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みんなちがってみんないい

学習障害の子どもとの向き合い方のコツ

学習障害の症状には個人差があるため、教師や保護者は個々に合った指導法を模索する姿勢が求められます。学習障害の子どもは、これまでの失敗やまわりの大人から叱られた経験が多いことで、自信を失っている傾向があるため、まずは自信を取り戻せるようにサポートすることが大切です。学習障害の子どもが、学習や生活の上での困難をすこしでも改善・克服できるように、適切に向き合うことが大切です。

・個々に合った勉強法やトレーニング法を見極める
学習障害の症状には個人差があるため、適した勉強法やトレーニング法は子どもによって異なります。その子どもに合った勉強法、トレーニング法を見極めることが大切です。これは、保護者だけ、教師だけで考えられるものではありません。子どもにかかわるまわりの大人が協力し合い、最善の勉強法とトレーニング法を考えましょう。ただ、注意してほしいのはドリル学習です。あちこちの会社からLD向けとしてドリルプリントやソフトウエア―が販売されていますが、書くのが苦手な人には苦痛でしかないような教材が少なくありません。訓練を否定はしませんが、目の悪い人には眼鏡を合わせてから、耳の聞こえない方には手話を使って課題を教えるように、支援を明確にしてから取組みましょう。

・苦手意識をつくらせないために、楽しく勉強できる環境づくりをすること
読み書きや計算などがうまくできないからと言って、まわりの大人が子どもを叱ってしまうと、その科目に苦手意識を持ってしまう可能性があります。そうなると、勉強法やトレーニング法を工夫しても、前向きに取り組めなくなるかもしれません。子どもが苦手意識を持たないように、楽しく勉強できる環境を整えましょう。

・できないことを責めないこと
学習障害の子どもは、勉強が嫌いであるために読み書きや計算ができないわけではありません。そのため、できないことを責めてしまうと、つらい思いをしてしまう可能性があります。できないわが子にイラ立ちを覚える方もいますが、できないことを受け入れた上で、子どもにとってよい環境を整えるようにしましょう。

・甘やかし過ぎない
子どものミスを見逃すことや、欲求をすべてみたすことは望ましい結果を生まないという意見があります。ほめることは大切ですが、不必要にほめてしまうと、「できなくても大丈夫」と思い、勉強に向き合う姿勢を持てなくなるかもしれません。どこまでできたのか、その成功率などの事実に基づいて評価することが大切です。また、「学習の構え」を作ることは自学自習には欠かせない力です。まずは5分から、成果の上がることに少しづつ毎日取り組むことが大事です。

・周囲のサポートを受けながら子どもと向き合おう
学習障害は、読み書き、計算、推論などのいずれかが極めて苦手なことが特徴です。「もしかして学習障害かも?」と思ったら、まず専門機関に相談します。専門家や教師の協力を得て、1人で悩まないことが大切です。当事業所でも利用者のご相談は受け付けています。

水泳授業における感染症対策

文科省、水泳授業における感染症対策の徹底を呼び掛け

2021.4.15 【リシード】

文部科学省とスポーツ庁は2021年4月9日、学校の水泳授業(幼稚園におけるプール活動を含む)における感染症対策について事務連絡を発出。地域の感染状況を踏まえ、密集・密接の場面を避けるなど対策を講じたうえで、水泳授業の実施について検討するよう呼び掛けた。

文部科学省とスポーツ庁は2021年4月9日、学校の水泳授業(幼稚園におけるプール活動を含む)における感染症対策について事務連絡を発出。地域の感染状況を踏まえ、密集・密接の場面を避けるなど対策を講じたうえで、水泳授業の実施について検討するよう呼び掛けた。

文部科学省およびスポーツ庁による事務連絡は、学校の水泳授業(幼稚園におけるプール活動を含む)における感染症対策の徹底を求めるもの。都道府県・指定都市教育委員会の学校体育主管課・幼稚園主管課らに対し、所管の学校などに周知するよう要請した。

感染症対策として、「学校プールについては、学校環境衛生基準に基づき適切に管理すること」「体調が優れない児童生徒の水泳授業への参加は見合わせること」「授業中、手をつないだり、体を支えたりするなど、児童生徒が密接する活動は避けること」「児童生徒が使用するタオルやゴーグルなどの私物の取り違えや貸し借りをしないよう指導すること」など8つの項目を提示。児童生徒の健康と安全を第一に考えて、それらの事項を十分に踏まえた対策を講じたうえで、水泳授業の実施について検討するよう呼び掛けた。

また、実施にあたっては、スポーツ庁が作成した「コロナ禍における体育、保健体育の教師用指導資料」も参考にすることとしている。《桑田あや》

https://www.mext.go.jp/content/20210414-mxt_kouhou01-000004520_1.pdf
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これは、水泳の授業してよいと言っているのか、感染可能性が高ければ見合わせてよいと言っているのかビミョーです。昨年も、「~すればできる」とあったのに実施した学校は皆無でした。授業中に騒ぐと飛沫が出るから歓声は避けるようにとの事です。それを気にするなら泳ぐ時の息継ぎに出る飛沫が最も多いのです。多くの学校プールは屋外の外気の中で行われます。外気の中で行われるスポーツは飛沫感染を気にしなくていいと言うのが公式見解でした。

結局、感染が起こった時のクレームに対する役人の言いわけ文書としか読めません。対策と書きながらも、これだけ微に入り細に入り飛沫感染の危険性を言うなら、昨年と同じようにやらない方がましだと考える学校が出てきても仕方がありません。

変異ウィルスを運ぶ可能性のある移動は控えて欲しいと大都会の首長が大騒ぎしていますが、この発言は一つ間違えば、マスク警察コロナ警察の復活を助長する発言です。そもそも、どんな場所でもウィルスは時間と共に変異します。その変異の方向性は、感染しやすくするために症状を軽くするというものです。重症者のベッド数が足りないのは感染した人の注意の問題であるかのような指摘の前に、欧米の感染(陽性者)率の20分の1、医療ベッド数は4倍の我が国が「医療崩壊」する本当の原因は何かを指摘して解決するのが為政者の役割だと思います。

メディアは相変わらず子どもの感染の症状について一切触れずに増えた陽性者数だけを報道し変異株は子どもにも感染しやすいという事だけ伝えます。このため大阪の府立学校は17校が休校しています。ただ、学校は2類感染症対応の法律に従っているだけで罪はありません。2類の指定を変えようとしない、変えないでいる理由も発表しないトップに問題があります。願わくば、白血病から快復した池江璃花子選手に感動した子どもたちが、憧れて泳げる水泳授業を実現してほしいものです。

慣れる?

