みんなちがってみんないい
再任用教員ツイッターに差別投稿
「障害者の子、いない方がまし」特別支援学校教員が投稿
2021年1月21日 18時53分【朝日新聞】
群馬県西部の特別支援学校に勤務する60代の女性教員が、ツイッターに障害者を差別する内容の投稿をしていたことがわかった。県教育委員会も事実を把握し、女性教員の処分も含めて検討している。
県教委によると、女性教員は昨年10月中旬にツイッターのアカウントを開設。「障害者や犯罪者が子供でいたらいない方がまし」「労災にならないように気をつけます。いきなり強くつかんだり殴ったりする障害のある人」などと投稿。校内の取り組みにも触れ、上司や同僚の実名を挙げて批判していた。
問題の投稿が発覚したのは今月中旬。女性教員の同僚が、知人からの指摘で投稿を知ったという。学校側は勤務記録や投稿内容などから女性教員を特定した。学校や県教委の調査に対し、女性教員は投稿の事実を認め、県教委の指導で問題の投稿を19日に削除した。「個人的な記録として投稿していた」「誰でも読める認識がなかった」と話しているという。
女性教員は定年退職後に再任用され、2019年からこの特別支援学校で勤務しているという。県教委学校人事課の鈴木佳子課長は「指導する教員の立場にある者が差別的な内容の投稿をしたことは非常に不適切であり、あってはならないことだ」と述べた。県教委は今後、SNSでの投稿について注意喚起をするとしている。(中村瞬)
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この再任用教員が特別支援学校経験者なら論外ですが、経験がないなら採用に無理があったのかもしれません。支援学校には行動障害のある子どももいますし、言葉が通じない子どももいますから、通常学校の指導方法では通用しない場合もあります。それなのに、通常学校でクラス指導がうまくできない教員が支援学校に異動してくることも少なくないですから、再任用でも同じことがあるのかもしれません。現場での指導能力がなく毎日の仕事が不安な人なら、障害者を要らないものとする思いが生じるのかもしれません。
モラルの問題としてはあってはならないことですが、行動問題のあるの子どもを見てこんな認識になる教員でも支援学校に再任用されていることの方が深刻です。おそらく周りの職員も管理職も気が付いていたと思われます。再任用は年金制度支給年齢の改定とあわせ、無年金期間を補完する役割で民間会社をまねて作られたものです。
でも、この採用制度は競争がなく希望すれば採用しなければならないのです。採用競争にも耐えられない教員でも再び学校に戻す可能性を残している制度といわれても仕方がありません。わいせつ教員に対する教員免許の再交付を、実質無期限にしようとする教員免許法改正ですら断念・見送りとなるくらいの国ですから、この程度はどうしようもないという事かもしれません。
就労移行支援
子どもに発達障がいを始めとする障害がある場合には、早い時期から自立が気になります。発達障害に限らずその子にとっての人生最初の仕事を選ぶために、大人と子ども自身が把握しておくべきことは、
1 子どもは何に興味があるか?(興味)
2 子どもに元々ある程度備わっている仕事をやる上での特徴とはなにか?(適性)
3 興味と適性の両方がある仕事があったとして、どうやってその仕事をやるか?(実現可能性)
何に興味があるのかを知るためには、世の中にはどんな仕事があるのか知る必要があります。多くの場合、自分の親の仕事とか、学校の先生とか、比較的自分の身近なところにある仕事に対して興味をもつようになります。それはそれで入り口としてはいいことですが、もっと広く仕事を知ることが必要です。手軽に仕事を知るための素材として「13歳のハローワーク 村上龍 幻冬舎 2010-03-25」があります。ドラマ化されたビデオ「13歳のハローワーク DVD-BOX 出版社/メーカー: メディアファクトリー発売日: 2012/07/25」もあります。30種類くらいの仕事を経験できるアドベンチャーゲーム「13歳のハローワークDS posted with カエレバ デジタルワークスエンターテイメント 2008-05-29 」もあります。このような素材を使いながら、子ども自身が「自分の興味の方向性」を知ることが大事です。
興味があるからと言って、その仕事に向いているかどうかはわかりません。向き不向きを表すのが「適性」です。具体的に適性というのがどのようにして表されるかというと、こんな感じに分類されています。
①知的能力:推測する、数を応用して考えるなどの力
②言語能力:語彙の多さ、前後の内容から推測する力
③数理能力:足す引く掛ける割るの計算力、応用的な算数
④書記的知覚:書いてある文字の意味を理解する正確性&速さ
⑤空間判断力:平面図、立体図を理解する力
⑥形態知覚:形や図柄を区別する力
⑦運動共応:見て手を動かすことの正確性&速さ
⑧指先:指先を細かく動かす器用さ
⑨手腕:腕全体を動かして作業する器用さ
これらが一般職業適性検査(略してGATB:General Aptitude Test Battery)で分かる内容です。この検査は比較的多くの発達障害当事者の方が「けっこう使える」と言う、主にハロワークで実施している適性検査です。これらの能力の組み合わせによって、様々な種類の仕事への適性が分かるようになっています。例えば、「電気設備の保守管理の仕事」には①知的能力、④書記的知覚、⑨手腕の3つが中程度のレベルで必要になる、というようなことが分かるようになっています。このようなやり方で、全部で40の仕事に対する適性が確認できるようになっています。GATBプラスコース(中学・高校生向け)があり、得点や他者との比較にとらわれすぎることなく、自分の強み、能力特徴に注目します。本人自身の各能力を比較してどの能力が優れているかを把握できるようになっており、将来を見据えた進路選択に役立ちます。(1名分420円)。障害の重い人ならTTAPというASD向けの就労移行支援テストが14歳からあります。
