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「経済を回すのと同時に、子どもの教育もしっかりまわしていくことを考えるべき」東京都医師会・川上...

「経済を回すのと同時に、子どもの教育もしっかりまわしていくことを考えるべき」東京都医師会・川上理事が話す「子どもとワクチン」

2月9日(水)【TBS】

東京都医師会の川上一恵理事(小児科医)は8日に都内で行われた東京都医師会の記者会見で、新型コロナウイルスによる学級閉鎖や保育園休園、学校行事の中止などが相次いでいることを受け、感染の実態を説明するとともに「経済を回すのと同時に、子どもの教育もしっかり回していくことを考えるべき」などと話しました。

(会見の概要は以下)
■子どもの新型コロナウイルス感染 “症状”や“感染経路” 実際のところは?

川上一恵 東京都医師会理事:
小児のコロナはどんな感じなのでしょうか。これはデルタ株のときまでのデータで、日本小児科学会の「コロナ対策」のメンバーがまとめた論文から引っ張ってきました。子どものコロナは、デルタの時ですら、大多数が軽症でした。たまに、中等症、酸素が必要かな、という子が出てくるような状況です。ただ中には重症になる子が、本当に少ないがいて、それは2歳未満だったり、基礎疾患を持っている子だったということです。今回でいうと、0歳児の発症を私も沢山見ています。ただ、皆さんほとんど自宅療養できるくらいに軽くなっています。

「軽い」とはどのくらいかと言うと、子どもの場合は38~39度くらいの熱で発症します。その熱も長くは続かず、1日から長くても3日で皆さん解熱してしまいます。小学生くらいだと、喉の痛みを訴える子、熱が高い時に頭痛を訴えるお子さんが多いです。そのあとに咳がどのくらい出るかというと、軽い咳を訴える子が少しいるが、ほとんどの場合、10日間の待期期間の大半は暇を持て余して、家に閉じ込められて、その相手をする親が大変という状況で過ごしています。

では、先行感染者はどうなのか?というと、これも小児科学会のデータで2021年11月までのものだが、ほとんどはやはり70%が家族から、お父さん、お母さん、あるいは大きいお兄ちゃんやお姉ちゃんが学校や会社で貰ってきてしまって、それを家庭内でちびちゃんたちがもらっているというパターンがあって、今もほとんどがそれです。

今も、よく「保育園が閉鎖になった、保育園でうつっているんじゃないか」とか、「学校で広まっているんじゃないか」と言われるんですが、保育園や学校は対応がとても早いので、私が見ている限り、一人目の(陽性者の)発見が早ければ、それほどクラスターにはなっていません。ただ、学校とか保育園は、幼児のために濃厚接触者をしっかり見出して、濃厚接触者の指定をして、休園にしてしまうとか、学級閉鎖にしてしまうという結果で報道にあるような学級閉鎖が多発している、保育園もクラスごとに閉めているということが起きている。

■「コロナは風邪だと言い切れない疾患」まれだが血管炎の症状も

川上理事:
小児でたまに重症化があるということで、なめてかかってはいけないと思うんですね。「ただの風邪でしょ」とは言えないのは、「小児多系統炎症性症候群」という全身性の血管炎が起こります。ただ、これは発症当初ではなく、発症から2~6週、平均では28日前後経った頃に起きる、「お腹が痛い」とか熱の再燃という形で始まる全身の血管炎であると。

ここでステロイドを使われたりという治療を受ける子どもがいる。ただ、これに関しても米国のデータと比べて日本は、米国でさえ発症率は0.08%と言われる中で、日本はその25分の1である0.003%前後しかいない。いないけれども、無視はしてはいけないという意味で決してコロナは風邪だと言い切れない疾患です。

■本来、小児期に学ぶべきことが出来ていない子どもが増えている

川上理事:
このコロナ、流行が丸2年続いた。そうした中で子どもたちはどう過ごしているのかというと、臨時休校措置から始まり、学級閉鎖、濃厚接触者としての登校停止。さらに家庭内では親が家にいることで、家庭内で居場所がないとか。家にいても東京ですから、なかなか豪邸ではないです。狭い家に親子ともに一緒にいる中で、「うるさい」とか、親がリモートで会議をしているときは「だまってろ」とか、あと「勉強なぜしない」などと叱られる子が沢山いて、静かにしていればゲームしちゃうとか、生活リズムが崩れちゃうというようなお子さんが多々見られています。それから学校ではさまざまな行事が中止されています。

この2年、修学旅行も行っていない、運動会も文化祭もやっていないというような学校、保育園が多発しています。中学校高校だと3年間しか行かないのに、2年間行事が全くなくなってます。それから乳幼児それから学校でもマスクをしているために友だちの顔を全く分かっていません。人の表情を見て、人の心を読んで行動するというような本来、小児期に学ぶべきことが出来ていない子どもが増えています。

それから臨時休校措置後に分かったことですが、子どもは2か月、3か月家に閉じ込めただけで体力運動能力が落ちてしまい、すぐに座り込んでしまったり、学校が再開されたら転びやすくなってしまったりと顔にケガをする子が増えました。それから視力が低下しているというデータも上がってきています。さらにこういった状況、大人ですら、「いつになったらこの状況が終わるんだ」と思って生活している。子どもたちはその状況すら良くわからないで生活している分、鬱っぽくなったり、やる気がなくなったり、すぐちょっとしたことでキーっと感情のコントロールが出来ない子が増えたり、中高生になると自殺する子もここに来てぐっと増えています。

■5~11歳へのワクチン接種 基礎疾患ある子は「自分の身を守るため」

川上理事:まもなく5~11歳のワクチン接種が始まるが、「子どものコロナは風邪なんだからワクチンするメリットはないんじゃない?」という声もあるが、さきほど言ったように重症化しやすい、リスクのある子がいるなど、基礎疾患がある子に関してはワクチンをすることは一つ朗報。そして、これによって、学校行事の中止がもし今までのようなことが変化できるなら、行事をやってもらえるようになるのであれば、やるメリットはあるかもしれません。

ただここは国が考えることですから、保証の限りではありません。同居する家族に高齢者がいたら、その人たちを守れるじゃないかという説もあります。しかし、まずは大人は自分で自分の身を守る。その中に付随して子どもたちが、おじいちゃん、おばあちゃんのためにも自分はワクチンを接種したいという、自ら希望する子にとっては、ワクチン接種で心の安定も得られるでしょうし、本人の免疫をつけられるというメリットもあると思います。

ワクチン接種のデメリットに関して言えば、やっぱり痛いです。筋肉注射に日本の子どもは慣れていないので、特に5歳児、6歳児は初めて筋肉注射を打つことになりますから、その痛みに対する対応をどうするのか。それから接種の意義に関して、どのように説明していくかということが課題だと思います。

子どもに関して、今、オミクロンがこれだけ流行っている中ですぐに「接種しろ」とは言いません。しかし、これから先も変異株が次々出てくる可能性を考えた場合に、いつまで子どもたちが行事も出来ず、マスクをしたままの状態で生活をし続けなければいけないのか。どうやったら子どもたちの健やかな育ちを保証してあげられるのかということを、そろそろ私たち大人は考えていかないといけないのではないかと思います。今、一番の課題はここではないでしょうか。

(以下質疑)
ーー子どものワクチンについて基礎疾患を持つ子どもへ推奨しているが、基礎疾患を持たない子が打たないと学校でクラスターが発生するなど、現状とあまり変わりないようにも思うが?

川上理事:
質問の論点が2つごっちゃまぜになっている。基礎疾患のこどもにワクチンを打つのはその子自身が自分で守らせるため。それはそれで意義がある。他の子に関しては、ワクチン接種をやるか、やらないか、と言ったときに、やったらクラスターが避けられるのか、というと、大人の世界もそうだが、2回接種してもかかっている人がかなりいる状況において、今のような子どもたちの「1人発生したら濃厚接触者を10人くらい洗い出して、みんなまとめて休ませて」ということをやっていたらば、それは避けられない。

今現在も確かに、中にはクラスターというくらい陽性者が多発し学校閉鎖になっているところもあるが、かなり多くのところは1人、2人しか陽性者が出ていなくても、「濃厚接触者の子たちも10日間休ませると、学級が成り立たなくないから、じゃあ結構学級閉鎖にしよう」とか言うところが結構多い。だから学級閉鎖の基準も「こうなったら学級閉鎖です」という基準がないので、各学校の管理者と学校医の間で相談をして、「ここらへんは学級閉鎖しておいた方がまん延しなくていいかな」という形で決めていますので、基準が全く違います。ですから、今の状況を持って、学校がクラスター化していると捉えるのはちょっと違うと思う。

それからワクチンの件だが、子どもによって「やりたい」と思っている子もいます。健常児でも「接種したい」と思っている子もいるので、そういう子にはワクチン接種をさせてあげればいいと思いますが、やりたくない子にまで「やらなけれないけない」という同調圧力をかけてまでやる必要はないのではないかというのが、多くの小児科医が考えていることだと思う。

■経済回すのと同時に子どもの教育も回すことも今しっかりと考えるべき

川上理事:子どもたちがいかに、心身ともに豊かな子どもとして育っていく場にするためには、私たちは経済を回すのと同時に、子どもの教育もしっかり回していくかということを考えなければ、10年後20年後、この抑圧された状態で育った子どもたちが、大人になった時にどういう社会人になるかということも考える必要があると危惧しているところです。


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感染が減少したとは言え日本より感染者が多いイギリスやスウェーデンの政府では、すでに事実上の終息宣言をしました。国民の7割以上がワクチンの2回接種を終了していることでオミクロン株の感染があっても重症化は極めて少ないとして、社会を正常化する方向に舵を切りました。同時に、全国民に室内マスクの義務も解除しました。一体、この違いは何でしょうか?イギリスやスウェーデンのオミクロン株は我が国のものと同じものだし、症状もほとんどが無症状か軽症というのも同じです。違うのは国民の気質と政治家の姿勢です。

東京医師会の記者会見で小児科医が出てくるのは初めてだと言います。それほど、子どもの感染予防をめぐって不確かな情報が錯綜しているという事です。学級閉鎖の基準がなく判断がバラバラなのは学校医によって考え方が違うからだと、医師会の担当理事が言い出すのですから驚きです。おそらく全国の学校でも、ここ乙訓でも同じ事が起こっているはずです。もっと、びっくりするのは感染の多くは学校ではなく家庭で大人から子どもがもらっていると発表していることです。それならば学級閉鎖などしても感染防止には意味がありません。

子どものワクチン接種は同調圧力でするものではないときっぱり言い切る本音は基礎疾患のない子どもは打つ必要すらないと文脈からは読み取れますが、そうは言わないのは製薬会社に気を使っているかもしれません。川上理事の考えはほぼ英国やスウェーデンと同じなのだろうと思います。今後も変異株は出てくると思うが、それを心配して戸外に出ずにマスクを2年も3年もつけていて心身の発達に良いわけがないと言いたいのだと思います。それでも、政治家は「テレビ感染」した「コロナ脳」の有権者に媚びて、経済も子どもの教育も後回しにしていきます。

ベネッセが品川区と読み書きの発達特性に配慮したICT学習の実証試験を実施

ベネッセが品川区と読み書きの発達特性に配慮したICT学習の実証試験を実施

2022/02/08 【塾ニュース】

株式会社ベネッセコーポレーション(岡山市、小林 仁 代表取締役社長)は、東京都品川区と、区内公立小学校・義務教育学校11校にて、2021年9月2日(木)~2021年12月24日(金)の期間で、子どもの読み書きの発達特性に配慮したICT学習を活用した実証試験を行った。

この取り組みは、対象校で通常学級を含めて読み書きに関する困りのチェックテストの一斉実施を行ったうえで、ベネッセで開発している発達障害児や読み書きに困りを抱える児童向け学習アプリを、各小学校と各児童の家庭で任意に利用してもらうもの。

今後も、ベネッセで開発中の発達障害児向け学習アプリが、学校現場でより良い学習支援につながるように、品川区そのほかの自治体の協力を得ながら、機能改善を目指す。また、小学校の児童の多様性を考慮して、このたびの取り組みに加えて、首都圏のみならず、さらに多くの児童についての効果検証していくことで、より良い学習支援につながることを目指す。

【実証試験の概要】
○実証試験期間
2021年9月2日(木)~2021年12月24日(金)
※一部学校においては引き続き利用継続
○実施校・学年・人数
品川区内の公立小学校・義務教育学校37校中11校
通常級2年生児童675名、特別支援教室1~4年生児童163名、特別支援学級1~4年生児童69名
○実証試験内容
ベネッセで開発している発達障害児や読み書きに困りを抱える児童向け学習アプリを、各小学校と、各児童の家庭(任意)で利用頂く。