うまくいかずに困っている子どもを見て、よく大人は「そのうち慣れるでしょう」と言います。慣れるとは、大辞林を引くと

①たびたび経験した結果、当たり前のこととして受けとめるようになる。なれっこになる。 
② 何度も経験してうまくできるようになる。習熟する。 
③ 接触する機会が多く、心理的な隔たり・距離感がなくなる。
④ 体になじんで具合がよくなる。
⑤ 動詞の連用形や名詞の下に付いて、何度も経験して具合がよくなる意を表す。 
⑥ なじんで打ち解ける。
⑦ 着物が着古されてよれよれになる。 

つまり時間が解決するということでしょうか。けれども時間をかければなんでも慣れるでしょうか。嫌なことが毎日毎日繰り返されたり、意味のわからないことが繰り返されたりすることに人は慣れるでしょうか。

仮に今努力が必要だとしても、将来の見通しがあれば頑張れます。でも慣れるというのは努力した結果とは少しニュアンスが違いませんか。慣れるというのは、自然にだんだんと適応していく意味合いが強い言葉です。でも、自然にと言うのはいずれ誰が説明しなくてもわかるとか、いずれ普通にできると言う意味合いで。いつまでたってもかなりの努力を必要とし、持てるパワーの半分以上を消費してしまう様子ならそれは普通の状態では無いです。

ここらを混同して使う大人が結構います。意味がわからなくて混乱状態の子どもを前にして慣れるだろうと根拠ないことを言ったり、かなりの努力をしていつバッテリー切れを起こすかわからない状態なのに、できているから「慣れてきただろう」と言うのです。要するに子どもの内面が見えていないのに、「慣れた」という言葉を使って子どもの内面に関する思考を停止してしまうのです。

子どもは子どもで、みんなは自分よりはるかに努力をしているからできるんだ、自分はダメな人間だと思ってしまうのです。他の子は自然にできていくだけなのです。すなわち慣れたのです。その子にとって特別な努力をしないとできないようなことに慣れるという言葉は使ってはいけないですね。

Zoomで会議

Zoom は、2011年に中国人 Eric Yuan 氏によってカリフォルニアのサンノゼで創立された会社です。サンノゼは、シリコンバレーの中心地です。「Zoom(ズーム)」というのは短縮名で、企業の正式名称は、Zoom Video Communications です。ビデオミーティングを中心に、ウェビナー、グループメッセージング、会議室ソリューションなどのクラウドサービスを提供しています。

創業者の中国人 Eric S. Yuan 氏は、以前、世界最大のコンピュータネットワーク機器開発会社Ciscoの技術部門の副社長として、ビデオ会議システム WebEx製品の中心となっていた人物です。Zoom の経営陣には他にも CiscoのWebEx の中心メンバーや、同種のサービス BlueJeans のメンバーが在籍しており、ビデオ会議のシステムや業界を熟知した会社だと言えます。つまり、Cisco社のWebEx Meetingsを大衆レベルで気軽に使えるように改良し宣伝したのがZoomと言えます。Zoom のサービス自体は、2013年1月に始まり、2013年5月までに100万人のユーザー数が2014年6月には1000万人に増えました。武漢ウィルスの感染の影響でテレワークが爆発的に進んだ昨今は、おそらく2億人を越えたと言われています。

Zoomは、Windows、Mac、Linux、Chrome OS、iOS、Android などさまざまなクライアント環境から利用できるWEB会議システムです。Skypeなどのオンラインテレビ電話とは、用途が全く異なります。ミーティングの主催者は会議室を設定し、その会議室番地を参加者に伝えます。参加者は会議番地(URL)をクリックするだけで参加でき、アカウントを取得する必要もなく、料金も発生しません。クラウド上のファイルを共有する方法と同じだと言えます。

また、ミーティングルームでは、主催者の使える機能と参加者の使える機能が分かれています。主催者は、参加者が快適にミーティングを遂行できるよう、参加者やミーティングを簡単にコントロールできるようになっています。Zoomはあれこれ考えなくても直感的に操作がしやすいのでビジネスシーンよりも日常生活で広がったとも言えます。

子育て中の保護者や家を離れる時間がなかなかもてない人には、Zoom はとても役に立つツールです。Zoomの無料コースはLINEのグループトークのビデオ版と思えばいいかも知れません。遠くまで出かけなくても自宅に居ながらにして打ち合わせや情報交換ができるのは助かります。無料コースの制限時間は40分です。一旦切って続けることも可能ですが、40分くらいがミーティングには最適な時間とも思います。どのスマートフォンでも主催も参加もできるのがこのツールの強みです。まずはアンドロイドかiOSのスマホかタブレット、カメラ付きのPCでインストールして試してみるとイメージが湧くと思います。

 Zoomモバイルアプリ

 ※3月にFBI=連邦捜査局が「Zoom」にセキュリティー上の問題があると指摘し、各国政府が使用を見合わせているのは事実です。会議の内容に秘匿すべき情報がないかどうかを考えて運用することは、個々人で判断することになります。

障害者雇用、身構えないで

障害者雇用、身構えないで パラスポーツと出合い、イメージ一変

2021/4/16【毎日新聞】

障害者の雇用環境は厳しい。法定雇用率を達成した企業は半分に届かない。一方で、障害者雇用に積極的に取り組んでいる会社もある。その一つ、鉄道車両のメンテナンス会社「堀江車輛電装」(東京都)は働き方にもこだわる。きっかけは社長のパラスポーツとの出合いだった。

今から8年前のことだ。4代目社長の堀江泰さん(41)は、知人から誘われパラスポーツに関する講演を聞きに行った。帰宅後、自分が高校時代に打ち込んだサッカーのことが頭に浮かび、「障害者サッカー」とインターネットで検索してみた。出てきたのは、2010年に開かれた知的障害者サッカー世界選手権の日本代表戦の動画。精巧な戦術や、大柄な外国人選手をかわしていく技術に驚いた。

「何か関わりたい」と思い、ボランティアで知的障害者サッカーのスポンサー探しや大会運営などを始めた。それから障害に対するイメージががらりと変わった。それまで障害者と接した経験はほとんどゼロ。知識もなく、「暴れたりするのかな」と想像したことさえある。だが、日本代表の選手たちと接してみると、みんな「人なつっこいサッカー好きの弟」のようだった。

適正配慮し転換も
一方で、障害者を取り巻く雇用環境の厳しさも知った。選手たちの多くは特別支援学校を卒業後、工場勤務や配送などの仕事に就くが、競技と仕事の両立に苦労していた。「けがをしても休みづらい」「国際大会があっても長期の休みを取りづらい」――。

そこで、障害者雇用支援のため15年から、求職中の障害者と雇用先をつなげるマッチング事業を始め、16年には障害者の雇用の場を創出しようとビル清掃会社を買収した。障害者雇用促進法は従業員43・5人以上の会社に、従業員の2・3%以上の障害者を雇用するよう求めているが、堀江車輛電装は従業員68人で雇用率は約7%と大幅に上回る。

仕事の適性にも配慮する。雇用支援の一環で行っている障害者向けの就労体験で17年から講師を務める男性はその一例だ。大学卒業後に発達障害と診断され、16年に障害者雇用枠で採用された。当初はビル清掃を担当していたが、精神保健福祉士の資格を持っていることもあり、就労体験の講師の方が合っているとして配置転換された。

昨春、新型コロナウイルスの影響でいち早く「リモート就労体験」を始め、テレビ会議機能などを使いテレワークでデータ入力などの事務作業を体験できるようにした。講師の男性は「トライ・アンド・エラーを繰り返すことで自分の職域が広がる。『やってみよう』の精神で試行錯誤することがいい働き方につながると思う」と語る。

堀江社長に気負いはない。「どの作業が向いているか、今の仕事量は合っているか、一定の配慮さえすれば、『障害者雇用は難しそう』と身構える必要はない。その人の人間性を掘り下げる感じです。障害があってもいろいろな仕事ができると証明したい」

厚生労働省によると、20年6月時点で民間企業の法定雇用率は2・2%(21年3月から2・3%に引き上げ)で、達成しているのは48・6%と半分に満たない。一方、国の機関は97・8%(法定雇用率2・5%)、都道府県は89・3%(同)と高水準だが、市町村は70・6%(同)、自治体の教育委員会は38・6%(法定雇用率2・4%)にとどまる。【五十嵐朋子】

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障害者の雇用の場を創出しようとビル清掃会社を買収するあたりが、福祉の発想とは全く違います。雇用する会社がなければ作ればいい。作るのが面倒なら買収すればいいというコロンブスの卵的発想は民間ならではです。実際に雇用してみれば、バックヤード作業より講師の方が向いていたので配置換えしたというのも福祉的発想では考えが及びません。