「13歳のハローワーク」に紹介されているような仕事だと、なりたいと考える子どもが多いケースが有るでしょう。例えば、パイロットになりたい子は多いでしょうが、実際の雇用の枠は、志望者の数よりもずっと少ないでしょう。性質として似ている仕事、その子の興味の方向性にあっている仕事、その子の適性に合っている仕事について調べてみます。そして、そういったもののなかで比較的仕事につきやすそうなものがないかどうか調べてみるというやり方があります。仕事のやりがいは、仕事を一緒にやる仲間との相性、仕事環境の文化、といったものも大きく影響してきます。まずは具体的に何かやってみることが大切だと思います。仕事選びには、「第一志望に入るためにがんばる」という受験勉強のような考え方はあまり適しません。実際に試行錯誤してみることが大切になります。
大人になってから発達障がいがあることがわかった方は「苦手なことをやった方がいい」と考えて頑張ってこられた方が少なからずおられます。そして結果的に体調を壊してしまうようなことも起こります。仕事をやっていくにあたって大切なのは、ここまでに説明してきた興味と適性がマッチしていることです。苦手なことより得意なことを軸に仕事を選ぶことは「逃げ」ではありません。そのようなことを含めて、子どものうちから教育していくことが大切なのだと思います。
外出自粛でゲーム依存の相談急増
外出自粛でゲーム依存の相談急増「成績下がり、学校に行けなくなった」
2021/01/26 10:43【読売新聞】
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛の影響で、パソコンなどのゲームにのめり込む子供らが増えてゲーム依存症が拡大する懸念が高まっている。依存症患者の支援組織には親からの相談も相次ぐ。
大阪市の主婦(43)は、昨春の一斉休校を機に小学1年の次男(6)がゲームをする時間が増えたと心配する。兄が使わなくなった携帯ゲーム機で遊ぶようになり、学校再開後も毎日1~3時間ほど必ず手にとる。
外で遊ばせるのが心配な上、現在は学校や習い事に行く前にゲームをやめ、宿題も真面目にこなすため、静かに見守るが、「将来スマートフォンを持ち始めると親のコントロールができなくなるかも、と考えてしまう」と不安を漏らす。
ゲーム依存症からの回復支援などに取り組む「MIRA―i(ミライ)」(東京都)ではコロナ禍の影響で昨夏以降、子供のゲーム依存に悩む親の相談が2倍ほどに急増した。「ゲームから離れられず、生活リズムが戻らない」「成績が下がり、学校に行けなくなった」などの声が寄せられる。
国民生活センターによると、オンラインゲームの課金絡みのトラブルも増加。2020年4~12月の関連相談は4544件と前年同期比で1・3倍に増えた。
ゲームやネット依存の専門外来がある国立病院機構・久里浜医療センター(神奈川県)が昨年5~6月、通院患者80人(12~44歳)を対象に実施した調査によると、感染拡大前の昨年2月に3・9時間だった1日平均のゲーム時間(オンライン)が5・4時間になり、半数前後は「ひきこもり」や「睡眠障害」などが悪化したという。
厚生労働省研究班の17年度の調査では、ゲームやネットに依存しているとみられる中高生は93万人と推計される。センターの樋口進院長は「依存症患者の実態は不明だが、外出自粛で在宅時間の増加が続けば、患者数はさらに増える可能性がある」と指摘する。
世界保健機関(WHO)は19年5月、ゲームにのめり込んで生活や健康に深刻な影響が出た状態を「ゲーム障害」と名付け、ゲーム依存を、アルコールやギャンブルなどの依存症と同じ精神疾患と位置づけた。▽時間や頻度を制御できない▽他の生活上の関心事よりゲームを優先する――などが主な症状の特徴だ。
「MIRA―i」でカウンセラーを務める臨床心理士の森山沙耶さんは「子供の頑張りに目を向け、コミュニケーションをとりながらゲームの時間を決めるなど、一緒にルールを作ることが大切」と助言する。
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ここ数年PCゲームをあまり見ていなかったので`久々に見てみました。とてもおもしろいです。描画や動きも超リアルになっています。大人でもなかなかやめることは難しいなぁと感じるゲームも多いです。親の言い分はいろいろあるかもしれませんが、オンラインゲームの無料提供で一度体験してみると子どもがはまってしまうわけも分かると思います。
オンラインゲームに火をつけたのは、2017年リリースのフォートナイトです。世界で3億5000万のユーザーがいると言われる世界規模の巨大ゲームです。スイッチにもプレステにも移植されダウンロードさえすれば基本プレイは無料なので子どもたちが群がるわけです。
子どもの外遊びは誰も自粛せよなどとは言っていません。むしろ外に出て外気に触れましょうと文科省も学校も進めています。今回の自粛ではさすがに公園の大型遊具を禁止する自治体もなくなりました。家籠りをあおっているとすればテレビをはじめとするマスメディアです。
また、ほとんどのオンラインゲームはWiFi環境が必要なので家庭用Wifiルーターを保護者がコントロールすることは可能です。子ども用の端末にはWiFiが通じないようにもできます。こういうことを全く知らずに子どもにネットワーク環境を提供してしまっている保護者は少なくありません。