・品川区から各児童に配布している1人1台デバイス(iPad)を利用
・学習アプリには、チェックテストとそれに合わせて最適化されたレッスンが含まれる
・児童向け学習アプリはWEBブラウザで作動するため、各児童のデバイスからご利用いただけるように設定。教師向け機能はWEBブラウザで作動するため、各学校のデバイスからアクセスできるように設定

【実証試験の背景とねらい】
現在、通常級に在籍する児童のうち、読み書きに困りを抱えているお子さんは6.5%(*注)とされ、さらに何らかの問題を抱える子供も合わせるとより多く居るといわれている。また、学級運営と個への支援を両立することに悩む教員も多く居ると考えられている。

ベネッセでは、一人ひとりの子供の多様な特性に合わせることにより、「学び」を支え、未来を切り開く力を伸ばすために、最新の発達研究に基づいた支援技術を活用したICT教材の研究開発を進めてきた。

今回の実証試験においては、品川区で各児童に配布されているiPadを用いながら、チェックテストによって見過ごされている読み書きにおける問題を抱える児童を早期に見つけ、さらにそのテスト結果の特性に基づいたレッスンを提供することで、それぞれの児童の読み書きスキルの向上や学習意欲の向上、指導者の労務負荷の軽減や指導効果の実感、そしてそれによって保護者含む多くの支援者の安心を醸成することを目指している。

*注:知的発達に遅れはないものの学習面又は行動面で著しい困難を示すとされた児童生徒の割合(『通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果について』平成24年12月5日 文部科学省初等中等教育局特別支援教育課)
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/material/__icsFiles/afieldfile/2012/12/10/1328729_01.pdf

【自治体向けモニター募集】
○モニターで利用する学習アプリ
読み書きの発達特性に合わせた児童向け学習アプリ「MARUG Land」(マルグランド)
※提供教材は小1-4 の範囲の「読み」「書き」「読解」となる。
○モニター期間
2022年4月1日~ 7月末を想定(要ご相談)
○対象児童
通常級、通級指導教室、特別支援学級在籍の1~3年生
※GIGA標準仕様のタブレットで利用可能。Webブラウザでアクセス可能で、インストール等は不要。
○利用お申込み
まずは教育委員会より、accessible@mail.benesse.co.jp へメールにて相談。
※本モニターは2023年度有償導入を見据え、導入可否のご判断をいただくことを前提としたモニター募集となる。(1自治体当たり1~2校を想定しております)。モニター数に上限があり、相談頂いた後にモニター実施ができない場合もある。

<教材の特長>
1.発達特性に合わせた調整機能
児童の学習意欲を削がないよう、問題文の読み上げ機能や問題の分量・難易度など、学年を意識することなく、特性に合わせた学習環境の調整ができる。

2.チェックテストから学習内容を自動オススメ
まずは児童の認知特性、読み書きの困りをチェックテストで確認。豊富な読み書きトレーニングから、最も子供に合っている「学び方」を自動提案する。

3.児童の取り組みを客観データとして共有可能
チェックテスト結果からの児童の特性・指導方針に加え、取組状況などを見ることができる。学習状況を学校の先生方や保護者と共有することで、共通認識ができたり、褒め励ましによって子供の自己肯定感を育んだりする。

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現在、発達障害対応の学習アプリはいくつかありますが、カスタマイズができないので何通りもある発達障害の状況に必ずしもマッチングしているは言えません。学習障害と一言で言っても、「読み」の問題か「書き」の問題か、「数量・計算」の問題なのか、そのいずれかの組み合わせかその程度も合わせると、その傾向に合わせた支援は一つや二つではないのです。

しかし、AIならビッグデータから特性集団を見つけ出し、本人が一番パフォーマンスを発揮しやすい学習内容と入出力関係をカスタマイズしてくれるはずです。すでに通常教育では、新米教師が教えるよりもネットにつながった端末でAIが学習支援したほうが学習効果が上がると言われています。

デジタル機器の得意技は膨大なデータ処理ですから、様々な苦手のある人の情報をたくさん集めて、最も効果のあがる結果を選び出すのは簡単です。もちろん、その日の気分感情や意欲までは数値化できませんが、いずれ、体温や発汗、酸素飽和度、心拍数や脳波等を集めて身体コンディションを測りながら最適な学習変数を導き出すかもしれません。ぜひ、様々な自治体で試験導入に取組んでほしいものです。

話した言葉を文字で表示してくれる「字幕表示ディスプレイ」 静岡県庁で試験導入

話した言葉を文字で表示してくれる「字幕表示ディスプレイ」 静岡県庁で試験導入 英語や中国語など60か国語の翻訳機能も 聴覚障害のある人や外国語を使う人の手助けに

2/7(月) 【静岡朝日テレビ】

こちらは最新技術の話題。会話をそのまま自動的に文字で表示してくれるディスプレイが静岡県庁で試験的に導入されました。聴覚障害のある人や外国語を使う人とのコミュニケーションを手助けします

聴覚障害者や聞き取りに不安のある高齢者の助けに
根方ゆき乃記者:「県庁の広聴広報課の窓口に設置されたこちら。ただの透明なアクリル板ではありません。『こんにちは。きょうは天気がいいですね』このように話した言葉を文字で表示してくれます」

県広聴広報課の窓口にきょう登場したのがこちら…。「字幕表示ディスプレイ」です。

会話の音声を自動で文字にしてくれるという近未来的な道具です。マスクの着用が日常となり会話の口元が見られない中、聴覚障害者や聞き取りに不安のある高齢者を助けてくれる優しいアイテムです。

広聴広報課
横石久美子主事:「県庁には様々な県民の方が来る。そうした時にその方々に応じてきめ細やかな誰にでも優しい対応をしたいということで設置を決めた」

翻訳機能は60か国語対応
さらに、翻訳機能も備えています。

職員使い方説明:「こちら側が話している音声の言語を選択できてこちら側がマイクで拾った音声を何語に翻訳するか選択できる。言語の種類がこの中から選択できるようになっていて…」

対応言語は、英語や中国語などおよそ60カ国!翻訳機能も兼ね備えるなど賢い頭脳を持っています。

韓国語と日本語やり取り
(韓国語で尋ねる)
回答:「会議室は出口を出て右側にまっすぐ行くとあります」

筑波大学×ジャパンディスプレイの共同開発
きょうはさっそく職員らが外国語を話す県民が窓口に訪ねてきたと想定し、使い方を確認していました。このアイテムの開発は、情報学などの分野で活躍する筑波大学の落合陽一准教授らによる研究グループと、日本の液晶ディスプレイメーカー・ジャパンディスプレイが共同で行い、価格はおよそ17万円。

現在、焼津市や東京都葛飾区など全国4つの市や町で試験的に導入されていて、都道府県では静岡県が初めてです。県は、来月7日まで窓口での業務や、ミーティングなどで試験的に活用した上で、今後は県民サービスセンターなどへの設置を検討しています。

広聴広報課
横石久美子主事:「いろいろな所でこういうものが活用されるとどこの窓口でも丁寧な窓口対応ができるようになるので広がっていけばいいなと思う」
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スマホなどではすでに10年程前から音声翻訳機能は搭載されていますが、ここ数年のうちに翻訳精度が飛躍的にあがっています。数年前から海外の格安ホテルで、チェックインする際に外国人だとわかったらiPadを差し出されて双方の翻訳に使っているのを見た時は驚きましたが、とうとう役所の窓口に登場したということです。

ただ、透明液晶ディスプレーが17万と高額ですが、透明なので対面して表情を見ながら話すことができるので、ただの液晶パネルでは得られない質の高い双方向性が得られると思います。通訳者一人雇うことを考えれば安いものですし、60か国語対応ですから知らない言葉の外国人が来ても対応するために職場中が右往左往することも少なくなり効率的に業務ができると思えば安い買い物かも知れません。

また、音声を記録すると記録容量が大きいですが、音声認識したテキストにすればわずかなデータ容量で記録できますし、情報の所有権さえ双方の所有物と法的に位置づけられるなら、使い方を広げて通訳テキスト記録を様々な用途に生かせる可能性もあります。聴覚機能に障害があったり聴覚モード処理の苦手な人でも視覚的に示してくれれば、コミュニケーションもスムースになると思われます。是非、役所と言わずお店なども含めパブリックな窓口に置けば、誰にでも役立つはずです。

体を動かすことが楽しい、発達障害のある子どもたちのスポーツ実施率の向上

体を動かすことが楽しい、発達障害のある子どもたちのスポーツ実施率の向上

2022年1月17日【DEPORTARE】(デポルターレ)

発達の遅れが原因で、運動の苦手・不器用な子どもたちがいます。運動は「できる」「できない」がはっきりし、相手にも見えてしまうため、彼らにとって運動の場面というのは自分のできなさを披露する「失敗の連続の場」になる可能性があります。そのため、彼ら一人ひとりの動きの特性を見極め、その子に合ったレベルで、スモールステップでの練習を楽しく続け「できる体」を作ることが大切です。また、それらを達成するために指導者の育成・保護者の理解を併用して行うことで、彼らが楽しく運動ができる環境を整えていくことにつながります。

スポーツ庁では、一人でも多くの方がスポーツに親しむ社会の実現を目指して「Sport in Lifeプロジェクト」に取り組んでいます。今年度は、スポーツ参画人口拡大のための取り組みとして、「スポーツ実施を阻害する課題解決のための実証実験」および「ターゲット横断的なスポーツ実施者の増加方策事業」の2つの委託事業の実施団体を募集しました。今回、実施団体の中から、発達障害のある幼児・小学生を対象とした運動・スポーツ意欲向上のための取り組みを行う、横浜YMCAの活動を紹介します。

段階を踏んだ指導でわかりやすく
YMCAとは、世界120の国と地域でおよそ6500万人の会員を有する、国際的非営利団体(NGO/NPO)です。今回お邪魔した施設は、「湘南とつかYMCA」。スポーツクラブやプール、英会話スクールなどを通じて社会教育を行っています。

体育館で行われたのは、横浜YMCAの主催する発達障害児のスポーツを通じた教育支援クラスです。集まったのは、およそ10名の子どもたちとその保護者。下は幼稚園の年少さんから、上は小学2年生までです。この日は、地元・横浜で活動するBリーグ所属のプロバスケットボールチーム「横浜ビー・コルセアーズ」のコーチらを招いて、バスケットボール教室が行われました。

前半の1時間は、神奈川県立保健福祉大学リハビリテーション学科の笹田哲先生(作業療法士)が指揮を執り、「からだの使い方教室」がスタート。集まった子どもたちは、先生の動きを見ながら楽しそうに動いています。

例えば、スクーターボードを使った手押し車は、「手首や体幹を鍛えることにつながります」と、笹田先生は周りで見ている保護者への説明も怠りません。どの運動にも、保護者を巻き込んで一緒に参加してもらい、親子そろっての運動機会をつくっていました。

その後、フラフープを使って、ドリブルやジャンプといった動作につなげたり、縛ったタオルを投げることで、シュートの動作につなげたりと、後半のバスケットボールの動きを取り入れた運動遊びを行いました。

「発達障がいの子どもたちに対しては、こうして動作の段階を踏んでいくことがとても重要です。とにかく、体を動かすことが楽しいと思ってもらえるように、たくさん褒めることを心がけています。ここへ来るだけで地域参加になりますし、“できた!”という体験を積んで、さらなるスポーツを通じた社会参加へつなげていきたいですね」(笹田先生)

 将来スポーツ好きな子になってもらいたい
一度休憩をはさんで、いよいよバスケットボール教室のスタートです。主に指揮を執ったのは、横浜ビー・コルセアーズの山田光佑コーチ。普段は、横浜ビー・コルセアーズが運営するスクールに通う小学5・6年生の指導を担当しています。「去年はコロナの影響でできませんでしたが、クラブで幼児クラスもやっています。その経験を少し生かして、子どもたちの発育や能力に合わせたプログラムを持ってきました」と話します。

ボールを触る前に、まずは遊びを兼ねた運動を行います。ジャンプして手をたたく、保護者とペアになってじゃんけんをして、負けたら走るなどです。基本的な動作を体に覚えさせます。

次に、実際にボールに触れてみます。座った状態でボールをたたくなどして、ボールに慣れてきたら、いよいよドリブルの練習です。子どもたちは、先ほどから段階を踏んで徐々に本動作に入ってきたので、全員が驚くほど上手にボールを扱っています。「手のひらをパーにしないで、少し指を曲げておわん型にすると、もっと上手にドリブルできるよ」と、山田コーチも子どもたちの様子を見て、的確にアドバイスします。