ただ、企業の法定雇用率は大きな企業になればなるほどシビアで罰金を払う方が経営上優位だと言う計算が働きます。最近はようやく企業コンプライアンスの中にダイバーシティー社会の実現やSDGs(持続可能な開発目標)を掲げるのが大企業の条件とされるようになってきて障害者雇用にも積極的にはなっていますが、知的障害についてはまだまだの観があります。ぜひとも、この乙訓の地で働く場所がないなら会社を作ろうという起業家が出てくるのを期待します。

 

宿題と学習時間

筆者が小学校の頃は先生によって宿題の量はまちまちだったみたいです。「みたいです」というのは、最後まで宿題をやったためしがないのでおそらくそうではなかったかという話です。今はほぼマニュアル化されていて先生によって大きく違うことはないようです。文科省が出している宿題の目安として(引用資料探せませんでした)、「学年×10分」です。1年生なら10分、6年生で60分です。はっきり言って短いです。でも、平均より学力の低い子を目安にこの程度と言われています。小学生段階だと、家庭学習の「習慣」を身につける練習にはこれくらいということでしょうか。

ただ、学力は量だけで決まるものではなく質だと言われる向きもあります。平均的高学年の子どもが学習を持続できる時間は50分程度といいます。そのうち完ぺきに集中できる時間は平均15分程度らしいです。だとすると、集中できる15分間に何の学習をもってきて、それ以外の時間にはどんな学習を持ってくるのか考えておく必要があります。漫然とドリル学習をさせるだけではもったいないということです。

ここまで読んでお気づきの方もいると思います。同じ子どもが向かっている学習時間ですら時間帯によって質が違うとすれば、違う子どもならさらに違いが生じるはずだということです。子どもの特性をよくつかんで宿題を開始する時間、内容の順番、今の宿題の学習量や質が子どもに適しているかどうかは家庭で組み立てたり見てあげるしかありません。小学校の宿題は子どもが大きくなって家庭で自学自習の習慣とその自信を子どもにつけるために行うものだということです。

 

中学校での発達障害支援

中学校に入学するとき、特別支援学級にするか普通学級にするか小学校とは異なって、子どもの意思が大切になってきます。知的な遅れがないか、あっても気にならないごく軽い程度のものであれば、ちょっと変わっている子という印象を持たれがちですが、集団生活を余儀なくさせられるわけですから、コミュニケーション能力や行動の適応が難しいような時は、特別支援学級を使うことを検討してみる余地は十分にあります。特にLDの問題は進学や就職の進路に関して、避けて通れず、読み書き障害の有無が小学校卒業時ではっきりしないなら入学時に信頼のおける機関で検査を受けてはっきりさせておくべきです。LDなのか軽度知的障害なのかその両方なのかによって、学習支援は変わって来るからです。また、この違いを重視している担任ならかなり信頼ができると言えます。

中学生の子どもに見られる発達障害の特徴は様々ですが、小さなころから家庭や学校で注意を受けているような時は自己評価が低くなりやすい傾向にあります。また、その場の空気を読みにくいため誤解やいじめを受けやすいのも中学校時代に見られる特徴の一つです。これが不登校になったり引きこもってしまったりする子が中学で増える理由の一つです。

そして、発達障害を持つ本人も自分がほかの人とどこか違うと感じるようになるのもこの時期です。中学生の思春期にさしかかる時でもあり、他者と自分の違いを感じやすく、それを欠点を思ってしまうことも少なくありません。なので、これを個性と認識させ、苦手なことを克服することも大切ですが、得意なことに目を向けさせると、個性がのび、子どもが社会生活や学校生活を送りやすくなります。

グループ行動が苦手なこともありますが、仲間に入れないのには相応の理由が、個々にあるものです。なぜ孤立しているのかがわからないため、どうしたらいいのかもわかりません。さらに、グループ行動がとれないことを悩むこともないので、一人行動が多くなったり友達ができなかったりといったこともこの時期には多く見られます。中学生に始まったことではないのですが、総じて発達障害のある人は集団生活が苦手なものです。ところが中学生は同調することを良しとする年代もあるので、彼らにとっては過ごしにくい場合が少なくないです。

教科ごとに担任が違うと持っていくものを忘れてしまうことが良くあるため、ICTのメモなどでカバーしたり目に見えるところに備忘録を書いておいて、必ずその場で確認させるなど工夫をして予防します。同時に二つのことを行うことができず、一度に指示を出されると頭が混乱してしまうため、指示は一つ一つ出すなどといった工夫が大事です。個人差がかなりあるため、一概には言えませんが、他者との違いや得手不得手の理由を明確にして、自学自習や自己点検の習慣を身につけることを目標にしながら、学校生活になじめるようにしていくことが大切です。

世界一受けたい授業 不登校新聞

オンラインイベント「世界一受けたい授業で伝えきてなかった事、お伝えします」開催&出演のお知らせ(録画版です)

2021年04月15日 14:02 【不登校新聞】

 4月17日(土)午後7時56分から日本テレビ系列で放送される「世界一受けたい授業」に本紙編集長の石井志昂が出演します。番組では「『絶対学校に行け!』はもう古い! 不登校という子どもたちの非常口」と題し、不登校の現状と展望について、石井が「授業」を行ないます。また、弊社では翌日4月18日(日)午後1時からユーチューブにてオンラインイベントを開催。「世界一受けたい授業」のオンエア中ではどうしても伝えきることのできなかった「周囲の大人はどうすればよいのか」や視聴者からの疑問点に石井が答えます。オンラインイベントは無料です。ぜひご参加ください。

◆テレビ出演概要

出演番組 「世界一受けたい授業」 
放送局   日本テレビ系列 
放送日時  4月17日(土)19時56分~20時54分
【昨日の世界一受けたい授業2時間目について】
Tverでご覧いただけます。
https://tver.jp/corner/f0072349


◆オンラインイベント概要(録画版です)

タイトル「世界一受けたい授業で伝えきれなかった事をお伝えします!」
日  時 4月18日午後1時~午後2時
アドレス https://youtu.be/cslnzkSUKKg
形  式 youtube
講  師 石井志昂(本紙編集長)
参 加 費  無料
内  容 放送内容の整理/周囲の対応方法/視聴者からの疑問に対する答え 

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世界一受けたい授業の2校時目「不登校」を見ていて受けたメッセージは、「学校だけが全てではない、フリースペースやホームスクールもあるよ」というものでした。ただ「勉強しなくてもいい」とは言っておらず「勉強は自分でするもの」ということに気づかせることが大事と言う感じでした。一つ目はその通りですが、勉強の必要性に気づくというのは、嫌になってしまった子どもにはなかなか難しいです。低学年ならなおさらです。低学年の場合はホームスクールで、親が見ていくのが現実的だという事かもしれません。

また、読み書き障害を含む学習障害が理由の場合は、まず障害特性を当事者も家族も知っていることが大事です。やってもやってもできない理由が努力の問題ではなく、特性の問題なので教え方や学び方の工夫が必要だということです。学習障害が理由で不登校になっている方がどの程度の割合でいるのかは分かりませんが、努力しているのに勉強ができなくて登校が嫌になる子どもは少なくないと思われます。世界一受けたい授業のTV録画と不登校新聞の石井編集長のYOUTUBEを観て考えたいと思います。

アセスメント

当事業所が発達検査を実施しているのは「読み書き障害」のところで掲載したところです。当事業所が実施しているのはKABC2という最新の理論に基づいた検査です。この検査は子どもの認知力と学力の両方を見る検査です。WISC4などほかの検査は認知力しか見られないので実際の読み書き計算の力がはかれません。ただ、認知と学力の両方を検査するので2回に分けないと子どもが疲れてしまうという課題はあります。

アセスメントは、医師がおなかが痛いのに頭痛薬を出さないように、療育者もどこが課題か把握してから療育を進めた方が最短距離で結果に到達できるからです。もちろん検査なんかしなくても、長年の勘で子どもの課題を見つけて支援を考える方もおられますが、今はチームで支援するのがあたりまえですので、誰もが根拠に納得をして支援を進める必要があります。誰もがというのは支援を受ける本人も家族もさしています。

検査はするけど、検査結果を口頭でしか報告しないとか、報告すらしないという検査者がいるそうです。こういう方は、病院で検査をして結果表を病院が見せてくれなくても、医師が数値をもとに診断しなくても大丈夫なんでしょうか。みなさん「数値が独り歩きする」と言って「親が数値だけで子どもを見てしまう」と報告されないのですが、それならあらゆる統計値で構成された天気予報も保険料も認めないのでしょうか。天気予報が外れたと訴える人はいないでしょうし、保険の生存率や事故率を認めない人もいません。統計値を確率として了解しているからです。

とういうことで検査根拠に基づいた支援をしてほしいとご希望される方はスタッフまでお知らせください。

 

休校終了はいつ?