子どもネット環境の管理は保護者の責任だという前提のもとに、大人向けのWiFi管理講座などを無料で学校や自治体が主催してゲーム管理は大人の責任であることをリードして伝えていくべきだと思います。デジタルネットワーク社会に対応する保護者や大人の課題であるのに、子どもの成績や生活態度が乱れる原因までもがデジタルゲームの責任にすり替えられているように思えます。
体を動かすことが楽しい、発達障害のある子どもたちのスポーツ実施率の向上
体を動かすことが楽しい、発達障害のある子どもたちのスポーツ実施率の向上
2022年1月17日【DEPORTARE】(デポルターレ)
発達の遅れが原因で、運動の苦手・不器用な子どもたちがいます。運動は「できる」「できない」がはっきりし、相手にも見えてしまうため、彼らにとって運動の場面というのは自分のできなさを披露する「失敗の連続の場」になる可能性があります。そのため、彼ら一人ひとりの動きの特性を見極め、その子に合ったレベルで、スモールステップでの練習を楽しく続け「できる体」を作ることが大切です。また、それらを達成するために指導者の育成・保護者の理解を併用して行うことで、彼らが楽しく運動ができる環境を整えていくことにつながります。
スポーツ庁では、一人でも多くの方がスポーツに親しむ社会の実現を目指して「Sport in Lifeプロジェクト」に取り組んでいます。今年度は、スポーツ参画人口拡大のための取り組みとして、「スポーツ実施を阻害する課題解決のための実証実験」および「ターゲット横断的なスポーツ実施者の増加方策事業」の2つの委託事業の実施団体を募集しました。今回、実施団体の中から、発達障害のある幼児・小学生を対象とした運動・スポーツ意欲向上のための取り組みを行う、横浜YMCAの活動を紹介します。
段階を踏んだ指導でわかりやすく
YMCAとは、世界120の国と地域でおよそ6500万人の会員を有する、国際的非営利団体(NGO/NPO)です。今回お邪魔した施設は、「湘南とつかYMCA」。スポーツクラブやプール、英会話スクールなどを通じて社会教育を行っています。
体育館で行われたのは、横浜YMCAの主催する発達障害児のスポーツを通じた教育支援クラスです。集まったのは、およそ10名の子どもたちとその保護者。下は幼稚園の年少さんから、上は小学2年生までです。この日は、地元・横浜で活動するBリーグ所属のプロバスケットボールチーム「横浜ビー・コルセアーズ」のコーチらを招いて、バスケットボール教室が行われました。
前半の1時間は、神奈川県立保健福祉大学リハビリテーション学科の笹田哲先生(作業療法士)が指揮を執り、「からだの使い方教室」がスタート。集まった子どもたちは、先生の動きを見ながら楽しそうに動いています。
例えば、スクーターボードを使った手押し車は、「手首や体幹を鍛えることにつながります」と、笹田先生は周りで見ている保護者への説明も怠りません。どの運動にも、保護者を巻き込んで一緒に参加してもらい、親子そろっての運動機会をつくっていました。
その後、フラフープを使って、ドリブルやジャンプといった動作につなげたり、縛ったタオルを投げることで、シュートの動作につなげたりと、後半のバスケットボールの動きを取り入れた運動遊びを行いました。
「発達障がいの子どもたちに対しては、こうして動作の段階を踏んでいくことがとても重要です。とにかく、体を動かすことが楽しいと思ってもらえるように、たくさん褒めることを心がけています。ここへ来るだけで地域参加になりますし、“できた!”という体験を積んで、さらなるスポーツを通じた社会参加へつなげていきたいですね」(笹田先生)
将来スポーツ好きな子になってもらいたい
一度休憩をはさんで、いよいよバスケットボール教室のスタートです。主に指揮を執ったのは、横浜ビー・コルセアーズの山田光佑コーチ。普段は、横浜ビー・コルセアーズが運営するスクールに通う小学5・6年生の指導を担当しています。「去年はコロナの影響でできませんでしたが、クラブで幼児クラスもやっています。その経験を少し生かして、子どもたちの発育や能力に合わせたプログラムを持ってきました」と話します。
ボールを触る前に、まずは遊びを兼ねた運動を行います。ジャンプして手をたたく、保護者とペアになってじゃんけんをして、負けたら走るなどです。基本的な動作を体に覚えさせます。
次に、実際にボールに触れてみます。座った状態でボールをたたくなどして、ボールに慣れてきたら、いよいよドリブルの練習です。子どもたちは、先ほどから段階を踏んで徐々に本動作に入ってきたので、全員が驚くほど上手にボールを扱っています。「手のひらをパーにしないで、少し指を曲げておわん型にすると、もっと上手にドリブルできるよ」と、山田コーチも子どもたちの様子を見て、的確にアドバイスします。
その後は、2チームに分かれて、リレー形式でドリブルをしながら走る練習をします。決して、チームで競っているわけではありません。あくまで子どもたち個々のペースを見守りながら、「速いね!」「うまい!」と、肯定的な声がけをしていきます。
最後は、みんなでゴールに向かってシュート練習をしました。通常のゴールでは届かない子のために、子ども用のゴールも用意。子どもたち自身が「入った!」「できた!」と、喜びながら夢中でゴールに向かってボールを投げていました。こうして、あっという間の1時間が終了。「楽しかった」と言う子が多くいました。
教室を担当した山田コーチは、「こういった教室は、子どもたちが体を動かすいい機会になるだけでなく、保護者のストレス軽減、さらには僕たちクラブで指導するコーチの指導の幅を広げることにもつながります。子どもたちに体を動かすことの楽しさを知ってもらい、将来はバスケットボール好き、ひいてはスポーツ好きになってもらうことが何よりの願いです」と話しました。
たくさんのいい“勘違い”をさせてあげたい