その後は、2チームに分かれて、リレー形式でドリブルをしながら走る練習をします。決して、チームで競っているわけではありません。あくまで子どもたち個々のペースを見守りながら、「速いね!」「うまい!」と、肯定的な声がけをしていきます。

最後は、みんなでゴールに向かってシュート練習をしました。通常のゴールでは届かない子のために、子ども用のゴールも用意。子どもたち自身が「入った!」「できた!」と、喜びながら夢中でゴールに向かってボールを投げていました。こうして、あっという間の1時間が終了。「楽しかった」と言う子が多くいました。

教室を担当した山田コーチは、「こういった教室は、子どもたちが体を動かすいい機会になるだけでなく、保護者のストレス軽減、さらには僕たちクラブで指導するコーチの指導の幅を広げることにもつながります。子どもたちに体を動かすことの楽しさを知ってもらい、将来はバスケットボール好き、ひいてはスポーツ好きになってもらうことが何よりの願いです」と話しました。

 たくさんのいい“勘違い”をさせてあげたい
教室を終えて、保護者にも話を聞きました。横浜YMCAのプールに通っており、メールでこの教室を知って参加したというお母さんは「いろんな運動も、それぞれどんな意味があるのかまで先生に教えていただきながらできたのが、とてもよかったなと思います。息子が楽しそうにしているのが何よりですが、どんなことでも経験させたいので、また通いたいです」と話してくれました。

教室を主催した横浜YMCAオルタナティブ事業本部長の山中奈子さんは、やはり子どもたちへの「成功体験」が、発達障害児支援のカギになると話します。
「この教室を通して、子どもたちにだんだん自信がついてきたことを実感しています。私たちはよく、たくさん“勘違い”して欲しいという表現をしますが、いい意味で『僕はできるんだ』『私は上手なんだ』と思い込んでもらうこと。実際にはできなくてもいいんです。『やればできるかもしれない』と思ってもらうことが大事なので、そのために私たちはたくさん褒めて、成功体験を積み重ねるようにしています」
実際、保護者からの反響もよく、リピーターが多いのだそう。

さらに、今後はバスケットボール観戦も予定していると言います。山中さんいわく、発達障害の子は、大人になってから趣味をもたず、仕事場と家との往復のみになりがちなのだそうです。そこで、子どものうちから趣味ができるように、「スポーツ観戦」に活路を見出しています。

「たとえ自分ではできなかったとしても、見ることはできますよね。それは一般の大人も同じです。それで世界がひとつ広がることにつながりますから、運動教室と並行して、スポーツの観戦会も定期的に開いていけたらなと思っています」

今回は、発達障害児への取り組みを紹介しましたが、子どもへのスポーツ指導において、「成功体験を積む」ことの大切さは共通しているといえるでしょう。今後、こうした取り組みが広がることで、より多くの子どもたちがスポーツに親しむことが期待されます。

 Sport in Life プロジェクト(その他の取り組み事例は当ホームページ内にて紹介しておりますので、是非ご覧ください)https://sportinlife.go.jp/

【DEPORTARE】(デポルターレ)=スポーツ庁広報マガジン
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素晴らしい取り組みだと思います。学校の体育の時間で「運動嫌いになった!」という話はよく聞きます。1年生の「体遊び」の単元まではどのような子どもも楽しく参加できますが,「ゴール型ゲーム」や「マット運動」の単元になると難しいと感じる子どもが増えてきます。特に自閉症の子どもは気持ちを考えることや自分で見通しを持って行動することが苦手なのでチームで協力するスポーツになると途端に緊張をしてしまいます。本人に悪気はないのですが,迷惑をかけた,と思って自己肯定感の低下にも繋がってしまうケースが多いです。

「湘南とつかYMCA」さんではスモールステップでバスケットボールを教えていく,とのことでした。初めは遊びを兼ねた体運動,次にボールに慣れるための遊び…といったように少しずつ進んでいきます。そして指導は子どもたちの様子を見ながら肯定的な声掛けをしていると書いていました。子どもたちが「楽しい!」と思える工夫を凝らしていることがよく分かります。

筆者も教員時代,「楽しい!」と思えるように体育の授業を工夫したつもりでしたがついつい「ここはこうした方がいいよ」「そうじゃなくてもっと周りを見て…」等,子どもたちを否定する言葉が多かったな,と反省しています。こういった活動が広まり,どのような子どもでも「体動かすのって楽しいね!」と思えるようになればいいな,と思います。

タブレット使わないの? 自宅待機、オンライン授業進まず

<ユースク> タブレット使わないの? 自宅待機、オンライン授業進まず

2022年2月4日 【中日新聞】

新型コロナウイルスの感染が市内の小中学校でも広がる中、自宅待機となった中学生の保護者から「ユースク」に「学校がオンライン授業をしてくれない」という投稿があった。「第六波」に向け準備を進めた学校がある一方、急激な感染拡大に混乱する現場からは「オンライン授業どころではない」との悲鳴も上がる。 (森若奈、宮崎厚志)

「何のために税金を使ってタブレット端末を全員に配備したのか。実際の有事には活用できていない」緑区の三十代女性は、国の「GIGAスクール構想」で小中学生に配備された学習端末に触れつつ、こう訴えた。

一月下旬、中学生の娘の部活で陽性者が出て、娘は約一週間の自宅待機となった。学級閉鎖ではないので娘のクラスでは対面での授業が続いていた。オンライン授業を期待したが、学校からは「テスト勉強をしておいて」と伝えられただけという。

このほか、学級閉鎖になった二人の孫と同居する南区の主婦(64)からも「以前の休校ではタブレット端末やプリントを活用した宿題が出たが、今回はそれもない。親が勉強を見られない家庭は、だらだら過ごすだけの待機期間になりそう」という声が寄せられた。

市教育委員会は一月末、コロナの影響で学校に来られない子ども向けに「タブレット端末も活用して学習指導をする」という方針を各校に通知した。ただ、実際にオンライン授業をするかどうかは各校の判断で、どのくらいの学校で実施できているかは「把握していない」(指導室)という。

感染拡大を見据え、独自に準備を進めていた学校は実際にある。市のモデル校でもある東区の矢田小学校では「第五波」の昨年九月時点で、学年ごとに交代でオンライン授業を試した。市教育センター(熱田区)でも、学校から要請があれば、専門講師がオンライン授業についての研修を行っている。

一方、市内のある市立中学校の教頭は「周辺には、同時に三、四学級で閉鎖が起きた学校もある」と話す。中学では一学級で複数の教員が授業をするため、一度生徒に陽性者が出れば、三、四人の教員が濃厚接触者とみなされ、在宅勤務になることもある。「そうなると正直、学校内の授業もままならないだろう。オンラインどころではない」と厳しい現状を明かした。

この学校でも学級閉鎖は起こっており、閉鎖しているクラス向けのオンライン授業は何とかできている。ただ、コロナ感染に関して保護者の問い合わせが相次いでいるほか、子どもの保育園の休園で在宅勤務をせざるをえない教員も増えており、出勤している教員も疲弊し始めているという。

教頭は「濃厚接触者も自宅待機する現在のやり方では、教育を止めないというのは無理なのでは」と訴えた。

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学校ばっかり責めないでよと、教頭先生の言いたいことは良く分かります。濃厚接触者は現場に来てはいけないのですから、授業はできません。でも、濃厚接触となった教員の自宅待機はお休みなのでしょうか勤務なのでしょうか。勤務だとすれば自宅からリモート授業は可能ですから、もう少し考えて欲しいとは思います。そもそも軽微な症状なのに感染者の半分が死亡するエボラ出血熱と同等の2類感染症相当の政令をいつまでも変えないから、濃厚接触を特定しなければならず、こんなにややこしいことになっているのです。

岸田首相は、政令変更しない理由を、新たな変異ウィルスが強毒性をもったら元に戻す必要があるから変えないと言うのですが、強毒性のある変異ウィルスの感染が新たに分かれば、元に戻す政令を出せばいいだけじゃないのと、小学生でもおかしな答弁をしているとわかります。頑なに変えない理由は、検査会社や薬メーカーなど、2類にしておくことで都合の良い人たちが岸田首相の周りにいるのではないかと勘繰りたくなります。

現在は、保健所はもうパンクしていて、濃厚接触者は各校・事業所で判断してほしいということに変わってきているそうです。つまり、感染者は隔離だが濃厚接触者まではとやかく言わないということです。感染法上違法な感じがするけど、いいのかなぁと思いながらも、保健所長が言うのだからいいんでしょという変なことになっています。優柔不断なリーダーの元で学校も親も困っています。

「福祉×オシャレで世の中を変える」 身体障害者の声から生まれたブランド「ボトモール」

「福祉❌オシャレで世の中を変える」 身体障害者の声から生まれたブランド「ボトモール」 

2021/04/09【WWD】川井 康平

障害があってもなくても誰でも着られるファッションを提案する「ボトモール(BOTTOMALL)」が、パリ・コレクション参加に向けて着々と準備を進めている。同ブランドを2019年に立ち上げたのは、日本障がい者ファッション協会(以下、JPFA)の平林景代表理事だ。JPFAはファッションの力で福祉を明るくするためにさまざまな活動を行い、同氏は、自他ともに認める"福祉業界のオシャレ番長”。「福祉×オシャレで世の中を変えることが生涯をかけた使命」と断言するほど、ファッションの力で福祉業界の課題や世の中の偏見に熱く立ち向かっている。「ボトモール」は、なぜパリコレを目指すのか。平林に話を聞いた。

WWD:これまでの経歴を教えてください。

平林景(以下、平林):20代のころ美容師として働いていました。ヘアスタイルが変わることで自分に自信を持てるようになったお客さまを見るうちに、“オシャレ”が持つ力を強く感じるようになっていきました。でも徐々に手荒れが悪化し、最終的にはハサミを持つこともできなくなって25歳のときに美容師を辞める決心をしました。退職後は美容専門学校の教員として10年ほど働いたのち、福祉と出合って現在に至ります。

WWD:福祉業界に携わるきっかけは?

平林:身近に発達障害を抱える人がいて、不得意なことはてんで駄目でも、得意なことには突き抜けた能力を発揮しています。そんな人たちの長所を子どものころから伸ばせれば、障害を持つ人の人生や社会全体を変えられるんじゃないかと思いました。そこで勤務先の美容専門学校を運営する学校法人に掛け合い、1年間に渡る交渉の末、2014年に個別学習塾「東京未来大学こどもみらい園」を開き、副園長を務めました。

WWD:JPFAを設立した経緯は?

平林:知人から過去に「パリコレでは、車椅子の人たちを中心にショーが行われたことがないらしい」と聞いたのがきっかけです。美容師時代に感じていた、"オシャレ"の持つ力で福祉業界も変えられるんじゃないかと思ったんです。ニューヨーク・ファッション・ウイーク(現在はアメリカン・コレクションズ・カレンダーに改称)で義手やダウン症のモデルなどがランウエイを歩いているので、パリコレでも実現できると考えました。

WWD:なぜそのような事例がないと考える?

平林:車椅子は着座しなければいけないので、立位姿勢を前提としたコレクションではファッションとして成り立ちにくいではという先入観や、障害に対するネガティブな考えもあるからではないでしょうか。障害に対する偏見はまだまだ根強い。“車椅子だからこそ格好いい”を表現できれば、そういった世間の偏見や考えが覆せるのではないかと思っています。

「オシャレのために誰かの手を煩わせたくない」
WWD:どうして福祉×ファッションにこだわる?

平林:車椅子に乗る人とお会いした時に、「若いときはファッションを楽しんでいたが、車椅子に乗る今は、お洒落を諦めてしまっている」と話していました。その理由を尋ねると「車椅子では入れない試着室がある。仮に入れたとして服を一人で着れないときは、誰かにサポートしてもらわなければいけない。『オシャレがしたい』という自分の欲求を満たすために、誰かの手を煩わせることが心苦しくなった」という答えに心を強く締め付けられました。

もし車椅子の人が簡単に着られるお洒落な服があればそんな気持ちを抱くこともなくなるんじゃないかーー。そう思い立って教育系大学の生徒や教授、福祉の現場で職員などに相談したところ、座席に広げて座るだけで着脱できる巻きスカートのアイデアが出てきたんです。本格的に製品化するにあたりファッションブランド「ボトモール」を立ち上げました。


WWD:スカートを履くことに抵抗を感じる男性も多いのでは?