新型コロナウイルスの感染拡大で長引く休園・休校。未だ終息の道筋が見えない中、感染はもちろん、学力の低下、部活動の休止などへの不安や戸惑いがたくさんあります。

4月6日~13日に実施したJ:COMの投票機能を使った男女703人の調査(コア層35~49歳)では、「5月連休明け」で、37%だったそうです。日々、コロナ感染者数が拡大する中、休校措置が取られる5月6日までに完全終息というのは望み薄のようです。しかし、ひとつの目安として、連休明けの学校再開に期待している人は多いと思います。

2位は「終息するまで通信制にすべき」(29%)、「通常通り4月から」(11%)、「6月」(8%)、「4月下旬」(4%)、「お盆休み明け」(4%)、「9月」(4%)、「7月」(1%)、「10月」(1%)という結果になりました。

2番目に多かったのは「通信制」です。政府は長引く休校対策として、公立学校にオンライン授業を導入するため、インフラ整備のほか、放送大学やNHK(Eテレ)も使うと言います。このほか、学校のパソコンやタブレットを自宅で利用することを目的に、モバイルルーターの貸与(通信量は自費)や、遠隔授業で教科書などを使用するための改正著作権法を28日に施行し、遠隔授業導入の準備を進めているようです。

しかし現時点では、自宅学習の参考サイトを家庭に通知する程度の対応にとどまっているケースも多いです。各家庭のネット環境は所得や家族構成等によって多様です。家のパソコンは親がテレワークで1日中使っている場合もあります。必要ページをプリントアウトしようとしても、印刷環境も異なります。さらに、兄弟がいる家庭は光回線でないと動画対応が難しいと思われます。特に公立の学校は、環境が十分でない子が「遠隔授業」からこぼれていくことが決してないよう、公平性を担保するようにきめ細かい対応が必要になります。

この期間が教育権の制限とならないように、各自治体の長が政府待ちにならず、できることから施策を実行してほしいものです。休校時のモバイルルーターやセルラー型端末の通信費用の公費負担などは、休校中は給食の公費負担がないのですからやる気になればできることです。各学校では、大型災害や不登校に対応できる公教育でのリモート学習環境を作る良いきっかけとして、教材作りに取り組んでみてはどうかと思います。

学校健診 下着脱ぐ必要ある? ない?

学校健診 下着脱ぐ必要ある? ない?検査精度上げる目的も…思春期の子どもに気遣いを

2021/04/19 17:30南日本新聞

「娘が学校の健康診断で医者の手が胸に触れるのを嫌がっている」―。鹿児島市の中学3年生の娘を持つ母親(53)から南日本新聞社の「こちら373」に学校での健診に配慮を求める声が寄せられた。調べると、健診時の脱衣や体に触れる診察に関する具体的な取り決めはないことが分かった。検査の精度を上げるために下着を取るよう指示したり、小学校では上半身裸にしたりするケースもあるようだ。

母親によると、娘は昨年の健診で、医師からブラジャー下に聴診器を入れられた。聴診器が胸の下から上に肌を沿うように移動し、胸の先端に手のひらが当たるなど不快な思いをしたという。一昨年は看護師に体操服と下着をめくり上げられ、胸が見えた状態で医師の診察を受けた。

母親が学校に問い合わせたところ、「診察法は医師の方針に従っている」との回答だった。母親は「多感な思春期で心の傷になる恐れもある。胸に直接手を触れないなど配慮してほしい」と訴える。

県内のある高校は下着を外して診察を受ける形だったが、学校医が変わったのを機に今年から着用したまま受けられるようになった。以前、人権上の配慮から下着着用を打診したこともあったが断られたという。教頭は「学校は健診に来てもらっている立場。無理は言えない」と明かす。

一方で、ある学校関係者は「脱衣で診るのは虐待を早期発見する狙いもある。短時間で異常を見落とさないよう努める医師の思いも分かる」と話す。

学校健診は、学校保健安全法で小中高校などに毎年の実施が義務づけられている。日本学校保健会のマニュアルに沿って、身長・体重測定、視力・聴力検査などが行われ、学校医の診察では心音や呼吸音の異常、背骨のゆがみ、皮膚疾患の有無などを調べる。

県医師会理事で学校保健担当の立元千帆医師(46)=あおぞら小児科院長=は「診察法は医師によってさまざま。脱衣させる方が検査の精度は上がる」とした上で、「聴診器で心音などを診る際、ほとんどの場合、胸に手を触れずにできる。(冒頭の事例は)医師の配慮が足りなかったかもしれない」とみる。

小児科医で薩摩郡医師会病院の相良久治院長(69)も、「病院で受ける詳しい診察は裸が基本。だが健診で確認する心臓や肺の音の異常程度であれば、下着を着用したままでも可能」と話す。

文部科学省は3月、健診時の脱衣を伴う検査における留意点を全国の教育委員会に通知した。プライバシー意識が高まり、現場で対応に困ることがあるためという。留意点に、具体的な診察法の記述はないが、「発達段階を踏まえた配慮を行う」ことを求め、工夫例として「必要性や実施方法について丁寧に説明し理解を得る」ことを挙げている。

相良院長は「生徒や保護者の要望を学校が把握し、医師と共有するのが望ましい。その上でどのような配慮ができるのか検討すべきだろう」と話した。

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昨年の春頃からSNS上で批判されている学校検診の女子の下着の脱衣の話から、今は医師の診察法もいかがなものかと非難の的になっています。ただ、これは学校だけの話ではなく、診察全般にかかわる話にも思えます。望ましいのは同性医師の診察だろうと思いますが、女医の診療所そのものが少ない現状では地域の医師会では解決できそうにもありません。

そして、課題は障害者や老齢期の介護に及びます。診察も介護も身体のプライバシーにかかわることですが、障害者や老人の清潔や排泄介護も同じ問題を抱えています。本当は同性介護を望んでいるのですが、これまでの子どもたちや保護者がそうであったように、立場が弱いものは声があげにくいです。

AIを内蔵した介護ロボットの開発がこの問題の解決の一助となるのか、新たな課題を抱えることになるのか、プライバシー問題は主観に左右され環境や関係性にも影響されます。そして、主観もまたプライバシーに関わるので、深くて複雑な問題だと思います。

みんなでお出かけしたい。福祉車両が欲しい

当事業所は職員の自家用車を事業対応車として保険に入り送迎の運用をしています。自宅の送り迎えはそれでいいのですが、みんなでお出かけするときは小さな車だと分乗となり車内指導がむつかしかったり運転手が余計に要ったりで効率が悪いのです。10人乗り車なら子どもを一気に乗車させてみんなで移動できます。車内指導も容易です。

さらに、福祉車両なら車いすも乗ったままでそのままリフトやスロープ・ウィンチで乗車できるのでみんなでお出かけできます。また、車いすの方の乗降介助は窮屈な姿勢で介助されるので、精神的にも肉体的にも当事者が一番負担なのです。