教室を終えて、保護者にも話を聞きました。横浜YMCAのプールに通っており、メールでこの教室を知って参加したというお母さんは「いろんな運動も、それぞれどんな意味があるのかまで先生に教えていただきながらできたのが、とてもよかったなと思います。息子が楽しそうにしているのが何よりですが、どんなことでも経験させたいので、また通いたいです」と話してくれました。
教室を主催した横浜YMCAオルタナティブ事業本部長の山中奈子さんは、やはり子どもたちへの「成功体験」が、発達障害児支援のカギになると話します。
「この教室を通して、子どもたちにだんだん自信がついてきたことを実感しています。私たちはよく、たくさん“勘違い”して欲しいという表現をしますが、いい意味で『僕はできるんだ』『私は上手なんだ』と思い込んでもらうこと。実際にはできなくてもいいんです。『やればできるかもしれない』と思ってもらうことが大事なので、そのために私たちはたくさん褒めて、成功体験を積み重ねるようにしています」
実際、保護者からの反響もよく、リピーターが多いのだそう。
さらに、今後はバスケットボール観戦も予定していると言います。山中さんいわく、発達障害の子は、大人になってから趣味をもたず、仕事場と家との往復のみになりがちなのだそうです。そこで、子どものうちから趣味ができるように、「スポーツ観戦」に活路を見出しています。
「たとえ自分ではできなかったとしても、見ることはできますよね。それは一般の大人も同じです。それで世界がひとつ広がることにつながりますから、運動教室と並行して、スポーツの観戦会も定期的に開いていけたらなと思っています」
今回は、発達障害児への取り組みを紹介しましたが、子どもへのスポーツ指導において、「成功体験を積む」ことの大切さは共通しているといえるでしょう。今後、こうした取り組みが広がることで、より多くの子どもたちがスポーツに親しむことが期待されます。
Sport in Life プロジェクト(その他の取り組み事例は当ホームページ内にて紹介しておりますので、是非ご覧ください)https://sportinlife.go.jp/
※【DEPORTARE】(デポルターレ)=スポーツ庁広報マガジン
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素晴らしい取り組みだと思います。学校の体育の時間で「運動嫌いになった!」という話はよく聞きます。1年生の「体遊び」の単元まではどのような子どもも楽しく参加できますが,「ゴール型ゲーム」や「マット運動」の単元になると難しいと感じる子どもが増えてきます。特に自閉症の子どもは気持ちを考えることや自分で見通しを持って行動することが苦手なのでチームで協力するスポーツになると途端に緊張をしてしまいます。本人に悪気はないのですが,迷惑をかけた,と思って自己肯定感の低下にも繋がってしまうケースが多いです。
「湘南とつかYMCA」さんではスモールステップでバスケットボールを教えていく,とのことでした。初めは遊びを兼ねた体運動,次にボールに慣れるための遊び…といったように少しずつ進んでいきます。そして指導は子どもたちの様子を見ながら肯定的な声掛けをしていると書いていました。子どもたちが「楽しい!」と思える工夫を凝らしていることがよく分かります。
筆者も教員時代,「楽しい!」と思えるように体育の授業を工夫したつもりでしたがついつい「ここはこうした方がいいよ」「そうじゃなくてもっと周りを見て…」等,子どもたちを否定する言葉が多かったな,と反省しています。こういった活動が広まり,どのような子どもでも「体動かすのって楽しいね!」と思えるようになればいいな,と思います。
ディスレクシア
ディスレクシアは「字を読むことに困難がある障害」を指す通称で、ギリシャ語で「困難」を意味する「dys(ディス)」と、「読む」を意味する「lexia(レクシア)」が複合した単語です。日本では難読症、識字障害、読字障害など、他にも様々な名称で呼ばれてきました。読むことができないと書くことも難しいことから、読み書き困難、読み書き障害と呼ばれることも多いです。
発達期の特異的な読字障害は先天性のものであり「発達性ディスレクシア」(developmental dyslexia)と言われています。医学的な分類では学習障害(LD)に含まれることが多く、アメリカ精神医学会の診断基準であるDSM-5では読字の障害を伴う限局性学習症・限局性学習障害とも呼ばれます。ICD-11では発達性学習症の読字不全の症状です。
日本ではディスレクシアの割合を示す統計は発表されていません。日本におけるディスレクシアの発現率に一番近いものとしては、障害者白書内にある「児童生徒の困難の状況」のうち「知的発達に遅れはないものの学習面で児童生徒の割合」の4.5%だと言われています。日本語にはひらがな・カタカナ・漢字があり、詳細な発現率は分かっていません。また、知的な遅れが伴わないことや、海外に比べると日本はディスレクシアの認知度が低いことから、大人になるまで気づかないままでいた人もいます。
「文字を読む」というのは一見単純に見える行為ですが、まず文字を目で追い、その一文字一文字をまとまりにしてつなげ、音に変換し、それを脳で記憶している意味と結び付けて理解するという複雑なプロセスを経ています。つまり、文字を音と結び付けて読み上げる音韻処理や、文字の形を認識したり語句のまとまりを認識し意味と結び付ける視覚的な処理などが必要になります。ディスレクシアの人の場合、一人一人の偏りや特性は異なりますが、それらの処理をするための脳の部位に何らかの機能障害や偏りがあり、そのために読むことが難しいのではないかと言われています。
音韻機能とは最小の音単位を認識・処理する能力を指しますが、ディスレクシアの人の脳の特性として、音韻の処理に関わる大脳基底核と左前上側頭回という領域の機能異常があるという説が主流となっています。そのため音を聞き分けたり、文字と音を結びつけて「読む」ことが難しいと言われています。
