すてっぷ・じゃんぷ日記

タグ:送迎車

送迎車カウンセリング

前回は、お迎えの車の写真の活用で、低学年児や日程で混乱しやすい利用者に下校先の見通しが持てるようにと書きました。そうすることで、お迎えの場面を視覚支援で見通しを持たせる療育ができるということです。放デイの療育はお迎えからもう始まっていると考えています。

また、通常学校の利用者の送迎の時間は利用者のカウンセリングに使えます。すてっぷでは大きな送迎車で近隣の小学校を回ってくるのではなく、基本は一人づつピックアップして事業所まで利用者の送迎をします。乗車時間は10分程度ですが、子どもと様々な話をします。

学校や家の話、好きなアニメや嫌いな友達の話を職員から切り出すこともありますが基本は子どもに話してもらうようにしています。運転中ですから基本「うん うん」と聞くことになり、子どもはいろいろと話すと言う仕組みです。話が聞いてもらえるとわかると、テレビやビデオを流せと言う子どもはいなくなります。

大人に毎日10分話をじっくり聞いてもらえる場は、ありそうでありません。今日はA君に家庭の話を振ったところ「個人情報なので個別的な情報は応えられない」と言います。以前は明け透けに話していたので、成長したなぁと感じて「そうですか。では差しさわりのないお話でどうぞ」と聞くと怒涛のアニメ話が始まりました。10分で良かったぁ。

下校の切り替え

Z君が下校時のプラットホームで泣いて泣いて動かないという報告がありました。スクールバスに乗ったり、あちこちの放デイに行ったり、お母さんが迎えに来たり、訳が分かりませんというのが1年生あるあるです。泣くと言うのはスクールバスに乗ると言うつもりがあったからです。正しいつもり(見通し)が持てるように工夫をすることができるということです。

これを解決するのは視覚支援です。バスの写真カードを教室で渡されたときはスクールバスに乗り、放デイの送迎車の写真カードを渡されたら送迎車に乗るという経験を3週間続ければ、まず見通しはできるのでつもりはできます。視覚支援がないといつまでも混乱することになります。学校の先生方視覚支援をよろしくお願いします。放デイは送迎車の写真カードを提供します。

でも、スクールバスの行先は家でお母さんが待っています。ゆったり好きなことができます。放デイはこれに勝る魅力をまだ持っていません。知らない人は多いし、思いは伝わらないし、居場所も定まらないし、だめだめです。当面は好きな玩具やおやつを用意して、必要なら送迎車に好きなものを積んでお迎えに行きたいと思います。

 エスクァイア