でも福祉車両は例えばワゴン車なら400万近くしますし軽自動車でも150万を突破します。これを2台買うとかなり厳しいなと唸っています。そこで、あちこちの助成団体を見て申し込もうと思っています。だいたい価格の6割程度は助成してくれるそうです。しかし、車屋さんに聞くと当選の確率はこの地域では1~2割だそうです。でも申し込まなければ何も始まらないので書類の山と格闘することにします。がんばります。

武漢ウィルスの報道

メディアは毎日武漢ウィルスに何人感染したかを報道し、私たちはその報道を見て毎日落胆してるという図が日常となりました。3月から学校を休校しようが4月から緊急事態宣言をしようが、まだ明確な効果があがっているとは言いにくいというのが政府の見解です。ただ、下記のグラフは感染者累積数ですからグラフが下降することはないし、対数グラフなので少々減っても傾き変化は微細なので、但書はあるにせよ、やや煽り気味の印象は受けます。効果の有無を表現するなら新規患者数や死亡数の変動をグラフ化すべきです。

感染拡大の速度を落として、入院患者が病院からあふれだす医療崩壊を防ぐのが目下の目的です。何しろ日本の医師はイタリアより率が低いのです。しかし、ワクチンか抗ウィルス剤が開発されない限りは、感染は誰にも平等に広がっていきます。明確なのは、重症化する確率が高いのは老人であり子どもや働き盛りの人たちではないことです。そうであるならば、全体に網を張る規制はこの辺にして、老人のソーシャルディスタンスを厳しく特措法で規制したり、老人に特化した防疫施策をとるとかしたほうが良いのではないかと思ったりもします。

社会機能全般のレベルは落とさないとしたスウェーデンの緩やかな防疫の規制がうまくいくかどうかは神のみぞ知るところで、後世で証明するしかありません。少なくとも完璧に感染を封じ込めることは無理で、先の薬物の開発や新しい防疫施策を講じるための時間稼ぎだという事をメディアはもっと説明する必要があるとおもいます。

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東京の感染者倍増ペース6日→11日に 収束なお不透明
【朝日新聞デジタル】2020年4月21日 21時56分

最初に緊急事態宣言が出て2週間がたった。累計の感染者数は7都府県とも増え続けているが、福岡は約3日で約2倍に急増していたのがここ1週間は勢いが収まり、倍増する期間は7日より長い。福岡を除く6都府県は宣言前後は約1週間で倍増していたが、最近1週間ほどはわずかに勢いが緩やかになってきている。ただ増加が鈍っても、感染拡大が収束するまでの期間を見通すのは難しい。

朝日新聞が厚生労働省の公表データをもとに計算したところ、宣言前の7日までの1週間では、東京は累計感染者数が2倍になるのに約6日かかるペースだったが、21日までの1週間は約11日だった。福岡は7日までの1週間は約3日で2倍だったが、直近1週間は約12日に。大阪や神奈川でも同様の傾向だ。

新型コロナの潜伏期間などから、報告される感染者数の傾向は2週間ほど前の感染の状況を反映しているとされる。ソフトバンクの子会社「アグープ」がスマホアプリで集めた位置情報をもとに推計した、7都府県の主要駅周辺半径500メートル(毎日午後3時現在)の1週間の累積人口をみると、新宿駅は、6日までの1週間は前週より約18%減。7日からの1週間は前週比約33%減、14日からの1週間はさらに前週比約28%減だった。7都府県とも宣言後に大きく減る傾向は共通していた。

政府は不要不急な外出の自粛などで人同士の接触機会を7~8割減らすよう求めている。人出が必ずしも人との接触を表すわけではないが、感染者の増加の鈍化は自粛の影響が出つつある可能性がある。

ただ、1月下旬と最近1週間の人出の削減率を比べると、梅田(大阪)が81%、新宿74%、天神(福岡)65%、大宮(埼玉)61%、千葉52%と都市ごとのばらつきは大きい。

入院患者が回復したとしても退院まで時間を要する。累計患者数は増え続けており、病床不足など医療現場がさらに逼迫(ひっぱく)する恐れは高い。

沖縄県立中部病院感染症内科の高山義浩副部長は「外出自粛の成果はこれから明らかになる。クラスター(感染者集団)対策と、自主的な感染対策という日本の手法が有効だったのか、続ければいいのかが見えてくる。新型コロナウイルス自体はすぐには地球上からなくならないことを前提に、どう付き合っていくかを考えていく必要がある」と語る。(嘉幡久敬、伊藤隆太郎)

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緊急事態時 原則オンライン授業の大阪市

「学校ごとに格差」「回線整わぬ」 緊急事態時 原則オンライン授業の大阪市、戸惑いも

2021.4.20【産経新聞】

大阪府は20日、3度目となる緊急事態宣言の要請に踏み切った。緊急事態宣言が発令された場合、大阪市の松井一郎市長は、市立小中学校全約420校で原則オンライン形式で授業を実施する方針を示している。

全ての小中学生に1人1台のパソコンなどの学習用端末を整備する国の「GIGAスクール構想」を受け、市では今年3月末までに市立小中学生全約16万5千人が使用できる体制を構築。通信環境が整っていない家庭向けに、インターネットに接続できるルーターが貸し出せるようにした。

市教委によると、各校に対し1学期中にオンライン授業を試験的に実施するよう通知していたが、緊急事態宣言下でのオンライン授業の具体的な形は決まっていない。児童生徒が必要に応じて学習用の動画を視聴することや、学習プリントでの自習と併用することなどを検討しているという。

市教委教育政策課の担当者は「オンライン授業の試験では、教室と児童生徒との双方向でのやりとりを想定していた。宣言下で子供の学びを保障していくやり方について、詰めているところだ」と説明。ただ、現実的に実施は容易ではないとの見方もある。別の市教委担当者は「端末が配備されたばかりの学校もあり、準備は万全とはいえない。全校で一斉に始められる状況ではない」と明かす。

一方、大阪府の吉村洋文知事は20日、同市以外の府内自治体の対応について、記者団の取材に「最終的に各市町村長や教育委員会の判断になるが、オンラインはぜひ積極的に活用していただきたい」と言及。「これだけ感染が広がると、学校に行きたくないという保護者や子供の判断もあると思う。最大限尊重し、授業をオンラインで補うという考えだ」と述べた。

オンライン授業について、学校現場からは戸惑いの声も上がる。市立墨江丘(すみえがおか)中学校(大阪市住吉区)の林憲治郎校長は「学校によってはハード面もソフト面も整っておらず、格差が生じる」と懸念を示す。

同校には全校生徒分のパソコンが配備されたが、アダプターは1学年分しかなく家庭では充電できない。林校長は「約500人の生徒に一斉に動画配信できる回線も整っていない」と指摘する。昨年の臨時休校中と同様、必要な生徒には端末を貸与。学習には民間が提供する授業動画を活用し、ホームルームをオンラインで行う方針という。

市立大国小学校(同市浪速区)では、他校のアクセスが集中しがちな午前を避け、毎日午後の1コマ程度をオンラインでつなぐ形を想定。授業が長時間になれば児童の集中力が途切れがちになるため、プリント学習が主体となる。

岡田治美校長は「市長が方針を表明した以上、学校が『できない』というのは保護者に説明がつかない」と話し、オンライン授業開始後も「ネットにつながらないなどトラブルがあれば教員が家庭訪問する。そのくらいの細やかな対応が求められる」とみる。