■文字と音の変換が苦手
ひらがなの文字と音を結びつけて読むのが難しいことがあります。また小さい「ゃ」「ゅ」「ょ」「っ」や音を伸ばす「-」などの特殊音節が認識できず読めないこともあります。
■単語のまとまりを理解するのが困難
たとえば「み」「か」「ん」などのひらがなやカタカナの一音ずつは読めてもそれを「みかん」というひとまとまりの言葉として理解するのが難しいことがあります。
■聴覚記憶が苦手
言葉を音として記憶しながら読んだり話したりしますが、ディスレクシアの人の中にはこの音韻認識が弱く聴覚的な記憶が苦手な人がいます。このように処理と記憶を同時に行うことが難しいことから読むことに困難な場合があります。
ディスレクシアの人の中には、視覚認識や眼球運動に偏りがあり、普通の文字の見え方とは違った見え方をしている人もいると言われています。全く読めないのではないけれど、読むスピードが遅いというディスレクシアの人もいます。周りから怠けていると勘違いされることも多くありますが、本人の努力不足などではなく、先天性の障害であるということを理解することが大切と言えます。
学校では板書が必須ですが、文字を読むのも書くのも苦手なディスレクシアの子どもにとっては困難な作業です。作文や漢字の書き取り、音読なども苦手なため、学校の宿題に時間がかかったり、できないことも多々あります。先生や本人、家族も気づいていない場合、注意不足などと叱られる子どももいます。
仕事においても、書類作成など文字を扱う業務が苦手で、何度間違いを指摘されてもミスを繰り返してしまうことがあります。また、素早くメモを取ることができないため、上司の指示を聞いたり、電話を受けた場合に困ることもあります。短期記憶も苦手な傾向にあるため、誰から電話が来たか忘れてしまったり、人の顔と名前を覚えられなかったりします。
不正請求の2業者を指定取り消し 京都市
放課後デイサービス、不正請求の2業者を指定取り消し 京都市、自治体の指導追い付かぬ実態
2021/01/26 16:51【京都新聞社】
京都市は25日、市内の放課後等デイサービス2カ所で給付費の不正請求などがあったとして、運営する2事業者に対し、指定取り消し処分を行った。市は両事業者に対し、給付費の返還を求め、利用児童計32人の受け入れ先を調整するよう指導している。
処分を受けたのは、放課後等デイサービス「ChauChau」(東山区)を運営する株式会社SEIBU観光企画(同区)と、「なちゅらるはうす」(伏見区)を運営する株式会社トゥルー・セルフ(京田辺市)。ともに通報を受けた市が昨年から監査を行っており、指定取り消しは4月1日付。
「ChauChau」は、指定申請時に常勤が不可能な職員を管理責任者として届け出たほか、職員の配置基準を満たしていなかった。また個別支援計画などの不備に伴う減算を適用せず、給付費を不正請求していた。加算金を含めた返還請求額は約636万円。
「なちゅらるはうす」では、退職した管理責任者の印鑑を用いて個別支援計画が適切に作成されたかのように偽装し、給付費を不正請求していた。返還請求額は約1874万円。
市によると、両事業者とも不正の事実を認め、給付費を返還する意向を示しているという。
放課後等デイサービスを巡っては、開設が相次ぐ一方で自治体の指導が追い付いていない。国は新規事業所は開設から1年、その他は3年に1度程度の実地指導を自治体に求めているが、今回処分を受けた2事業者は開設から2年以上たつが、1度も実地指導は行われていなかった。市は「通報が先にあり監査を行う結果となったが、本年度中には指導予定だった」と説明している。
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京都市は相談事業所が少なく保護者の作成したセルフプランを行政が直接受けて支給量が決定します。支給量は保護者が正当に必要とする申請がほぼ認められますから、月27日という支給量の方も少なくありません。京都市は所得の制限がありますが、ほとんど人は1割負担上限額の月4600円のうち2300円以上の補助があることから利用者も多いのです。支給量が多いという事はサービス提供量も多いので放デイ事業所もたくさん必要です。需要があるかぎり供給側は増えますから、中には不届き者も出てくるという図です。
今回の不正は、相変わらずの職員配置基準を満たさないままの運営と、支援計画を形式的に作成して存在しない責任者の認印を押印して偽造文書を作るという悪質なものでした。放デイの事業検査の仕組みは2年目と以降3年に1回の保健所の実地指導ですが、これは半日ほどの書類検査と面談なので、悪意のある不正文書は見抜くことが難しいです。結局、ほとんどの不正は内部告発で発覚しているそうです。
福祉の世界に会社法人が参入してくるから儲け主義になり不正の温床となるという方もいますが、どんな法人形態で経営しているかは関係ないと思います。むしろ、社会福祉団体の既得権益を改革していく90年代の福祉の構造改革があったから、様々なサービスが生まれてきたのも事実です。現在、保護者や従業員アンケートから自己評価を行っているように、利用者の意見公開を義務付けることで運営の透明性を担保しようとしています。しかし、収益の9割を税金で賄う制度ですからもう少し公的オンブズマン制度のような査定を行う第三者機関を制度として位置づけることが必要だと思います。
話した言葉を文字で表示してくれる「字幕表示ディスプレイ」 静岡県庁で試験導入
話した言葉を文字で表示してくれる「字幕表示ディスプレイ」 静岡県庁で試験導入 英語や中国語など60か国語の翻訳機能も 聴覚障害のある人や外国語を使う人の手助けに
2/7(月) 【静岡朝日テレビ】
こちらは最新技術の話題。会話をそのまま自動的に文字で表示してくれるディスプレイが静岡県庁で試験的に導入されました。聴覚障害のある人や外国語を使う人とのコミュニケーションを手助けします