平林:そもそも障害を持つ人のための服を作っているわけではありません。「ボトモール」は“障害の有無や性別、年齢なども問わず誰もが着られる機能的な服”がコンセプトです。ブランド名は「ボトム」と「オール(全員)」を組み合わせた造語に由来しています。

WWD:一般的な巻きスカートと異なる点は?

平林:車椅子に座ったときに一番きれいに見えるように前と後ろの長さをアシンメトリーにしています。また足が動かしづらいと血流が悪くなり冷えやすくなるので内側の生地を起毛素材にしたり、着脱がより楽になるようにセンターにジップを施したりしています。

WWD:巻きスカートのほかにアイテムは?

平林:両サイドにジップを施してスムーズに着脱できるパンツや、片麻痺(体の左右どちらかが麻痺する症状)の人でも、腕を通さず着られるトップスなどを作っています。また車椅子を使用するとき、一般的なジャケットでは丈が長すぎてしわがつきやすいという声を聞き、丈の短いジャケットを作りました。巻きスカートと同じ素材でセットアップとしても着用できます。

行政を巻き込んでパリコレ出展に尽力
WWD:パリ・コレクション参加に向けて具体的にどういった活動をしている?

平林:JPFAの拠点がある大阪・茨木市の福岡洋一市長と共に、経済産業省のクールジャパン政策課に出向いてパリコレ参加についてお話をしました。現在はその取り組みを“パリコレプロジェクト”と題して、正式に茨木市後援事業としてサポートとしてもらっています。また大阪府の吉村洋文知事にはフランス大使館の大使を紹介してもらい、現地での支援をお願いするなどたくさんの方々に援助していただきながら、少しずつ実現に向けて前進しています。デジタルショーも視野に入れ来年の参加を目標にモデルオーディションも進行中です。

WWD:ショーの構想は?

平林:“If…(もしも)”がテーマです。もしも世界が車椅子を乗ることに当たり前だったら、どんなデザインや未来が生まれていたのかを表現したいんです。「車椅子の方でもお洒落ができる」とうたった、障害者のためのファッションショーをするつもりは全くありません。マイナスをゼロにするのではなく、マイナスをプラスに変える「車いすだからこそ格好良いファッションは何か」を世界に向けて提示したいです。

WWD:今後の課題と展望は?

平林:障害に対する世の中のイメージを変えたいです。福祉業界の意識だけを変えても何も変わりません。世の中を変えるためにはまず地域を、地域を変えるためには市長や知事などのトップの意識が変わらないといけないんです。また「ボトモール」の認知拡大も今後の課題です。例えばファーストリテイリングなどのファストファッションの大企業と一緒に取り組むことができれば、ファッションに悩む人たちにも一気に認知を拡大できると考えています。

WWD:福士業界の課題は?

平林:福祉業界はまだまだ“きつい”“汚い”“危険”の「3K」のイメージが強い。福祉業界は、団塊世代が後期高齢者に達し、近い将来、現場の人材が大幅に不足する問題を抱えています。若者が福祉や介護に憧れて業界に入ってもらえたら、それを解決できるはず。だからこそファッションと掛け合わせて福祉業界を盛り上げたいんです。

PROFLIE:平林景(ひらばやし・けい) 一般社団法人日本障がい者ファッション協会代表理事 / 美容師を経て、美容専門学校の教員として10年間従事。その後個別学習塾「東京未来大学こどもみらい園」の副園長、東京未来大学みらいフリースクール・副スクール長を兼務し2017年1月に独立。放課後等デイサービスを運営するとっとリンクの代表取締役を務める傍ら、ファッションブランド「ボトモール」を手がける

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共生社会,インクルーシブ教育と言われている昨今,このように教育や福祉業界のみならず様々な業界の方が発達障害に目を向けています。平林さんは小学校時代,「授業中、落ち着きがない」と6年間延々と言われていた,と話しています。社会人になり,ファッション業界に関わる中で発達障害のある方も楽しめるオシャレを追求するようになったそうです。

最近はユニクロやGU等,様々なブランドから「ジェンダーレス」(男女兼用)の服が発表されるようになりました。これは世界が「性別」について社会問題にし,それに影響を受けたファッション業界が提案を始め,トレンドになっていきました。

それに続いて障害のある方でも楽しめるファッションが流行ればいいな,と思います。日本では知的障害者の方のアートを服にデザインしている「HERALBONY(ヘラルボニー)」というブランドもあります。

このように社会が多様化していくにつれ,発達障害のことをもっと社会的に知ってほしい,と思います。平林さんが出しているLOOK BOOKを見ると,まるで「Yohji Yamamoto (ヨウジヤマモト) 」や「COMME des GARCONS(コムデギャルソン)」の様で皆から愛されるかっこいいファッション,となるのではないかと筆者は思います。

「いじめ受けていた」「お金は8割以上が先輩たちに」…凍死の中2投稿、学校側は本人聴取せず

「いじめ受けていた」「お金は8割以上が先輩たちに」...凍死の中2投稿、学校側は本人聴取せず

2022/02/02 【読売新聞】

北海道旭川市の公園で昨年3月、中学2年の広瀬 爽彩(さあや)さん(当時14歳)が凍死体で見つかり、いじめが疑われている問題で、広瀬さんがSNSでいじめ被害を訴えていたことがわかった。学校側は、トラブルの有無を調べた際に広瀬さん本人への聞き取りを行っておらず、道教育委員会は学校側の調査手法を問題視していた。

遺族側の代理人弁護士によると、広瀬さんがSNSに投稿したのは、入学した中学校を転校して9か月後の2020年5月。ツイッターに「私は前の学校でいじめを受けていました。私の中に深く残っている」と書き込んだ。

また、わいせつ行為を強要されたことを明かし、「先輩たちに 奢(おご)るお金は塾に行った際のご飯と飲み物代だった」「八割以上は先輩たちへのお金になってました」とも記していた。遺族側は、広瀬さんの自宅パソコンからログインできたことなどから、本人の投稿と判断した。

広瀬さんは19年6月、ほかの生徒と言い争いになった後、川に飛び込み、学校に電話で「死にたい」と訴えた。市教委によると、学校側はトラブルがあったとみて調査を開始したが、広瀬さん本人に聴取せず、「関係生徒への聞き取りなどから、いじめとの認知には至らない」と判断した。

道教委は同10月、「学校は被害生徒の聞き取りについて、保護者に協力を求める必要がある」などとする市教委向けの指導事項をまとめていた。

市教委の第三者委員会は、いじめの有無などに関する調査を進めている。
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旭川いじめ自殺事件の記事は昨年8月に一度掲載しましたが、その後も続報が続いていました。結局、学校や教委を守ろうとする主流派勢力(旧民主党等)と事実関係を明らかにしようとする勢力で市長選が戦われて、反主流派(自民党等)が市民に選ばれて、少しづつ事実が報道されるようになっています。

この事件の裏側を想像するだけで息苦しくなります。旧民主党や日教組が前西川市長を支えていました。その在職期間中にこの事件が起こっているのに、前西川市長は昨年の衆議院議員選挙に立候補するために市長を辞職してこの問題を途中で投げだします。流石にこんな無責任な政治家が当選するはずもなく落選はしましたが、この人を選挙で担いでいる日教組が先生の労働組合だというのが腹立たしいです。

そして、新市長の今津市長が、市議会代表質問で「資料を精査し、いじめがあったと認識した」と答弁したことについて、教育への政治介入だと野党の議員たちがこの発言を問題視したのです。旭川の元市長派は根性まで腐っているとしか言いようがないです。自分たちの推してきた市長が問題を途中で投げ出して辞職した責任については何一つ触れず、現市長の極めてまともな発言を政治介入と言うレッテルを張って権力濫用だと印象操作をしているのです。

元はと言えば、日教組も支えてきた元市長派が旭川の学校や教委を不当に擁護していたから、この事件が複雑化したと思われます。日教組に支えられた市の体制がある限りは自分達の地位は安泰だと、保護者から批判されても横柄な態度を関係者が取り続けたのかも知れません。今となっては元市長派も一緒になって、学校と教委が悪いと口をそろえますが、トカゲのしっぽ切りでは根本問題は解決しません。不祥事の最後は政治家が責任をとり、トップまでの関係者を処分をすることで、関係者の襟を正させるしかないと思います。

教員が燃え尽き症候群にならないために

教員が燃え尽き症候群にならないために(今村裕の一筆両断) 

1/31(月) 【産経新聞】

大阪北区のメンタルクリニックへの放火事件で25人もの人が亡くなった事件は記憶に新しいことでしょう。犠牲者の中に、学校の先生がおられたことも話題となりました。これは氷山の一角で、隠れるようにクリニックなどに通院され、診療、カウンセリングを受けておられる方も多いことでしょう。院長を含め、犠牲者の方には心よりご冥福をお祈りします。

「バーンアウト(シンドローム)」という言葉をご存じでしょうか。日本語では「燃え尽き症候群」ともいわれています。1970年代に米国で医療、福祉の現場に携わる、人と直接関わることを主な方法として人を援助する仕事(以下、対人援助職)などに従事する方々に生じる現象として話題にされ始めました。「人を相手に働く過程で、援助者が心身のエネルギーを失い、患者さんをはじめ、同僚に対しても否定的な態度を向けたり、自分自身に否定的な評価をしたりする現象」とも言われます。これ以上専門的なことはここでは触れませんが、ヒューマン・サービスともいわれる対人援助職の方々ご自身が疲弊してしまっていることが特徴です。

日本では看護師にバーンアウトが多いことから、耳にされた方もいらっしゃることと思います。ほかに介護職、保育士からも「心身の不調で長く勤務が続かない」などの声が聞こえてきます。放火で亡くなられた教員経験者も、その傾向があったとの報道がありました。鬱(うつ)病などの精神疾患で病気休暇となった教員の数は、公立学校で令和元(2019)年度に5478人と過去最多になっています。ここ10年以上毎年5千人前後の人が精神疾患で病気休職となって高止まりしているのが現状です。

この春から、学校の教員を含め看護師など対人援助職となられる若い方にとっては夢を壊す内容になるかもしれませんが、こういう現実もあることも知ったうえで、新しい職場に向かってもらいたいと思います。

昭和41(1966)年度と平成18(2006)年度、さらに28(2016)年度に文部科学省による大規模な教員勤務実態調査が行われました。残業時間について、昭和41年度では約8時間(平日休日を含め)だったものが、平成18年度では平日は約34時間に増加、休日は8時間に増加となっています。28年度の調査では、10年前の18年度の調査と比較して、教諭については1日あたり、小学校の平日で34分、土日は49分、中学校の平日で32分、土日は1時間49分の増加が明らかになりました。残業時間だけの問題ではありません。

最近でも、さらに業務量は増え続けています。例えば令和2年度から新しく実施されている小学校新学習指導要領において、プログラミング教育の必修化、これまで5、6年生が行っていた外国語活動が3、4年生から週1~2時間で導入され、5、6年生では「外国語」として正式に教科化、週3時間程度行うようになりました。「働き方改革」と銘打たれているさまざまな動きがあるものの、逆に教員の忙しさに拍車をかけているのかもしれないと思えてくるほどです。

「チーム学校」「令和の日本型教育」「GIGAスクール構想」「アクティブ・ラーニング」「プログラミング教育」「ICT活用」「オルタナティブ教育」「グローバル化対応の教育」「SDGsに対応した教育」…。ここ10年ほどの間に学校現場で取り組むようにと、声高らかに喧伝(けんでん)されてきた言葉です。すでに消えかけているものもあります。「いじめ」や「不登校」などへの対応、さらには理不尽だと思われるような要求をする保護者との対応などはそれ以前から、喫緊の課題とされています。

肝心なことを忘れていました。毎日5~6時間分の授業の教材研究や教材作成、採点や添削、学級経営、学校行事、校務分掌、日常的な保護者対応、子供のトラブル対応、お便りや資料作成、職員会議、研修など多方面にわたり取り組んでいるのです。

おっと、これもあります。中学校には「部活動」と呼ばれる究極のボランティア活動がありました。現在はこれに「武漢コロナウイルス対応」が加わっています。

「子供たちの教育をよりよく」と考えての改革はわかりますが、それを実施する教員の業務はすでに飽和状態です。何かを増やすのであれば何かをなくさなくては、メンタルの不調を訴える教員はさらに増加することでしょう。