保護者の不安も大きいようだ。市立小学校に4年生の長女(9)を通わせる市内の女性会社員(36)は「在宅勤務をしながら子供の授業を見守るのは大変そう」と気をもむ。長女が学校から端末を持ち帰ったことは一度もないといい、「いきなりオンライン授業が始まりそうで驚いている。すんなり使いこなせるだろうか」と話した。
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事業所にいる子どもも誰一人端末を家に持って帰ったとは聞いていません。配布はされたが設定ができていないのだろうと想像しています。ただ、大阪市のアダプターが一学年分しかないという話は事実上配備がされていないと同じです。また、各学校の回線容量が500人分整っていないという話ですが、回線は学校で同時に授業をする教員(クラス)分の回線容量があれば十分です。むしろ民間のクラウドを使う気なら、リモート用のサーバー容量が学校授業分が同時刻に一気に増えるとパンクしないかどうかを市教委は業者に確認しておくべきかもしれません。

それよりもネット環境のない家庭支援がどうなっているのかが気になるところです。すてっぷの利用者の中にもネット環境のない家庭は2割程度あります。こうした家庭への支援はどうするのかはっきりしないまま見切り発車と言うわけにもいかないと思います。それでも、何もかも揃わなければできないと判断するのではなく、OECD諸国中最下位に位置する日本のICT教育が、コロナのピンチをチャンスに変える絶好の機会として、学校関係者の奮闘が求められていると思います。

西陣麦酒プロジェクト

昔、作業所で作ったアクセサリーを買ってほしいと会合で現物が回ってきたことがありました。皆さんは好意的に購入されていましたが、現物は販売品質のレベルには達していませんでした。材料費だけでも回収したいというスタッフの気持ちはわかるのですが、それなら正直にカンパをお願いしたらどうかと思ったことがあります。これは作業所の利用者のスキルの問題ではありません。経営者や職員がこの商品から製作に関わった利用者がどのように購買者にイメージされるか想定できたかどうかの問題だと思うのです。

前回(4/20)掲載した「西陣ビール」の続報が京都新聞6/11に掲載されました。「おいしい」「かわいい」「背景ストーリに共感」と言われ他の地ビールより割高でも取引されているそうです。商品は欲しいと思われてなんぼだと思うのです。おいしい!かわいい!がバズり(流行り)、そのことで製作にかかわった人たちが身近に感じられるように、経営戦略を立てることは会社だけでなく福祉の事業所にも求められていることだと思いました。

https://www.762npo.jp/

接触8割減へというが…

今回の提言で、子どもの過ごし方について痛いのが、公園に人が大勢いるから空いた時間に行けと言う提言です。放デイなどはこれを言われると行く場所がなくなり、まさか狭い事業所の中に閉じ込めておくわけにいかないので、結果的には事業所を閉鎖するしか選択肢がなくなります。

長岡京市などは、めぼしい公園は全て閉鎖されているといいます。雨が降ったときの高架下公園などは本当に子どもたちの運動のために助かったのですが、閉鎖です。汚染されるかもしれない遊具を触るからというのが理由でしょうが、結局その後どうなっているか行政は把握しているのでしょうか?危険な空き地や道路で遊ぶ子供が増えているのを知っているのでしょうか。それでも、俺たちはやる事はやったからねという事でしょうか?遊具に張り紙をしてみるとか、役人を巡回させて話を聞いてみるとか調整してみるとかしないのでしょうか?短絡的なこのような措置には大勢の保護者から糾弾されても仕方がないと思います。

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接触8割減へ「10のポイント」 政府専門家会議
【朝日デジタル】2020年4月22日 23時13分

政府の専門家会議は22日、帰省や飲み会をオンラインで行うなど人と人との接触を8割減らすための「10のポイント」をまとめた。外出自粛要請後に人が多く集まるスーパーや公園での対策が課題とし、スーパーでの入場制限、公園の一律閉鎖を避けるための使い方の工夫などを求めた。

新型コロナウイルス対応の特別措置法に基づく緊急事態宣言が7日に出てから2週間がたつ。同会議は、宣言後の状況を分析。東京都内の主要な駅の人口が69~87%減少するなど、人の移動が大きく減ったとする一方、データからは8割削減は達成されているとはいえないと指摘した。必要とされる人との接触の8割減については「現段階では確認できていない」と評価を見送った。

分析とともに同会議がまとめた提言では、医療提供体制について、「医療崩壊」の防止と重症化防止により、死亡者数の最小化に力点を置いていく方針を示した。PCR検査は、検査の人材や試薬などが不足する恐れを指摘し、水際対策でのPCR検査の縮小を提言した。

再流行を防ぐ目的でクラスター(感染者集団)が発生する危険のある場所や大規模イベントなどは解除後も自粛要請が続く可能性があると盛り込んだ。大型連休の対応では、都道府県境を「またぐか否かに関係なく」、人混みに出ないよう強く要請している。

会議後、西村康稔経済再生相は宣言の解除に向けて「5月6日ギリギリまで専門家に分析していただく」と述べた。専門家会議の後に開かれた政府の対策本部では、安倍晋三首相が「一層の国民のみなさまの努力が必要な状況だ」と述べ、一人ひとりが行動を改めて見直し、人と人との接触を8割減らすよう求めた。大型連休中の帰省をビデオ通話を使った「オンライン帰省」とすることなど、専門家会議がつくった10のポイントを参考に「いま一度行動を見直していただきたい」と訴えた。

首相は「緊急事態を早期に終息に向かわせるためにいまが非常に重要な時期だ」と強調。8割の接触削減ができていないとみて、「何としても8割の低減を実現するべく、感染拡大防止に向けた取り組みを徹底したい」と訴えた。一方、5月6日までとなっている宣言期間の延長や解除に向けた見通しや手続きについては示さなかった。(安倍龍太郎、姫野直行)

一斉休校に反対 小児科医が語る変異株の事実

私は一斉休校に反対する 小児科医が語る変異株の事実

聞き手・中井なつみ
2021年4月21日 15時00分【朝日新聞デジタル】

新型コロナウイルスの変異株の広がりを背景にした3度目の緊急事態宣言を前に、「子どもの休校」が再び取りざたされた。当面は見送られそうだが、これまでかかりにくいとされてきた子どもも感染しやすいとして、支持する声も根強い。感染症が専門で、日本ウイルス学会理事でもある長崎大の森内浩幸教授(小児科学)は、大人の行動制限とあまりにもアンバランスな議論に警鐘を鳴らしている。

社会がロックダウンしないのに
――感染者数の増加とともに、子どもたちの休校を求める声が聞かれるようになってきました

断っておきますが、私は絶対に休校すべきではないとは言っていません。私が反対しているのは、昨春のように感染状況に関わらず、全国一斉休校するようなやりかたです。たとえば、校内で感染が広がっていたり、クラスターが発生したりしている場合などは、休校も選択肢になるでしょう。

ただ、今の日本のように、大人たちがロックダウンせずに社会生活を送るなかで、子どもたちにだけロックダウンに相当する休校の措置を強いることは、大きな問題があると考えています。

――変異ウイルス株について、子どもへの感染力の強さを不安視する声も多いです

確かに、変異株が流行していなかったころと比べれば、ウイルスの感染力が強くなっていて、子どもの感染例が増えてきているのは事実です。ですが、子どもが大人に比較してかかりやすいということに関しては、まだデータがありません。

感染する子どもの数が増えていても、子どもが感染を広げやすいといった科学的な根拠も、今のところありません。日本の変異ウイルス株の調査においては、検査数もまだ少なく、検査対象も限定的であることから、今あるデータで判断することは時期尚早だと考えます。

「子どもが広げる」事実なし
一方で、日本より前に変異ウイルス株の流行が広がり、大きな感染の波ができたイギリスでは、感染が最初に広がったのは15~24歳で、24~49歳と続き、15歳未満の拡大が見られたのは一番最後だったという欧州疾病予防管理センター(ECDC)の論文があります。

