昨日の事のようです。

 でも実際はこの6年でEくんは大きく成長しました。活動に見通しを持つことで、安心して過ごせることが増えました。すてっぷではしばらく最年少で、あこがれのお兄さんお姉さんといっしょに遊びたい、いっしょに過ごしたいとがんばってきて、自然とお兄さんお姉さんのいいところ、すごいところを学んできました。上級生のみんなが卒業し、最高学年になることが不安で泣いていた3月。6年生になった4月には覚悟を決め、リーダーとしてがんばり始めました。先輩に教わったことを思い出して、同じようにやってみるとうまくいった!と自信を積み、様々な形で持ち前のやさしさや思いやりを発揮するようになりました。

 そんなEくんの集大成の活動が、最後の外出計画です。調べるという事、電車など公共交通機関を使う事、集団をリードすることなど、Eくんの力となることを願い、職員が支援して取組んできました。まずは外出とは関係なく(取り組んだみんなは意識していたかもしれませんが)、日本や世界で行ってみたいことをタブレットを使って自分で調べることに取り組みました。Eくんは電車で行ける範囲のLOFTや中華街、飲食店(かに)を挙げ、理由もいっしょに友だちに発表することができました。そして2回目では、実際に行ける場所としてLOFTを調べる事にしました。LOFTの近辺を調べると猫カフェの文字が。実はすてっぷの後輩のFくんが猫好きなことを知っていたEくん。「ここ気になるな。Fくん、猫好きだし喜びそう。河原町はたくさんお店あるからいろいろ見たいなぁ。」と調べを進め、外出計画をまとめました。そしていざ当日、LOFTのある町まで電車を使い、みんなで移動しました。LOFTへの道中も気になったお店をみんなで相談しながら、ディズニーストアなどを巡りました。LOFTでウィンドウショッピングをした後、例の猫カフェへ。Fくんを含めた希望者で入店し、猫と一緒に少しの時間でしたがくつろぎの時間を過ごしました。

 Eくんはこの6年間をどのように振り返るでしょうか。できなかったことの方が先に思いつくでしょうか。でもこの2、3年でその姿はぐっと変わりました。マイナスの事が思いついても、「でも、こういうことができるようになってきたしな」と続けて、自信を積み上げてきたことを自分で思いつけるようになりました。卒業後Eくんは、じゃんぷに通うことになりました。これからも「できた!」をいっぱい積み上げていきましょう!

 卒業、おめでとうございます。

3人の卒業生

 先週の3月8日(金)は支援学校高等部生の卒業式。すてっぷでは3人のお子さんが卒業を迎えました。おめでとうございます!

どの子も5年以上すてっぷに通い、友だちとふれあって笑顔な日も、時間をかけて取り組んできたことが実を結び喜んだ日も、自分の思い通りにならず怒った日も、たくさん経験してきました。

 Aくんは友だちや先生が大好き。一緒に過ごすだけでもうれしい気持ちがあふれ出すかのように、声を出して喜びます。どうやったら気持ちが伝えられるかな。コミュニケーション練習にこつこつ取り組みながら、なるべく友だちといっしょの活動、過ごしの場を共有できるように積み重ねてきました。

 Bくんはすてっぷで過ごせることがなかなか見つけられませんでしたが、塗り絵やペーパークラフトなど一人でできることを少しずつ増やし、編み物はコツコツと取り組んで何mもの生地を作り上げました。またコミュニケーション練習にも日々取り組んだり、がんばり表の目標を先生と相談しながら自分で決めたりして、できることを積み上げてきました。

 Cくんは友だちと関わるのが大好き。関わり方をコントロールできるよう、ずっとがんばってきました。疑問に感じたことを先生に確認しながら、自分なりに友だちや学校、社会についての理解を深め、今では年下の子も慕う優しいお兄さんになりました。また同級生のAくんとは散歩をいっしょに楽しんだり、Bくんとはバスケでお互いに励ましながら目標の得点目指して頑張るなど、お互いのかけはしになりました。

 3人とも、次の進路は決まっています。3月末まですてっぷに通いますが、4月からはお子さんではなく大人として、また会える日を楽しみに、がんばってほしいと思います。さて来週は小学校の卒業式。すてっぷでも一人のお子さんが卒業されます。どんな姿を見せてくれるのでしょうか。楽しみです。