聴覚障害者や聞き取りに不安のある高齢者の助けに
根方ゆき乃記者:「県庁の広聴広報課の窓口に設置されたこちら。ただの透明なアクリル板ではありません。『こんにちは。きょうは天気がいいですね』このように話した言葉を文字で表示してくれます」
県広聴広報課の窓口にきょう登場したのがこちら…。「字幕表示ディスプレイ」です。
会話の音声を自動で文字にしてくれるという近未来的な道具です。マスクの着用が日常となり会話の口元が見られない中、聴覚障害者や聞き取りに不安のある高齢者を助けてくれる優しいアイテムです。
広聴広報課
横石久美子主事:「県庁には様々な県民の方が来る。そうした時にその方々に応じてきめ細やかな誰にでも優しい対応をしたいということで設置を決めた」
翻訳機能は60か国語対応
さらに、翻訳機能も備えています。
職員使い方説明:「こちら側が話している音声の言語を選択できてこちら側がマイクで拾った音声を何語に翻訳するか選択できる。言語の種類がこの中から選択できるようになっていて…」
対応言語は、英語や中国語などおよそ60カ国!翻訳機能も兼ね備えるなど賢い頭脳を持っています。
韓国語と日本語やり取り
(韓国語で尋ねる)
回答:「会議室は出口を出て右側にまっすぐ行くとあります」
筑波大学×ジャパンディスプレイの共同開発
きょうはさっそく職員らが外国語を話す県民が窓口に訪ねてきたと想定し、使い方を確認していました。このアイテムの開発は、情報学などの分野で活躍する筑波大学の落合陽一准教授らによる研究グループと、日本の液晶ディスプレイメーカー・ジャパンディスプレイが共同で行い、価格はおよそ17万円。
現在、焼津市や東京都葛飾区など全国4つの市や町で試験的に導入されていて、都道府県では静岡県が初めてです。県は、来月7日まで窓口での業務や、ミーティングなどで試験的に活用した上で、今後は県民サービスセンターなどへの設置を検討しています。
広聴広報課
横石久美子主事:「いろいろな所でこういうものが活用されるとどこの窓口でも丁寧な窓口対応ができるようになるので広がっていけばいいなと思う」
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スマホなどではすでに10年程前から音声翻訳機能は搭載されていますが、ここ数年のうちに翻訳精度が飛躍的にあがっています。数年前から海外の格安ホテルで、チェックインする際に外国人だとわかったらiPadを差し出されて双方の翻訳に使っているのを見た時は驚きましたが、とうとう役所の窓口に登場したということです。
ただ、透明液晶ディスプレーが17万と高額ですが、透明なので対面して表情を見ながら話すことができるので、ただの液晶パネルでは得られない質の高い双方向性が得られると思います。通訳者一人雇うことを考えれば安いものですし、60か国語対応ですから知らない言葉の外国人が来ても対応するために職場中が右往左往することも少なくなり効率的に業務ができると思えば安い買い物かも知れません。
また、音声を記録すると記録容量が大きいですが、音声認識したテキストにすればわずかなデータ容量で記録できますし、情報の所有権さえ双方の所有物と法的に位置づけられるなら、使い方を広げて通訳テキスト記録を様々な用途に生かせる可能性もあります。聴覚機能に障害があったり聴覚モード処理の苦手な人でも視覚的に示してくれれば、コミュニケーションもスムースになると思われます。是非、役所と言わずお店なども含めパブリックな窓口に置けば、誰にでも役立つはずです。
小学生高学年の不登校に多い原因
下のグラフを見ても分かるように、不登校の要因で最も多いのは自分に関わる内的な問題です。高学年になると自意識が強くなってきます。不登校の原因にもそれが影響しているケースがあるようです。たとえば、自分のイメージが他人にどのように見えているのかに悩む、期待にこたえることができないなどから、友達や先生、親の前でうまく振る舞えないことがあります。また、成績が落ちることや、勉強についていけないことも不登校の原因のひとつです。これはいわゆる心理的原因です。
自信不足によって子どもは、さまざまな身体症状が出ます。たとえば、子どもの笑顔が減る、イライラしている、食欲がなくなるといったことが前兆やサインです。子どもに、いつもと違う様子が見受けられるようになったら要注意。子どもをきちんと観察し、それらの前兆やサインを見逃さないようにしてください。
前兆やサインに気づいたら、まずは子どもを誉めることばを探します。褒めることばには副作用がありませんので、かけ過ぎても問題ありません。「…お母さんうれしい」という愛情の言葉と、能力や個性を認める承認の言葉を子どもにかけます。そうすることで、子どもは自信をつけていき、身体症状が軽減され、やがて消えていく場合もあります。1日3つ以上褒める内容を探して褒めていきます。
やっかいなのは、病気かもしれないときです。心理的原因との区別がつきにくいからです。多いのは起立性調節障害と診断を受ける子です。起立性調節障害とは、自律神経系の異常で循環器系の調節がうまくいかなくなる疾患のことです。起きることができない、動けない状態のため、登校できないのです。それらの診断を受けると、血圧をあげる薬を処方されることがありますが、薬だけでは回復しません。親の誉め言葉で自信をつけることが必要です。自身がつけば、症状が軽減されて再登校していきます。ただし、診断を口実に登校しない子もいます。そこは、ダメなものはダメと言える親の本気度が必要となってきます。
多動不注意衝動性の特性をもっている子は、その言動から学校や家庭で否定されることが多く、常に自信が不足しています。ですので、これらの子どもにも励まし言葉がたくさん必要です。誉め言葉で自信がつけば、素直に親や先生の話を受け入れ、心の安定を図ることができるようになります。また、どのような言動をとることが大切だったかを繰り返し教えることも大切です。