平成30年の春に、NHKで学校が舞台のドラマがありました。内容は「いじめ、体罰、モンスターペアレンツ、教員のブラック労働」などにスポットを当て、崩壊寸前の学校現場にスクールロイヤー(学校弁護士)が立ち向かうというものでした。ドラマだとつい脚色が過剰になり、現実との乖離(かいり)を感じますが、このドラマはなかなか現実感があったと記憶しています。ひとつ印象に残った台詞(せりふ)を紹介します。スクールロイヤーが「学校の先生方は何を求めているのか?」と尋ねたことに対し、教務主任の先生が「教師の数を増やしてほしい。ただそれだけです」というシーンがありました。もっと他に方法があるだろうと考える方もいるでしょうが、教員の問題を考えたとき最終的にたどり着くのは「人を増やしてほしい」の一言に尽きるのかもしれません。

「これだから学校の教師は甘えているといわれるんだ」と別の業界から声が聞こえてきそうです。

【今村裕(いまむら・ゆたか)】昭和31年、福岡市生まれ。福岡県立城南高校、福岡大学、兵庫教育大学大学院修士課程、福岡大学大学院博士後期課程。公立小学校教諭、福岡市教育センター、同市子ども総合相談センター、広島国際大学大学院心理科学研究科、大分大学大学院教育学研究科(教職大学院)を経て、現在開善塾福岡教育相談研究所代表。純真短期大学特任教授。臨床心理士、公認心理師。

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現代の若者には、公立学校の教師は働きがいがないと見えているようです。先の文科省調査では全国の公立学校で、2000人以上の教員が不足しているとし、公立の小中高校で1860人、特別支援学校で205人の教員が不足しているそうです。教師が配置できず、授業を実施できない中学校は16校、高校は5校にのぼっているそうです。産休や育休の取得者数や、特別支援学級の数が増えたことが主な要因と考えられるといいます。また、2021年度に全国で採用された公立小学校の教員の採用倍率は2.6倍で、3年連続で過去最低となっています。

バーンアウトする前に学校を離脱する若手教師も多いです。記事にもあるように次から次に新しい教科を増やす割には教員は緩やかにしか増えません。小学校で6時間授業をすれば一体その準備はいつやるのか、昭和までは準備もそこそこに教科書どおりに自分の知っていることを話して、子どもの出来不出来は自己責任と言うシステムで良かったのですが、情報社会は閉じた学校システムを許さず、働きの悪い教員や管理職をあぶり出すようになりました。その結果、教員同士がお互いを守ることがなくなり、孤立化させられ弱い教師は精神を病むという結果になっています。

チーム学校等と当たり前のことを言わなければならないほど、教員は孤立化し追い詰められているとも言えます。バーンアウトと言うと一生懸命頑張って燃料切れで落ちていくイメージですが、最近の傾向は、頑張る前に落ちていく教員が多いようにうかがえます。人手を増やすことは、仕事量を減らして多忙感を減らす意味では有効かもしれませんが、働き甲斐がない職場は人を育てません。管理職も先輩職員もパワハラだけを気にしていると、思ったことが言えず、結果、面倒なことは蓋をするようになっていき、若手教員を引き付ける力も失っていきます。しかし、あれこれ足りないことを言っても、余裕がなければ職場の再生は難しいですから、教員の働き方改革が焦眉の課題であることは間違いないです。

休校中のタブレット持ち帰り 徳島市の特別支援学校は実施せず 保護者「いつ使うのか」 県教委、対...

休校中のタブレット持ち帰り 徳島市の特別支援学校は実施せず 保護者「いつ使うのか」 県教委、対応のまずさ認める

1/30(日) 【徳島新聞】

新型コロナウイルス感染拡大に伴う臨時休校の間、自宅学習などに役立つとされるタブレット端末。県教委は児童生徒に端末を持ち帰らせるよう各学校に指示しているが、国府支援学校(徳島市)では情報モラル教育の不十分さなどを理由に実施していない。徳島新聞「あなたとともに~こちら特報班」には、「せっかくの端末なのに、いつ使うのか」と保護者から疑問の声が寄せられた。

保護者によると、国府支援学校では今月中旬、コロナ禍で3度目となる休校となった。子どもは外出もできずに自宅でだらだらと過ごしたという。保護者は「休校中、学校は子どもを放ったらかし。毎朝、学校と自宅をオンラインでつないで健康確認をしてもらうだけでも規則正しい生活を送れるのに」と憤る。

これに対し、橋本敦子校長は「インターネット上のトラブルや、家庭での情報通信技術(ICT)環境などクリアすべき問題も多く、検討を重ねている」と説明する。国府支援学校では以前、学校で撮影した写真を生徒が会員制交流サイト(SNS)に投稿するケースがあったという。

県内の学校で新型コロナ感染が相次いだことから、県教委は20日、臨時休校に備えてタブレット端末の持ち帰りを指導するよう県立学校長らに要請している。国府支援学校については「情報モラル教育が不十分だという理由で学校が慎重になり過ぎた」と対応のまずさを認める。

全児童生徒に1人1台の端末を配備する国のGIGAスクール構想は、新型コロナ感染拡大に伴って計画が前倒しされたという経緯がある。県内の他の特別支援学校では、端末を操作できない生徒を除いて持ち帰りが既に始まっている。

県教委特別支援教育課は、子どもたちにとって着替えなど学校でできたことを家庭で再現する「般化」は喜びにつながっており、端末は般化にぴったりのツールだとする。同課は「トラブルを恐れていては家庭学習にも遅れが生じる」と強調する。

この保護者から指摘を受け、国府支援学校は早速、保護者全員に「臨時休校中に自宅で取り組めることを考える」と通知した。近日中にもタブレット端末の持ち帰りを始めるという。保護者は「授業でも朝礼でもいいので、休校中も学校とつながることで子どもは安心できる」と、今後の学校の取り組みに期待を寄せた。

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みなさんの学校では学校配布のタブレットが有効に使われているでしょうか。特別支援学校の関係でタブレット利用が言われたのは、私たちが知る限り昨年の休校中に学校が作ったYoutube動画教材だけでした。リモートの授業がされたとは聞いていません。もちろん、小中学校の特支級も同じです。別にコロナの臨時休業を想定したからタブレットが配布されたわけではありませんが、それにしても配布完了してからもうすぐ1年です。

特支校や特支級なら人数も少ないですし、個別対応も簡単ですから、こちらのほうが担任さえその気になればリモート授業はすぐにでもできるはずです。超法規的に濃厚接触者の濃厚接触者まで出席辞退を求めるならせめてリモートで健康観察をしたり保護者に様子を聞くようなリモート対応があってもよさそうなものです。

記事の校長の弁明は言い訳にもなっていません。ネットトラブルは、ネットを使う限りつきものですし、家庭のネット環境が様々なことは配備前から分かっていたことです。しかし、全てが揃うまで何もしないのではないのではなく、できるところから実施し、実施しながら課題を解決するように指示を出せばいいのです。特別支援の教員は通常教育より人員が多いのですから、生徒が休んでいればICT教育に割く時間は容易にひねり出せます。

またSNSへの不適切利用への対策については、高等部の就学奨励費でタブレット購入が認められた何年も前から各地で取組まれていて、管理システムで解決できる事がわかっています。「学校が慎重になり過ぎた」のは、ICT教育がどうのこうのという以前に、学校管理職自身がデジタルツールを自在に使えないし経験すら少ないという、学校管理職自身のICTリテラシーが弱いことが原因です。知らないものを異常に警戒をするのは新型コロナの過剰対応と同種の心理作用です。それを知りながら、物だけ渡してあとは丸投げと言う自治体の教育行政の姿勢にも問題があります。丁寧なリモート教育の導入支援を期待します。

校休園で仕事休む保護者の支援相談窓口 体制強化検討 厚労省

校休園で仕事休む保護者の支援相談窓口 体制強化検討 厚労省

2022年1月28日 【NHK】

新型コロナウイルスによる休校や休園で仕事を休まざるをえない保護者を支援する助成金について、厚生労働省は電話相談の窓口を設置しています。しかし、感染の急拡大で相談が急増し、時間帯によってはつながりにくくなっていて、厚生労働省は体制の強化を検討しています。

厚生労働省は、新型コロナウイルスによる学校の休校や保育所の休園で仕事を休まざるをえない保護者を支援しようと、「小学校休業等対応助成金」を設けています。助成金は原則、企業が労働局に申請し、法律上の年次有給休暇とは別に有給の休暇を所得させた場合に賃金相当額を企業に支給します。

厚生労働省は、電話相談の窓口を設置し相談を受け付けていますが、感染の急拡大で休校や休園が相次ぎ相談も急増していることから時間帯によってはつながりにくくなっているということです。このため、ダイヤル回線を増やすなどの体制強化を検討しているほか、多く寄せられている質問や相談について、その回答などをLINEで確認できるようにしました。

また厚生労働省によりますと、保護者から助成金を利用したいと企業に相談しても「手続きが面倒だ」などとして申請を拒まれたという相談も寄せられているということです。企業が申請をしない場合、労働局が企業に直接、申請を促しそれでも応じない時は、個人で申請することができます。

厚生労働省は、労働局に設置された相談窓口などに相談してほしいと呼びかけるとともに、ホームページでも申請の方法などの情報を発信しています。

「小学校休業等対応助成金」とは
「小学校休業等対応助成金」は、労働基準法上の年次有給休暇とは別に有給の休暇を取得させた企業に、1人当たり
▽1月と2月は一日1万1000円を上限に
▽「まん延防止等重点措置」の対象地域では
一日1万5000円を上限に支給されます。

非正規雇用で働く人も対象です。
厚生労働省は全国の労働局に「特別相談窓口」を設置して、対応しているほか、電話相談の窓口を設けて相談を受け付けています。

電話相談の窓口は午前9時から午後9時までで、電話番号は「0120-60-3999」です。

“登園自粛”でも利用可
厚生労働省によりますと、「小学校休業等対応助成金」は保育園などが休園しなくても、行政や施設から登園の自粛を求められた場合も利用できるということです。対象には保育園のほかにも放課後児童クラブや放課後等デイサービスなども含まれます。ただ、保護者の判断で登園させなかった場合は助成金の対象になりません。

会社に相談しても「対応できない」の反応
保護者からは、助成金を利用したいと会社側に相談したところ、対応できないと言われたという声が聞かれます。

埼玉県に住む40代の女性は、パート従業員として事務の仕事をしています。夫が単身赴任のため、6歳と3歳の子どもの子育てや家事を1人でしています。感染の急拡大で、3歳の子どもが通う保育園は、今週に入ってから新型コロナウイルスの感染者が出たため休園が続いています。

離れて暮らす両親は、介護施設に入っていて、子どもを預けることができず、パートの仕事を休まざるをえなくなりました。女性が勤務先の社長に状況を説明し、助成金を利用したいと話したところ、労働基準法上の年次有給休暇を取得するように言われたといいます。

女性は、「“休まれると困る”とまず言われ、“助成金の話は後にしてくれ、出勤してから言って”という話しでした。忙しい時期で従業員が少ない会社なので、出勤できる人が減ってしまうことで頭がいっぱいだったのかもしれませんが、制度のことを知らないと感じました」と話していました。

保育園がいつ再開されるのか見通しもたっていないということで、「会社の言うように年次有給休暇を取得してしまうと、今後、何かあった時に休むことが難しくなってしまうと思います。6歳の子どもが通う幼稚園もいつ休園になるかわからないです。出勤できるようになったら会社に制度を利用したいと改めて伝えたいです」と話しています。

女性は、個人で労働局に申請はできるものの、最終的には会社が手続きをすることに変わりはなく制度を利用できるのかわからないと感じています。女性は、「義務までは難しいと思いますが、保護者の希望があれば企業が制度の申請の手続きをしなければならないということになれば制度が活用されると思います。制度がきちんと利用できるようになってほしい」と話していました。

また厚生労働省の電話相談の窓口については、「制度で聞きたいことがあり、何度も電話しましたが、つながりませんでした。問い合わせをしようとした企業がつながらないと申請をやめようということになってしまう可能性があるので改善してほしい」と話しています。

SNSには「労働局に連絡したらクビ」などの投稿も
「小学校休業等対応助成金」について、SNS上でも「助成金を会社にお願いしたら申請が面倒くさいって逆に怒られた」などといった投稿が相次いでいます。助成金は、個人でも労働局に申請できますが、その場合も出勤状況や直近の給与の確認などのために、労働局から企業に問い合わせがあります。

SNS上では、「労働局に連絡したらクビにする的な事を言われました。有給も無くお金がありません。助けて」といった切実な投稿もありました。実際に助成金を利用したいと会社に伝えたところ、対応が難しいと言われたという人に話を聞きました。

40代の介護福祉士の男性は、5歳の息子と2歳の娘を保育園に預けて、妻と共働きをしています。保育園で陽性者が確認されたために来月3日まで休園になり、妻と交代で仕事を休まざるをえなくなったということです。