それによると、15歳未満は、感染の拡大がみられた時期がほかの年齢層に比べて遅かったことに加え、ピークの山も一番低かった。このことから、変異ウイルス株の場合でも、子どもは流行の中心ではなく、子どもから大きく広がった事実はないことがわかります。同様に、子どもが重症化しにくいということも、変わっていません。

――そうなんですか。変異株の出現とともに、子どもにかかりやすいというイメージがありました

当初、イギリスでも「これまではかかりにくかった子どもの感染者が増えている」として、「子どもが感染する」例が多く報道されていました。ただ、流行の波が終わったあとに振り返ってみると、それは「注目されたから報道された」という報道バイアスがあったことがわかっています。

あくまでも、変異ウイルス株は「どの年齢でも感染力が強い」ということであり、子どもに限った話ではありません。

同じ変異ウイルスを経験したイギリスで起こらなかったこと(子どもが感染拡大の中心になる)が、日本では起こると信じる根拠は現時点ではないと思っています。
(後略)
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ほとんどの人が、メディアが何を騒ごうがこの感染症がインフルエンザ程度のもので、ワクチンができたのだから心配していないし、飲食店の時短をしてもたいして感染者が減るものではないと実感し始めています。

大事なことは高齢者が感染しないようにすること、ワクチンは高齢者から早急に接種する事が急務というのはわかります。また、感染者をゼロにするというのは妄言で科学的ではなく、規制すれば感染者は減るが解除すれば増える事の繰り返しということも、ほとんどの人はわかったのだと思います。

そして、感染者が増えれば重症者は増えて当たり前で、欧米に比べてさざ波程度の感染者変動で医療が崩壊すると一年経っても騒いでいるほうが異常だという事もわかってしまいました。為政者もメディアも陽性者増加を国民の慣れや不注意と原因を矮小化しているように思います。言いやすいところにだけものを言っている感が否めないということです。緊急事態というなら、政府や自治体の長は医師会の圧力に屈せず重症者病床を増やす目に見える行動が求められています。

子どもの感染も、一斉に休校することに意味はなく、症状も今までと変わらず軽症なのですから、一律に休校にしなくても学級閉鎖等様々な予防策を講じればいいのだと思います。メディアの煽りに非難が集中しますが、メディアと言うものは見てもらう事で収入を得るのですから煽るのはある意味仕方がないです。そして、メディアはいつも自分がダメージを受けにくい人の責任にするのです。総務省の放送局からの接待疑惑でも自分達に矛先が向かいそうになるとピタリと報道を止めるのがメディアの正体です。政府厚労省や行政機関が正確で科学的な情報と見通しを示し、メディアのいう事は正しくないと何度も発信すれば誤解は解消されると思います。

 

家事労働

子どもたちにお家で何のお手伝いしてると聞くと、たいがい「ふろそうじ」とか「食器下げ」です。昔は新聞取りとか牛乳取りとかあったのですが時代の変化で廃れたようです。

子どもは、お手伝いから多くのことを学び成長します。でも、お手伝いをやらせればいいというわけではないし親がどのように対応するのかが重要です。子どもは基本お手伝いをするのが好きです。子どもがお手伝いしたいと思う気持ちは、子どもが心身ともに成長しているからです。自分の力を試してみたいという意欲の表れでもあります。
自分からやりたいと言わない子どももやりたいと思っているかもしれません。「これをするの、一緒に手伝ってくれる?」と、声をかけてみましょう。一度にたくさんのお手伝いを頼まないように気をつけてください。お手伝いが嫌いになります。子どもによって、また、内容によって、子どもだけに任せる場合や、お母さんやお父さんと楽しんで一緒にやることもあると思います。


お手伝いは基本ほめましょう。子どもはお手伝いしたことをほめられると、また頑張りたくなります。失敗しても決して叱ってはいけません。少々のことには目をつぶり、大目に見て、やってくれている気持ちを尊重しましょう。たとえば浴槽洗いで子どもの洗い方が不十分な場合でも、その場で注意し、スポンジを奪い、親が子どもの目の前で洗い直すということは決してしないでください。子どもの自尊心を傷つけます。まずは感謝の気持ちを述べ、洗い直したければ、あとで子どもに気づかれないようにこっそりすればいいのです。次の機会に、親子で一緒に洗いながら「この角っこのところ、とくに注意して洗おうね。ヌルヌルが残っていないか、指でキュッキュッと、確かめてみるといいよ、そうそう上手上手」と教えてあげましょう。


子どもは、お手伝いしたことを感謝されることにより、人の役に立ててうれしい気持ちを実感し、また、最後までやり終えた達成感から、自分に自信を持つようになります。そして自分の判断で行動できる子どもになります。子どもはお手伝いからたくさんのことを学びます。どうやったら早くできるのか、どうやったらうまくいくのかを考え、工夫します。家族の一員として何か役割を与えられると責任感が芽生えます。
お手伝いは、子どもに任せるお手伝いもありますが、親がやっていることを一緒に手伝ってもらう場合もあります。親と同じことをすることで一体感が生まれ、いつもは話さないことも語ってくれるものです。子どもの方からあまり語らない場合は、親の方から子どもの頃の話など色々と話すと、子どもは共感し、心を開き自然と語るようになります。お手伝いをさせないで育ててきた子どもに、大きくなってから急に手伝わせようと思っても難しい話です。幼稚園や小学校など小さな頃からお手伝いの習慣をつけると自然に仕事が好きな子どもに育っていきます。

相談支援事業とは

相談支援事業所とは、障害のある人が日常生活や社会生活を営む上で、困ったことやわからないことなどがあった場合に、相談することができる場所です。また、障害福祉サービス利用のための利用計画の作成、施設等から地域での生活に移行するための支援なども行っています。

放デイに関わるのは「指定障害児相談支援事業所」です。つまり、この相談所が当事者(子ども・家族)のニーズを把握し、行政と必要なサービス量を交渉し、実際にサービスを提供する事業所とも受け入れられるか交渉をします。

ただ、いつも気になるのは、大人の都合が優先していないかということです。もちろん、保護者は就労や家事等の事情を抱えています。しかし、相談者は子どもの発達課題と家庭事情のバランスを取りながらサービスの内容を考えていく必要があります。そのためには、子どもの発達課題や発達特性を把握し、支援方法もある程度は知っておく必要があります。残念ながら、現在の相談システムは発達障害の子どもの実態を把握できる仕組みとは言えません。そうなると、利用者と行政と事業所の単なる調整役にしかなれません。

子どものことを知ろうと思えば何らかの直接的なアプローチが必要です。行動障害を持っていたり、コミュニケーションに課題があったりすればなおさらです。聞き取りだけでは分からないことが多いのです。相談事業所は子どもを直に支援しないという弱点がこの制度にはあると思うのです。
以下、相談事業所の種類と利用決定のプロセスを掲載しています。参考にしてください。

【指定特定相談支援事業所】
障害者総合支援法に基づくサービスを利用する場合に必要な、「サービス等利用計画」の作成・サービスを提供する事業者との連絡調整・サービスの利用状況の検証(モニタリング)などを行う事業所です。一般的な相談も可能です。18歳未満の障害児の場合も居宅サービス(居宅介護、重度訪問介護、短期入所など)を利用する場合はこちらになります。

【指定障害児相談支援事業所】
児童福祉法に基づく障害児通所支援のサービス(児童発達支援等)を利用する場合に必要な、「障害児支援利用計画」の作成・サービスを提供する事業者との連絡調整・サービスの利用状況の検証(モニタリング)などを行う場所です。障害児の入所サービスについては、児童相談所が専門的な判断を行うため、障害児相談支援の対象とはなりません。