家庭で勉強をする場合は、「学校タイム」を設定しましょう。「学校タイム」とは、学校のある時間帯に勉強することです。これによって、学校の勉強に慣れるようにします。ここで気をつけたいのは、親が焦って勉強のことばかり誉めることです。勉強のことばかり誉めると、子どもを自分の思い通りにさせようと操作することになってしまいます。それは、子どもにとってマイナスです。親がなぜ勉強しないといけないのかをきちんと説明することが重要です。
勉強は習慣だということを、親が諭す必要があります。勉強の習慣のない子には、まずは親が一緒に勉強についてあげるようにしましょう。子どもは、誉め言葉で自信がつけば、自ら勉強を始めます。学習意欲の低下も、身体症状のひとつです。もし、そのような症状が出ていると感じるのであれば、親は、「学ぶとはどのようなことか」という学校で学ぶ価値を子どもにインプットします。また、具体的にどのような勉強をするのかを示してあげるようにしてください。
教育再生へ大きな宿題 東須磨小暴行
「学校組織改革を」神戸の教育再生へ大きな宿題東須磨小暴行
2021/1/27 21:55【神戸新聞NEXT】
どこの学校でも起こりうる-。神戸市立東須磨小学校の教員間暴力の再発防止策として、専門家委員会が27日発表した報告書。教員の気質や職場の風土に踏み込み、「学校組織を変えていくべき」と迫った。社会に衝撃を与えた問題から1年余。神戸の教育再生に向け、学校現場や教育委員会に大きな宿題が課せられた。
■「まさか先生が」
「教員間のハラスメントは起こるという前提に立ち、システムで抑止するという『フェイルセーフ』の考え方に立つ必要がある」報告書に記された「フェイルセーフ」という言葉は、鉄道や航空機などの設計で使われる。万一のトラブルがあっても、安全を保つ考え方だ。
「『まさか先生がそんなことしないだろう』というように、間違えない『無謬性』にとらわれていたのが学校という組織。フェイルセーフの考え方は妥当」組織論が専門の同志社大の太田肇教授は感想を述べた。「教員が積極的に市民の中に入っていくことも必要。他地域や私立学校との人事交流や専門家の招聘など、流動性が高い組織に変えていくべきだ」
■管理職への期待
報告書では「管理職のマネジメント力不足」も指摘された。一般社団法人「職場のハラスメント研究所」の金子雅臣代表は「管理職が校長と教頭だけであとは横並び。権限や責任が一部に集中している組織はマネジメントが機能しづらく、問題も起きやすい」とする。「主幹教諭など中間管理職的なポジションを増やすなど、学校組織を内側から変えていく視点もいる」と話す。
神戸市内の小学校長(60)は「今でも管理職は山ほど仕事がある。働き方改革を後回しにしないと、求められることは到底できない」と漏らす。「校長や教頭がやりがいのある仕事と思えるかどうかが鍵」と説く。
■特効薬はない
一方、家庭訪問や生徒指導など手厚く行ってきた神戸の教育については、「一定の効果を上げたが、教員同士の関係性を濃くし、公私の領域を混在させてきた」と指摘された。元市教委参与で、神戸親和女子大の洲脇一郎教授(72)は「神戸の学校が誇ってきた長所が時代や環境の変化に適応できず問題になっている。信頼回復に全力を挙げてほしい」と期待を込めた。
数々の再発防止策について、市教委の担当者は「どうすれば実効性の高い取り組みにできるのか、正直難しい。すぐに改善できるという特効薬もないし、優先順位を付けるのも難しい」と頭を悩ませる。外部講師による研修の実施などすでに取り組む内容も多い。「さらに改善するよう求められているということ。地道に積み重ねていくしかない」と話した。
(斉藤絵美、井上駿、長谷部崇)
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どこの学校でも起こりうる???読んでいて、頭がクラクラします。人の目に異物を入れるのは傷害罪。人の車の上を飛び跳ね車体をへこませたら器物損壊罪。上司に訴えたことを脅して止めさせるのは脅迫罪。義務のない行為を無理矢理に行わせたら強要罪です。しかし、悪質性の高い行為を行っていた元教諭については、警察としても刑事裁判への立件を視野に入れていたのに、すでに懲戒免職処分となり、社会的制裁を受けていることから立件を見送ったといいます。学校の中で教職員の犯罪が見て見ぬふりをされ、隠蔽されてきたのであり、ハラスメントがどうのこうのと言う話ではないと思うのです。
その犯罪が、校内で長く生じていたことについて、「神戸の学校が誇ってきた長所が時代や環境の変化に適応できなかった」等と「良いところもあるのだから頑張ればなんとかなる」というような感覚でこの事件を見るべきではないだろうと思います。そういう感覚でいるから、時間がないからできないなどと平気で言う管理職が出てくるのです。犯罪は告発して処罰すべきだし隠蔽も犯罪なのです。学校は治外法権ではないのです。
ベネッセが品川区と読み書きの発達特性に配慮したICT学習の実証試験を実施
ベネッセが品川区と読み書きの発達特性に配慮したICT学習の実証試験を実施
2022/02/08 【塾ニュース】
株式会社ベネッセコーポレーション(岡山市、小林 仁 代表取締役社長)は、東京都品川区と、区内公立小学校・義務教育学校11校にて、2021年9月2日(木)~2021年12月24日(金)の期間で、子どもの読み書きの発達特性に配慮したICT学習を活用した実証試験を行った。
この取り組みは、対象校で通常学級を含めて読み書きに関する困りのチェックテストの一斉実施を行ったうえで、ベネッセで開発している発達障害児や読み書きに困りを抱える児童向け学習アプリを、各小学校と各児童の家庭で任意に利用してもらうもの。