男性は勤務先に相談したところ、「同じように休園になっても出勤している人がいる中で、助成金制度を使うと不公平になるので使わない」と言われたということです。また、名古屋市の30代のシングルマザーの女性は、小学校2年生の娘のクラスで感染者が出たために学級閉鎖になり、会社を休まざるをえなくなりました。会社に相談したところ、労働基準法上の年次有給休暇を取得するように求められ、「拒否するなら欠勤扱いにする」と言われたといいます。

女性は、「休校などで同様に休まざるをえなくなったら、有給休暇が足りなくなるかもしれないと怖さを感じています。困っている保護者が制度を使えるように、利用方法の周知と企業の理解を進めてほしいです」と話していました。日本労働弁護団「支援必要とする保護者に届くように」助成金を利用できないという保護者からの声が相次いでいることを受け、労働問題に詳しい弁護士でつくる「日本労働弁護団」は、「支援を必要とする保護者に届くようにすべきだ」と指摘しています。

弁護団は、今月19日に「小学校休業等対応助成金」の個人申請の拡充を求める声明を発表し、厚生労働省に提出したということです。この制度では、有給の休暇を取るために助成金を利用したい保護者が企業に申請の手続きを断られた場合に労働局に直接相談したうえで、労働局が企業に利用を促し、それでも拒まれた場合に個人の申請ができることになっています。

保護者が、個人の申請を行う時には企業に必要な書類に署名してもらい、休んだことを確認できる書類などを出してもらう必要があるとしています。弁護団の声明では、申請した保護者はこの間、労働基準法上の年次有給休暇を取ることができず、経済的な負担が大きいため個人で申請できるケースは極めて少ないとみられるとしています。

そのうえで、企業の署名を要件とすべきではなく、休業を確認できる書類も状況に応じて、タイムカードなども認めると個人申請の要件を緩和すべきだと指摘しています。「日本労働弁護団」の長谷川悠美弁護士は、「制度は休校や休園で生活がままならない保護者を救うものなのに企業がそれに対応できていないという実態がある。保護者が簡単に申請できるようにしてほしい。企業に申請を断られるケースがあれば労働弁護団に相談してほしい」と話していました。

「日本労働弁護団」が設置している窓口では
▽月曜日、火曜日、木曜日は午後3時から午後5時まで
▽土曜日は午後1時から午後3時まで
無料で電話相談を受け付けています。
電話番号は「03-3251-5363」です。
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非正規職員にも有給休暇は条件によって付与されます。子育てしながらのパート労働で多い1週間の所定労働時間が30時間未満で、1週間の所定労働日数が4日の場合なら半年たてば7日間の有給休暇が付与されます。しかし、パートの立場で有給休暇を申請する人は実際には少ないです。

急にシフトに穴を開けたのに有休までは申請しにくいという心理的な抵抗があります。会社も申告もないのに敢えて有給を取るように言いません。こうした悪しき慣習もあって、今回の制度をわざわざ会社にお願いして申請する人は非正規雇用の場合言いにくい人が多いのは想像がつきます。

ただ、会社にしてみれば、子どものコロナ休校でパートが休むときは国から助成金が出るのですから会社の自腹を切るよりは有利なはずですが、一人数万円以下の事であれこれ事務量が増えるくらいなら有給休暇にして自腹を切った方がましという感覚なのでしょう。しかし、労働者側にしてみれば、コロナだけで少ない有給休暇を取得してしまえばもしもの時に有給で休めなくなるのも困ります。

原因の元を作っているのは、決められない変えられない日本の政治の癖です。感染症法の分類を季節性インフルエンザ並みの「五類」に引き下げればインフルエンザ時と同じ2割感染が学級閉鎖や休校基準になるので少なくとも濃厚接触での自宅待機や少数感染者での休校はなくなります。

反対者は引き下げたら医療費の負担が生じて病院側も対応できないなど出来ない理由を並べます。しかし、そのために政治家がいるのですから、激変緩和として政府の医療費負担を始めとする財政支援は今のまま続けると政令を出せばいいのです。

それもできないなら、せめて事業者があれこれ悩まないように簡単な請求ですぐに仮払いする仕組みや、申請漏れを違反として罰金を科すか、申請したら企業が有利になるようなポイントを与える等手続きがスムースになる工夫をすれば良いのですが、これまた決められない変えられない政治の癖が前に立ちはだかります。

ドキュメンタリー映画「帆花(ほのか)」 重い障害児と家族の日常

ドキュメンタリー映画「帆花(ほのか)」 重い障害児と家族の日常

2022年1月28日 【中日新聞】

生後すぐに「脳死に近い状態」と告げられた西村帆花さん(14)。人工呼吸器やたんの吸引などの医療的ケアを受けながら、さいたま市の自宅で両親と暮らしている。「帆花がいること自体が喜び。生活は幸せに満ちている」と母親の理佐さん(45)。そんな家族の日常を描いたドキュメンタリー映画「帆花」が、全国で順次公開されている。(佐橋大)

今月中旬、理佐さんがオンラインで取材に答えてくれた。画面に映る理佐さんの後ろで、人工呼吸器を付けた帆花さんが横になっている。ベッドの周りにはたくさんのぬいぐるみも。ヘルパーがせわしなく帆花さんのたんを吸引したり、体を拭いたりする。吸引は多いときで約十分おきに必要という。

「一日は、あっという間。その間に、帆花はサチュレーション(血中の酸素飽和度)のアラームを鳴らしたり、表情を変えたりして、いろいろなことを伝えてくれる。お互いに分かり合おうとするコミュニケーションの広がりが楽しい」。理佐さんはほほ笑む。

帆花さんは生後九カ月から自宅で生活してきた。現在は障害福祉サービスにより、三人のヘルパーが交代で週に約四十時間、帆花さんのケアに対応。残りの百二十時間以上は、理佐さんと夫の秀勝さん(45)が分担している。週三日は帆花さんが在籍する特別支援学校の先生が訪れ、一回百分の授業を実施。別の場所で訪問教育を受けている友達とオンラインを通して一緒に学習することも。帆花さんは週二回の訪問入浴サービスや、体を動かすリハビリも受けている。

厚生労働省によると、日常的にたんの吸引や経管栄養などの医療的ケアが必要な子どもは推計約二万人。昨年九月に親の負担を減らすため、医療的ケア児が通う学校に看護師を置くことなどを自治体などの責務とする医療的ケア児支援法が施行された。

しかし、帆花さんのような重い障害児のケアは誰でも簡単にできるわけではなく、ヘルパーや看護師など支える担い手が不足している。帆花さんの場合、熟練したヘルパーでないと、帆花さんが求めることが正しく理解できず、逆に体調を崩してしまうこともある。そのため、短期入所など施設でのサービスは使えない状態という。

「医療的ケアが必要な子も一人一人違う。その子がどう生きていくかという子ども側の視点で考えて、ケアに関わってくれる人が増えてほしい」と理佐さん。「帆花も一人の子ども。自分の望む生き方を普通に選べ、実現できるような世の中になればいい」と願う。

命の喜び かみ締めて
映画では、帆花さんが三歳の時から特別支援学校小学部に入学するまでの家族の歩みが映し出される。両親は、言葉を発しない帆花さんの表情などから“思い”を感じ取り、帆花さんを喜ばせたいとプレゼントを買い、動物園に連れて行き、誕生日を祝う。

理佐さんは「帆花がいてくれることで生まれる出会い、さまざまな経験を共有できる喜びもある。『いのちがある』ということのありがたさを常に感じ、ささやかな幸せを毎日かみ締めている」と話す。

※映画「帆花」は72分で、東京都中野区のポレポレ東中野で上映中。名古屋市千種区の名古屋シネマテークでは2月5~11日に公開予定。その他の上映スケジュールは映画の公式サイトへ。

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支援学校の訪問教育は、移動させることが生命のリスクになる子どもたちの教育も担っています。在宅の子どもの場合、訪問してくる教員と在宅ケアをする看護師とヘルパーくらいしか外部の人との接触はありません。見過ごされがちなのは介護する家族も子どもから離れる事が出来ないので、外部の人との接触は限定されています。まして、感染症が流行し始めると感染症が命取りになる子どもたちも多いので、訪問する人も極力制限せざるを得ません。もちろん、家族も同じです。

そんな中で、訪問教育の教員は早い時期(10年以上前)からリモートで学校の教室と子どもと家族をつないできました。今、感染症でリモート授業が当たり前になることで、様々な子どもと交流する時間は逆に増えているとも言えます。教室のモニターに映し出される訪問を受ける子どもや家族の姿を多くの人が知るようになったとは言え、まだまだ一般には知られてはいません。コロナ感染が収束して大勢で鑑賞できるようになって、この映画上映が成功することを祈ります。

ドキュメンタリー映画『帆花』

京都みなみ会館 2/25(金)~

〈独自〉濃厚接触は学校判断、休校減へ 大阪府教育庁

〈独自〉濃厚接触は学校判断、休校減へ 大阪府教育庁

2022/1/26 【産経新聞】

新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染拡大を受け、大阪府教育庁は26日、府立学校の生徒らの感染が確認された際、濃厚接触者の判断を保健所ではなく学校で行う対応に切り替えることを決め、各学校に通知した。保健所の判断を待つための休校措置を減らし、学校活動を継続しやすくする。27日から運用する。

従来は感染が確認されると、学校で濃厚接触の可能性のある生徒や教員を調べて保健所に報告した後、保健所が濃厚接触者を特定するまでは休校としていた。保健所によっては特定に時間がかかるほか、明らかに濃厚接触者がいない場合でも、保健所の判定まで休校しなければならなかった。このために何度も休校を繰り返す学校もあり、現場から改善を求める声が上がっていた。

27日からは、陽性者に加え、学校が濃厚接触者と特定した生徒のみを出席停止とした上で、休校せずに学校活動を継続する。その上で、直近3日間で陽性者と濃厚接触者が学級の15%以上に及ぶ場合は学級閉鎖▽複数の学級が閉鎖するなど、学年内で感染が広がっている可能性が高い場合は学年閉鎖▽学校内で感染が広がっている可能性が高い場合は臨時休校-とする。府立学校だけでなく、府内各市町村や私立学校にも参考として通知する。

府教育庁の担当者は「生徒の行動を一番把握しているのは学校。各学校はこれまでの保健所とのやりとりで、濃厚接触の判断のポイントもよく分かっている」としている。(藤井沙織)

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感染者より長い濃厚接触者の待機期間「なくすことも検討を」

2022/1/26 【産経新聞】

新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン株」が急拡大する中、感染者の濃厚接触者の待機期間について、見直しを求める声が強まっている。感染者と最後に接触したタイミングによっては、感染者の療養期間より長い最大20日間の隔離が求められるためだ。医療や介護、保育など社会機能の維持が困難になっているとして、大阪府の吉村洋文知事は26日、待機措置そのものの撤廃も検討すべきだとの考えを示した。

最大20日の隔離
厚生労働省によると、感染者は発症翌日から原則10日目まで療養。最後の3日間で回復していれば10日目をもって解除される。

一方、濃厚接触者は感染者の陽性判明後に自宅待機となり、感染者との最終接触後10日間の隔離が原則。例外として医療従事者は毎日の陰性確認を条件に出勤でき、医療従事者以外のエッセンシャルワーカー(社会機能維持者)は最終接触後6日目にPCR検査で陰性となれば解除される。

全国の新規感染者は連日、過去最多を更新し、濃厚接触者も膨大な数に上る。保育所の休園が相次ぐなどして社会活動の継続は困難になりつつある。岸田文雄首相は25日の衆院予算委員会で「科学的な知見を尊重し、社会経済活動を回す観点から待機期間の短縮を検討することが大事だ」と述べたが、吉村氏は26日、「濃厚接触者が仕事に行けず、医療機関や高齢者施設で人員が不足している。早く決断してもらいたい」と危機感をあらわにした。

府内では療養先を調整中の事例を含め、自宅待機患者が26日時点で5万6千人を超える。吉村氏は「数が増えてきたときは、濃厚接触者の待機期間をなくすことも考えるべきだ。緊急の対応として医療や介護、保育(従事者)は仕事ができる環境(を整えること)が必要だ」と述べた。

子が感染、親の待機は・・・
現行の新型コロナウイルス対策上、感染者と濃厚接触した人は検査での陰性確認を条件に、最後の接触から最短で6日目をもって自宅待機解除となる。感染者の陽性判明直後に接触を断てば早期の出勤も可能となるが、子供が感染した場合、同居する親の待機期間は長期化を余儀なくされるケースが少なくない。