【指定一般相談支援事業所】
地域生活への移行に向けた支援を行います。地域移行支援と地域定着支援があります。一般的な相談をすることもできます。地域移行支援:入所施設に入所している障害者または精神科病院に入院している精神障害者について、住居の確保等、地域での生活に移行するための活動に関する相談、各障害福祉サービス事業所への動向支援などを行います。地域定着支援:居宅で単身等で生活する障害者について、地域生活を継続していくために、常時連絡体制を確保し障害の特性に起因して生じた緊急事態等における相談、障害福祉サービス事業所等と連絡調整など、緊急時の各種支援を行います。

*指定障害児相談支援事業所は指定特定相談支援事業所の指定を受けていることが多いようです。子どもの場合は、居宅サービスのみの利用希望であっても将来的に障害児通所支援サービスを利用する可能性があるなら、指定障害児相談支援事業所を選ぶ方がよいでしょう。

*相談支援事業所や相談支援専門員によって、得意とする障害種がある場合があります。どこの事業所を選んだらいいのかわからない場合は、市区町村の障害福祉課など障害福祉を担当している窓口に聞いてみてください。基幹相談支援センターという地域の相談支援の中核を担う機関がある場合は、そこに問い合わせてもよいでしょう。

*訪問看護や訪問リハビリテーションなどの医療保険を利用するサービスのみの利用や、地域生活支援事業である日中一時支援事業などのみを利用の場合は、サービス等利用計画/障害児支援利用計画は必要ありません。

※サービス等利用計画/障害児支援利用計画
障害福祉サービスや障害児通所支援を利用する場合、作成が必要なものです。原則として、相談支援専門員が作成しますが、本人や家族等がセルフプランを作成することもできます。
サービスを利用する子ども本人や家族の意向を踏まえて、総合的な援助の方針や解決すべき課題を踏まえ、適切なサービスの組み合わせを記載した総合的な計画です。
複数のサービスを利用する場合、それぞれのサービスを提供する事業者が同じ目標に向かって協力して支援していくための連携ツールになります。

※サービス利用の流れと相談支援事業所の関わり 
障害福祉サービスなどの利用開始までには様々な手続きが必要になり、相談支援事業所はそのお手伝いをしてくれます。具体的には次のような流れの中で相談支援事業所の関わりがあります。
1 利用申請 市区町村の窓口に利用したいサービスの申請をします。
2 相談支援事業所を決める サービス等利用計画/障害児利用支援計画の作成を依頼する事業所を探します。
3 相談支援事業所との面談 
4 サービス提供事業所の見学をする 児童発達支援事業所など、サービス提供事業所の見学をして、どの事業所を利用するのかを決めます。
サービス等利用計画案/障害児利用支援計画案の作成 相談支援事業所に作成してもらい、市区町村に提出します。
5 支給決定 サービス内容や支給期間が決定し、受給者証が交付されます。
6 サービス担当者会議の実施 保護者、担当の相談支援専門員、サービス提供者で支援の方向性について話し合います。
7 サービス等利用計画/障害児利用支援計画の完成
8 サービス利用の開始 サービス提供利用者と契約し、利用を開始します。
*1~4は順番が入れ替わったり、同時進行する場合もあります。どのようなサービスを受けたらいいのか決めかねる場合は、最初に相談支援事業所に相談して、申請や見学も一緒に行ってもらうこともできます。

 

八百屋の店長は発達障害の看板娘

八百屋の店長は発達障害の看板娘

2021年04月22日(木曜日) 【サンテレビ】

発達障害で重度の知的障害のある西宮市の二十歳女性。家族の支えで八百屋の店長として奮闘する日々に密着。

西宮市に住む野草真菜さん。発達障害の1つ重度の知的障害があります。
「ようこそいらっしゃいました。いまから真菜ちゃんが玉ねぎを詰めます」
元看護師の母・美千代さんなどのサポートを受け八百屋の店長を1年半務めています。仕入れはこの春大学を卒業したお兄さんが担当。朝4時から市場や農家で仕入れます。この日はキャベツ1玉60円です。

気分が乗ってきた真菜さんがダンスを開始。明るさと笑顔が持ち味のハタチの看板娘です。
しかし…かんしゃく。

記者の美千代さんへの一言がきっかけで一転して感情が崩れてしまいました。小声で話しかけた一言を陰口と感じ、学生時代の苦しかった経験がフラッシュバック。笑顔の裏でつらい過去と戦ってます。

本当に爆発するんです。
「自分でもそうなったらアカンて分かっているんだけれど感情のコントロールができない」

母の美千代さんは真菜さんが3歳の頃、障害児の親のサークルを設立。
「この子を何とか普通にさせたい。あの頃は普通にさせたい。普通に学校に行かせたいという思いが集まってやった感じ」

進学は特別支援学校ではなく地域の小中学校の普通学級のみ。当時としては珍しく多くの苦労を経験しました。
「小学校1年生で不登校、中学1年生で不登校。それも乗り越えてきたが、安全安心という部分では足りなかった」

中学卒業後は専修学校に1人で電車通学できる程成長。しかし卒業後、作業所での就労はうまくいかず断念。途方に暮れる中、近所の八百屋のアドバイスでお店を始める事になりました。

真菜さんは西宮市内の複数の福祉施設で野菜の移動販売も行っています。
「おーきに」

常連さんがやって来ました。「新玉ねぎがおいしそうやなあ」
「どこにある?」「それはキャベツ」店長の電卓での計算が始まりました。

「計算しよ~まずピーマンは?」「ピーマン1万1000円になってる」
「うふふふ」「ゆっくりでいいよ」
「おつりは?」「30円です」「おーきに」

温かく見守る常連さんに思わず会話も弾みます
「いま私1人暮らし練習しています」
「練習してるの?すごい。頑張ってよ」

また母の美千代さんは2016年から障害児などの児童デイサービスを運営。
モットーは「みんな違ってみんないい」障害児の親の経験をいかした支援を行っています。
持ち前の行動力で道を拓いてきた親子。2人の夢は「お互いがそれぞれの人生を歩む。真菜は1人暮らしをして、完全自立は難しいので、支援を受けて自立する。真菜ちゃんらしく人生を謳歌して欲しい。私もこれから私の人生を謳歌したい」

地域で愛される「真菜ちゃんの八百屋さん」はきょうも自立に向け走り続けます。

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発達障害に「知的障害」は入るのかどうか聞かれることが良くあります。これは福祉の法体系が医学分類と違うことから生じる疑問です。福祉では「知的障害者福祉法」(1960年)が先に存在し、あとからASDやADHDや学習障害等も支援の対象にした「発達障害者支援法」(2005年)ができました。この時に、知的障害者も発達障害に含みこめばよかったのですが、すでにサービス体系が出来上がっている等様々な問題があり別々の法律となった事から、知的障害は発達障害に含まないと言う誤解が生じたのです。

医学的には、日本はWHOの国際疾病分類(ICD)を採用しています。新しいICD11では神経発達症群の中の最初に「知的発達症」が出てきます。そして「自閉スペクトラム症(ASD)」「発達性学習症(LD)」「注意欠如多動症(ADHD)」と続きます。(「障害」ではなく「症」と表現するのは固定的に捉えないという意味だそうです)また、実際には知的障害やASD、ADHDは併存する場合があります。知的障害とLDだけは併存しないですが、会話能力の低さから軽度知的障害と誤診される人がいます。

さて、就労場所を親子で作っていくことは大変なことです。母親の経営する放デイとの関係が見えなかったのですが、娘を商店事業主(店長)にして、敢えて児童の通所支援と成人の就労支援の併合事業所としない親子の思いがあるのだと感じます。障害者をバックヤードで働かせるのではなく、接客もやろうと言うのが最近の動向です。接客マニュアルをやたらに気する就労支援も見かけますが、番組のように知的障害者がありのままで接客する良さもあって、八百屋が地域の食卓を支え、地域が障害者の働く八百屋を支えるという関係性がいいなと思いました。