今後も、ベネッセで開発中の発達障害児向け学習アプリが、学校現場でより良い学習支援につながるように、品川区そのほかの自治体の協力を得ながら、機能改善を目指す。また、小学校の児童の多様性を考慮して、このたびの取り組みに加えて、首都圏のみならず、さらに多くの児童についての効果検証していくことで、より良い学習支援につながることを目指す。
【実証試験の概要】
○実証試験期間
2021年9月2日(木)~2021年12月24日(金)
※一部学校においては引き続き利用継続
○実施校・学年・人数
品川区内の公立小学校・義務教育学校37校中11校
通常級2年生児童675名、特別支援教室1~4年生児童163名、特別支援学級1~4年生児童69名
○実証試験内容
ベネッセで開発している発達障害児や読み書きに困りを抱える児童向け学習アプリを、各小学校と、各児童の家庭(任意)で利用頂く。
・品川区から各児童に配布している1人1台デバイス(iPad)を利用
・学習アプリには、チェックテストとそれに合わせて最適化されたレッスンが含まれる
・児童向け学習アプリはWEBブラウザで作動するため、各児童のデバイスからご利用いただけるように設定。教師向け機能はWEBブラウザで作動するため、各学校のデバイスからアクセスできるように設定
【実証試験の背景とねらい】
現在、通常級に在籍する児童のうち、読み書きに困りを抱えているお子さんは6.5%(*注)とされ、さらに何らかの問題を抱える子供も合わせるとより多く居るといわれている。また、学級運営と個への支援を両立することに悩む教員も多く居ると考えられている。
ベネッセでは、一人ひとりの子供の多様な特性に合わせることにより、「学び」を支え、未来を切り開く力を伸ばすために、最新の発達研究に基づいた支援技術を活用したICT教材の研究開発を進めてきた。
今回の実証試験においては、品川区で各児童に配布されているiPadを用いながら、チェックテストによって見過ごされている読み書きにおける問題を抱える児童を早期に見つけ、さらにそのテスト結果の特性に基づいたレッスンを提供することで、それぞれの児童の読み書きスキルの向上や学習意欲の向上、指導者の労務負荷の軽減や指導効果の実感、そしてそれによって保護者含む多くの支援者の安心を醸成することを目指している。
*注:知的発達に遅れはないものの学習面又は行動面で著しい困難を示すとされた児童生徒の割合(『通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果について』平成24年12月5日 文部科学省初等中等教育局特別支援教育課)
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/material/__icsFiles/afieldfile/2012/12/10/1328729_01.pdf
【自治体向けモニター募集】
○モニターで利用する学習アプリ
読み書きの発達特性に合わせた児童向け学習アプリ「MARUG Land」(マルグランド)
※提供教材は小1-4 の範囲の「読み」「書き」「読解」となる。
○モニター期間
2022年4月1日~ 7月末を想定(要ご相談)
○対象児童
通常級、通級指導教室、特別支援学級在籍の1~3年生
※GIGA標準仕様のタブレットで利用可能。Webブラウザでアクセス可能で、インストール等は不要。
○利用お申込み
まずは教育委員会より、accessible@mail.benesse.co.jp へメールにて相談。
※本モニターは2023年度有償導入を見据え、導入可否のご判断をいただくことを前提としたモニター募集となる。(1自治体当たり1~2校を想定しております)。モニター数に上限があり、相談頂いた後にモニター実施ができない場合もある。
<教材の特長>
1.発達特性に合わせた調整機能
児童の学習意欲を削がないよう、問題文の読み上げ機能や問題の分量・難易度など、学年を意識することなく、特性に合わせた学習環境の調整ができる。
2.チェックテストから学習内容を自動オススメ
まずは児童の認知特性、読み書きの困りをチェックテストで確認。豊富な読み書きトレーニングから、最も子供に合っている「学び方」を自動提案する。
3.児童の取り組みを客観データとして共有可能
チェックテスト結果からの児童の特性・指導方針に加え、取組状況などを見ることができる。学習状況を学校の先生方や保護者と共有することで、共通認識ができたり、褒め励ましによって子供の自己肯定感を育んだりする。
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現在、発達障害対応の学習アプリはいくつかありますが、カスタマイズができないので何通りもある発達障害の状況に必ずしもマッチングしているは言えません。学習障害と一言で言っても、「読み」の問題か「書き」の問題か、「数量・計算」の問題なのか、そのいずれかの組み合わせかその程度も合わせると、その傾向に合わせた支援は一つや二つではないのです。
しかし、AIならビッグデータから特性集団を見つけ出し、本人が一番パフォーマンスを発揮しやすい学習内容と入出力関係をカスタマイズしてくれるはずです。すでに通常教育では、新米教師が教えるよりもネットにつながった端末でAIが学習支援したほうが学習効果が上がると言われています。
デジタル機器の得意技は膨大なデータ処理ですから、様々な苦手のある人の情報をたくさん集めて、最も効果のあがる結果を選び出すのは簡単です。もちろん、その日の気分感情や意欲までは数値化できませんが、いずれ、体温や発汗、酸素飽和度、心拍数や脳波等を集めて身体コンディションを測りながら最適な学習変数を導き出すかもしれません。ぜひ、様々な自治体で試験導入に取組んでほしいものです。