「感染した娘より、濃厚接触者の親のほうが待機期間が長いなんて」。大阪市福島区の男性会社員(44)はこう憤る。

男性は妻と小学3年の長女(9)、保育園児の次女(5)の4人暮らし。17日朝に長女と次女が39度台の高熱を出し、近くの診療所の検査で陽性が判明。担当医から家族全員が自宅で待機し、保健所の連絡を待つよう指示された。

夫妻はともにエッセンシャルワーカー。娘2人は順調に回復すれば27日に療養解除、翌28日から学校や保育園へ通える。だが濃厚接触者である夫妻は27日を最終接触日として、さらに6日間の待機を求められる。2月2日の陰性確認後、翌3日に出勤できる計算だ。

区役所からは、男性か妻のいずれかが娘2人と厳密に部屋を分けて生活すれば最終接触日を前倒しできると助言された。しかし男性は「小さい子は関係なく部屋に入ってくるし、狭い家での隔離にどれだけの意味があるのか。感染したほうが早く社会復帰できる運用は、ちぐはぐに感じる」と疑問を呈す。

その後、待機を続けた男性は今月21日にのどの痛みなどを感じ、翌22日に陽性者となった。2月1日から出勤できることになり、結果的に復帰の見通しは早まった。

社会機能まひのおそれ
なぜ濃厚接触者の待機期間は感染者より長く設定されているのか。大阪健康安全基盤研究所(大安研)によると、感染者は発症後10日目までは他人にうつす可能性が捨てきれないため、濃厚接触者は感染者との最終接触日を起点にさらなる隔離が必要になるという。

大安研の朝野(ともの)和典理事長は「感染者数がインフルエンザ並みに増えており、現行の運用では社会機能がまひする」と指摘し、重症化しにくい若者と高齢者らリスクの高い人とで措置内容を変えるなど、メリハリのある対応が必要との見解を示した。

濃厚接触した医療従事者は毎日のPCR検査で陰性となれば出勤可能だが、大阪市立総合医療センター感染症内科の白野倫徳(しらの・みちのり)副部長は「検査に時間がかかり、現実的に難しい」と話し、3回目のワクチン接種を終えた医療従事者は隔離の対象外とすべきだとした。

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子どもが濃厚接触者として特定されたとき、家族全員が「濃厚接触者の濃厚接触者」だから園や学校に来てくれるなという管理者の判断は間違いだと、昨日ブログに書きました。二つ目の記事は感染したほうが濃厚接触者より復帰が早くなると言う矛盾を書いていますが、保健所の言う筋は通っているのでまだましです。一つ目の記事で、吉村知事が濃厚接触者が多すぎて保健所業務の肝心なところが止まってしまうので、学校で判断すれば済むことは学校に任せようと合理化したのは理解できます。しかし、学校に判断を任せなくとも先のような保健所でもできない規制を「協力」の名のもとに強いている様子を見ていると少し不安になります。

二つ目の記事は、エッセンシャルワーカーが濃厚接触者になるたびに休んでいては社会機能が止まってしまうという記事です。首相は「検討する」ばかりを繰り返し、混乱の根本になっている感染症類型の政令変更を行わないまま、小出しに規制を緩めるだけなので、このままで日本社会は大丈夫かと訝る人が増えているという話です。インフルエンザ相当の5類に引き下げて、ワクチン接種の推進だけに力を注げば事態は一気に改善できます。トップが間違いを正さないのですから下々の間違った判断が正されることはありません。

そんな、大人の話の中で、子どもの教育権が理不尽な「協力」の名のもとに奪われているのです。そしてこの間違いはだれも責任を取りません。「正義」のためにやったのだから、免罪されていいという理屈です。しかし、科学的でないことは正義ではありません。感染力が強いという事は、無症状の感染者が多いと言うことです。感染感受性のある人は症状が出ますが、感染感受性の弱い人は症状が出ません。しかし、症状がなくても感染させることはできます。こうして、感染感受性の高い人だけ隔離しても症状のない人は隔離しないのでどこまでも感染は増え続けると言うのが今回の感染急上昇の仕組みです。中国のように無症状の人も全て検査し陽性者を全て隔離するなら話は別ですが、社会機能がマヒする事には目をつぶらなければなりません。

障害ある子どもにオンライン家庭教師を 津田塾大プロジェクトがCF

障害ある子どもにオンライン家庭教師を 津田塾大プロジェクトがCF

2022年1月26日 【朝日新聞】

障害や学びにくさを抱えた子どもたちの学習を支援する津田塾大学(東京都小平市)のプロジェクトが、無料で利用できる「オンライン家庭教師」の実現を新たにめざしている。4月の本格的な開始に向け、クラウドファンディング(CF)で運営費を募っている。

準備を進めているのは、同大インクルーシブ教育支援室の柴田邦臣教授(48)が代表を務める「学びの危機プロジェクト」(通称・まなキキ)。2020年春から、コロナ禍の中で学習意欲がそがれたり、急速に進んだオンライン学習についていけなかったりする子どもたちに、ネット上の教材などを紹介するサイトを開設(https://learningcrisis.net/別ウインドウで開きます)している。有志の学生や院生らによる活用方法のガイドもあり、平易に、楽しく取り組めるように工夫してきた。

オンライン家庭教師を企画したのは、同大院生の浜松若葉さん(26)を中心とする大学生たち。子どもたちとオンラインでつながって学びを支えると同時に、コロナ禍で教える経験を積む場を失った学生たちにその機会をつくり、運営費からアルバイト代も出す計画という。

利用者として想定するのは、発達障害や学習障害があったり、不登校など学びにくさを抱えていたりする小学1年~中学3年生。学習を支える学生は、同大生を中心に他大学からも募集し、4月の本格的なサービス開始を予定している。

浜松さんは「障害のある子どもたちの学びを守るという趣旨に賛同いただけたらうれしい」と話す。

CFでは、障害者らの就労支援をする沖縄県の自家焙煎(ばいせん)コーヒーを主な返礼品に選んだ。CFへの出資を通して、子どもと学生、障害者の就労支援と幅広い社会貢献につながる形だ。

CF(https://www.makuake.com/project/manakiki/別ウインドウで開きます)は2月27日まで。問い合わせは同プロジェクト(050・6878・2585)。(井上恵一朗)

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一般家庭で学習塾に費やされる費用は、2018年の文科省調査では公立小学校在籍児童の平均で13万6000円です。約4割の家庭が月1万円を出費しています。公立中学校在籍生徒の平均では29万3000円。約7割の家庭が月2万5千円を出費します。もちろん発達障害の子どもたちもこの中に入っているはずですが、集団での学習では成果が上がりにくい人は家庭教師を使う家庭もあります。

しかし、そもそも学習障害があったり不注意や興味の限局などの問題があって、その障害特性を教える側が知っていないと時間の無駄になりお互いに嫌な気分になってしまう場合も少なくありません。このサービスがどれほどの支援の質を保障するかは分からないですが、少なくとも個別対応でオーダーメイドの対応をしてくれるなら素晴らしいです。オンラインでの家庭教師は増えましたし、発達障害に対応すると言うふれこみの塾もありますが、その実情はよくわかってはいません。

クラウドファンディングで資金を集め、利用者には無償で対応するとのことです。ただ、学生も経験の場として位置付けるので、必ずしもプロフェッショナルな支援ではなくその支援の質は今のところ分かりません。ただ、少なくとも先輩たちが積み上げてきたこれまでの経験を生かして学生が中心になってやろうとしていることはとても良いことだと思います。

学生の家庭教師アルバイト賃金は平均時給1800円くらいですが、返礼品のコーヒー代金も考えるとバイト料はもっと安いのだと思いますが、CFは目標額の倍以上集まっています。これで何名の志のある学生支援者を集め、延べ何時間の支援を考えているのか分かりませんが、面白いプロジェクトになりそうです。失敗は恐れないで、なんでもやってみたらいいと思います。取組んだ時間は生徒も学生もきっと貴重な財産になるはずです。

変わる部活動 学校単位から地域クラブに 指導内容も充実

変わる部活動 学校単位から地域クラブに 指導内容も充実

2022/1/25 【産経新聞】

中学校の部活動が変わり始めている。これまで教師が休日返上で指導してきた学校単位の部活動から地域単位の「地域クラブ」に変わりつつあるからだ。山形県天童市では昨年11月、市立中学4校の野球部が合同で「天童市中学生軟式野球クラブ(天童軟式野球クラブ)」をスタート。指導する町田真裕(まさひろ)代表(55)は「少子化、教師の働き方改革から生まれた新しい部活動の形。野球を通して人間育成を目指す場にしていきたい」と話す。

4中学が一つに
昨年11月、天童市立第二中学校のグラウンドには、市立の全4中学校の野球部員45人が集まった。指導者は町田代表を含めて10人。ユニホームはバラバラだが、活気のある声が一斉に響く。

夏の県大会後、3年生が引退し、各校の部員は9~14人になった。部内での練習試合はおろか、連携プレーの練習もおぼつかない状況になった。「一番少ない天童一中の部員は9人。硬式野球にいく生徒もいるが、これでは中学校で野球ができなくなる」

危機感から町田代表が中心となり天童市野球連盟などと調整し、4校の野球部を合わせた同クラブを始動させた。毎週日曜に4校の部員が1校に集まり、合同で練習する。校庭を雪が覆うようになってからは、体育館や武道場で練習を続けている。

人数が40人規模になったことで練習の幅が広がった。チーム編成が容易になり対抗戦ができるようになった。試合を運営するため、部員はルールを勉強し直し、塁審の目線を学んだ。天童市立一中1年の小座間綾士(あやと)さん(13)は「審判講習は難しかったけど、勉強になった。これからも野球をしたい」という。

幅広い指導者
同クラブには、高校野球で活躍した人ばかりでなく大学野球経験者や陸上競技経験者もいる。陸上競技経験者の天童市立一中の教諭、鈴木友輔コーチ(36)は「野球は総合スポーツ。私は走塁面で指導できますから」という。

「野球の方程式」と書いたホワイトボードを持って指導する大学野球経験者の今田(こんた)昌揮コーチ(40)は、野球と他の球技との違いを部員に丁寧に説明する。今田コーチは「試合に勝つために教えていますが勝利至上主義ではない。むしろ『勝利志向主義』です」とほほ笑む。

練習後、大勢の部員の前で「あの時のプレーだけど、どうすればよかったのかな」と今田コーチが質問する。手を上げた部員の答えに「そうだっ、その通り。それでいいんだ」と部員自らが考え気付いたことをたたえる。

部活動の意味
教師の「働き方改革」を進めるため、文科省は令和2年、「5年度以降、休日の部活動の段階的な地域移行を図る」との方針を示した。スポーツ庁は昨年10月、休日の部活動の外部委託に向けた検討を始めている。町田代表には最近、陸上やバレ―ボールなど他部や他校からも問い合わせが相次いでいる。地域クラブの取り組みが必要なのは、野球だけではないからだ。

同クラブでは雪解けを待って3月末にも、クラブ内でリーグ戦を始める予定だ。できるだけ全員が試合に出られるように工夫する。将来的には全国中学校軟式野球大会の出場も目指す。「天童市の野球をやりたい中学生に野球を続けさせたいという思いで作ったクラブ。互いに競い合い、練習試合を重ねていけば技術もきっと向上していく。野球を通して学んだことを生かせる人間になってほしいんです」と町田代表は言う。(柏崎幸三)

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前に元陸上選手の為末大さんの記事で、教師にとっても生徒にとっても地域クラブの方が主体性が高まると言う内容を掲載しました【部活動の地域移行…為末大さんが推す2つの理由:2021/12/02】。先日、教員に一律にクラブ指導を命じるのは違法だという裁判も始まりましたが、いやいや顧問をさせられている教師のもとで活動する生徒も迷惑な話です。今回は、部員が集まらない学校でやるよりみんながあちこちから集まって入部し、少年スポーツ文化を維持したいと言う強い思いを持った人たちが運営するクラブの記事です。

広いエリアをカバーすれば優秀な選手もコーチも集めやすいです。もちろん、優秀なコーチは短時間でも指導成果を上げられますし、指導される生徒も的を射たアドバイスがもらえます。クラブと学校と切り離すことで、だらだらと休みの日も一日中、学校の中でクラブをするのではなく、スポーツも遊びも勉強も、合理的に切り替える生活が期待できるのではないでしょうか。何より、自分がやりたくて集まってきていると言う点で、先の裁判の話のような、やりたくないのに職場の同調圧力でさせられている指導者はいなくなります。生徒も、学校内の関係性を引きずらずに参加したり辞めたりできるのは精神衛生上良いことです。

また、学校文化からクラブ指導のウェイトが軽くなることで、教科指導以外のところで教員能力が評価される事もなくなります。生徒指導も然りで、強いクラブの顧問が生徒指導部長を引き受けるという本末転倒な人事も減少していきます。学校職員の労働時間を減らすことが目的の地域クラブへの移行ですが、実は古い学校体質や教育体質を変えていくには最も近道の手段かも知れません。

小中学校の不登校児童が過去最多の19万人超え!コロナで学校に行けなくなった

小中学校の不登校児童が過去最多の19万人超え!コロナで学校に行けなくなった子どもたちのSOS

01/21 【週刊女性PRIME】

長引くコロナ禍のもと、子どもたちが強いストレスにさらされている。その結果、いじめや自殺として異変が現れるケースもあれば、不登校という形でSOSが出される場合もある。文部科学省によると、全国の小中学校で不登校の児童生徒数は2020年度に19万人を超え、過去最多となった(国立、私立を含む)。

不登校が増えた背景として、’20年3月の一斉休校措置から続く影響を指摘するのは、NPO法人『フリースペースたまりば』の代表・西野博之さんだ。神奈川県川崎市を拠点に、コロナ以前から子どもたちに安心して過ごせる居場所を提供してきた。

「最初に緊急事態宣言が出された’20年4月当時、学校が閉まっていました。そこへ新入学や進級の時期が重なった。一斉休校が明けてからも、友達がいないという子どもが少なくない。子どもたちにとってみれば学校がおもしろくないんです。常にマスクをしなければならず、声を出してはいけないと注意される。給食も黙って食べる“黙食”。友達と遊ぶときも、触れ合えません」(西野さん、以下同)

外出自粛が叫ばれるなかで家庭環境も様変わりした。

リモートワークで増えた夫婦ゲンカ
「リモートワークになったことで父親が家にいるようになりました。もともと不登校の子がいる家庭では、父親が仕事に行く中で不登校を気づかれずにすんだ。ところが父親が家にいると“朝、起きない”“ゲームばかりしている”子どもの姿を見て、“おまえの態度は何だ”と怒鳴ったりするわけです。さらに矛先を母親に向け、“おまえが甘やかすからだ”などと罵倒するようなケースが増えました」

混乱し、不安を感じていたのは大人たちも同じ。飲食業や宿泊業を中心に失職したり、休業に追い込まれた人もいた。親のストレスがたまると家庭内で緊張が走りやすい。

「子ども1人ではなかなか勉強しないし、オンライン授業への対応は難しいので、親が隣にいることが多く、気が抜けない。もっと“勉強しろ”と言われる。暴言を吐かれたり、手を出されることもある。そのためコロナ禍であっても、フリースペースを閉めないことにしたんです」

子どもを置いて仕事に行けない
実際、一斉休校要請が出された翌日、若い母親からこんな電話があった。

「子どもを置いて仕事に行けない。子どもとずっと一緒で、しかも3食を作らなければならない。イラついて、手が出てしまいそうだ、と」

子どもの目の前で夫婦ゲンカをすることは『面前DV』という心理的虐待にあたり、児童相談所に保護されることもある。DVまでいかなくても、「夫との関係がうまくいかない」という女性たちの相談が増えているそうだ。

厚生労働省によると、’20年度の虐待対応件数は20万5029件と前年度比で5・8%増加。初めて20万件を超え、過去最多を記録した。

「夫婦ゲンカが激しさを増し、警察が介入するケースが増えていると聞いています。こうした中で、子どもの安全を確保するための一時保護が増え、保護所がいっぱいになってしまっているのが現状です」

不登校の子どもたちを取り巻く環境にも変化が生じている。フリースクールなどに通うことで、出席扱いになるケースも増えてきた。自宅でのタブレット学習も、出席と同様にみなす学校がある。

「校長裁量ですが、出席日数が不足していても中学を卒業できるケースがほとんどです。その後、通信制高校やサポート校へ進学する子どもがとても増えました。ただし、本人がその気になっていないのに、親が先回りして手続きをあせらないことが大事。親の言いなりで入った高校を中退したり、卒業後に再びひきこもる相談が急増しています」

一方、学校現場で子どもたちと日々対峙する教師は、どう感じているのだろうか。

「マスクを着用しているので、子ども同士も、子どもと先生の間でも、相手がどんな表情をし、感情を出しているのかわかり合えないんです」

そう話すのは、小学校で講師として授業を行う渡邉信二さんだ。長年にわたり公立小学校の教諭を務めたほか、教育委員会でいじめ自殺の調査に関わった経験も持つ。

渡邉さんは、「コロナ禍で不登校が増えるのは当たり前」と言い切る。

「コロナ疲れで週に何度か学校を休むケースが目立ちます。ストレスが強まり、いじめを生むこともあります。私が関わった学校でもいじめがあり、対応に追われた担任は休職しました」(渡邉さん、以下同)

文科省の定義によると、不登校とは、年間30日以上の欠席をした児童や生徒(病気や経済的理由を除く)を指す。前述のとおり不登校の数は過去最多を更新、今では1クラスに1人以上、不登校の子どもがいる状態だ。

「それだけ子どもたちは疲れているし、コロナ禍で不安を覚えています。しかも、不登校になると、学校側は再登校させることばかりを考えてしまいがちです。問題を担任や学年任せにせず、学校として対応しないといけません」

現在、渡邉さんはいくつかの学校を回って講演をしたり、講師として小学校で授業も行ったりしている。マスクで表情が隠れ、コミュニケーションが難しい状況であっても、さまざまな工夫を凝らす。

「例えば、子どもたちは机を教卓のほうに向けて授業を受けることが多いのですが、私は子ども同士が対話をしながら授業を行うのが好きで、以前は円形に机を配置していました。現在は感染対策のためV字形に机を並べ、ほかの子の表情や息遣いがわかるようにしています」

高校の不登校は約4万人
相手の表情がわかると、子どもたちは活発に発言し始めるという。コロナ以前からの取り組みが今に生きている。

「教師が精神的な距離感や関係性を縮めようとしたら、子どもたちにはそれが伝わります」

コロナ禍では教師と子どもたちの会話の量も減っている。そこで渡邉さんはノートを有効活用する。話したいことや伝えたいことを、子どもたちに書いてもらうのだ。

「ノートを読み、子ども各自に合わせたアドバイスを書きます。どうやって1対1の関係をつくっていくのかが重要なんです。大変ですが、時間をかけます。ノートに1行しか書かれていなくても、子どもたちから読み取ったことをコメントとして書く。すると、2行に増えたりしますね」

高校の状況はどうか。文科省によると、不登校は4万3051人。特に単位制の高校で1万4175人と多い。都内を中心に、高校で出張授業や相談を行うNPO法人『若者就職支援協会』理事長の黒沢一樹さんはこう話す。

「いまやオンラインで授業を受けることがスタンダードになりつつあります。そのためなのか、友達同士での会話が減っています。さらに文化祭や体育祭などの行事を中止したり、規模を縮小して開催する高校が多かった。コロナ感染拡大で学校に行けない期間が長かったことと、みんなで一緒に何かをする体験がないまま1年が過ぎたことが不登校に影響しているのではないでしょうか」

黒沢さんは「生徒がリアルにコミュニケーションできる場が減り、孤立しやすくなっている」として、不登校や中退対策の必要性を強調する。子どもの発するSOSをどう受け止め、つらい状況を改善させるのか、大人たちの真剣さが問われている。

取材・文/渋井哲也 ジャーナリスト。長野日報を経てフリー。若者の生きづらさ、自殺、いじめ、虐待問題などを中心に取材を重ねている。『学校が子どもを殺すとき』(論創社)ほか著書多数
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一昨日は出さないと言っていたまん防ですが、昨日の感染者の増え方に腰を抜かした知事は今日にも、京都大阪兵庫で政府に要請すると言います。どんな措置をしようと増える時は増え、減る時は減るというのがこれまでの経過で明らかになっていますので感染抑制の効果は期待できません。もう、蔓延しているのだから今更防止しても意味がないという人も多いです。これを措置することで、自粛に応じ店を閉めた業者への収入補填などが政府資金で可能になると言いますが、飲食店に食材を供給する業者も周辺で店を開く飲食以外の店にも支援はないままです。

大人は、腹をくくって明けない夜はないと思えば済むのかもしれませんが、子どもは違います。その年齢にしかないイベント、その学年でしかやらない取組、子ども時代にしか楽しめない集団遊びや友達とのやり取りがあります。これらは、全て子どもの精神発達に大きな影響を与えていきます。表情のわからないマスクで対応する子どものコミュニケーションがどれほど疲れるか、少し考えれば想像がつきそうなことですが、政府はそんなことより風邪程度の感染が広がる事の方が重大なのです。半年後に迫っている選挙でやるべきことをやらなかったと言われるのが怖くて仕方がないのです。

日本は世界の中で感染率も重症率も極めて低いのに未だに欧米と同じような措置を追いかけています。世界はもう1年も前から自粛から踏み出して景気対策に切り替え、日本を残して多くの先進国は景気を回復させています。実現するはずのないゼロコロナを求めて経済を停滞させ子どもの発達の場を奪っているのに、新型コロナと「しっかり」向き合っていくと大臣は言います。変化に対応できずに決断が遅く、一度決めたら変えられない癖、我が国の稚拙な政治は戦前と何も変わっていないではないかと言われても仕方がないような気がします。願わくば子どもたちが受けたダメージが最小限になるように私たちができることは、毎日戸外で走り回って遊ぶ支援を大事にしていくしかありません。

台湾の教育制度や病に苦悩した、天才オードリー・タンの軌跡

台湾の教育制度や病に苦悩した、天才オードリー・タンの軌跡【書評】

2022.01.19【Pen】文:今泉愛子

『オードリー・タン 母の手記「成長戦争」自分、そして世界との和解』
近藤弥生子 著 KADOKAWA ¥1,980 
近藤弥生子●1980年、福岡県生まれ。編集者、ノンフィクションライター。日本語と繁体字中国語でのコンテンツ制作を行う草月藤編集有限公司代表。おもな著書に『オードリー・タンの思考 IQよりも大切なこと』(ブックマン社)。

台湾のデジタル担当大臣として活躍するオードリー・タンは、10代の頃から天才プログラマーとして知られ、15歳で友人と会社を設立。学校教育を中学で終えている。

タンはどんな風に育ち、その天才ぶりをどのように発揮してきたのだろうか?

本書の著者、台湾在住のライターの近藤弥生子は、タンの母親である李雅卿(リー・ヤーチン)が1997年に出版した手記『成長戦争』をもとに、自身の見解、タンへのインタビューを加えて、タンの軌跡を詳細に追った一冊をつくった。

近藤は、タンの核となっているものは3つあると語る。

「心臓病を克服したこと、学校教育の場で自殺願望をもつほど追い込まれたものの、教育者や協力者との出会いによって立ち直ったこと、そして、両親が自分を受け入れ支持してくれたことです」

本書には、団体生活に馴染めなかったタンが、3つの幼稚園、6つの小学校を経験し、中学校で学校教育を終えた経過が克明に記されている。

11歳で心臓手術を受けた後、体調が大きく改善したタンは、著者のインタビューに対して「体調が改善したことから始まる“身体が弱くない”人生で、自分が過去に受けた仕打ちに対して、なにか未来に向けて貢献できないかと考えた」と答えている。

タンの幼少時代、台湾では体罰が横行し、子どもたちは競争にさらされていた。

「これからの台湾を担う若い世代は、タンの両親が我が子を守ったことが、教育の現場に風穴を開けたと感じています。これまで教育によってどれだけコントロールされてきたか、わかっている人が多いのです」と近藤。

学校生活における苦難を、社会構造の問題と捉えていたタン。本書で描かれるその姿は、自身の才能を社会に役立てようとする現在のタンと見事につながっている。

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天才プログラマーを大臣に起用する台湾ってかっこいいというのが、日本のメディアの反応でした。コロナ禍の中、マスクが買い占められないようにプログラムを開発した大臣として一躍有名になりました。2016年10月にデジタル担当の政務委員に就任して、35歳での閣僚就任は台湾史上最年少と言います。

「デジタル技術とシステムによって政府の問題解決を補佐し、民間と政府のコミュニケーションの促進と強化を行う。自分の役割は特定の団体の利益のために動くことでも、政府のために政策の広報を行うことでもなく、より多くのアイデアと力を結合させる『パイプ』となることだ。」と言うのがオードリー・タンのマニフェストです。

幼い頃からコンピューターに興味を示し、12歳のときにプログラム言語を学び始めたそうですが、学校が性に合わず何度も転校しています。14歳のとき、中学を中退して自分を支えてくれる父母や教育者らの力を借りて自学自習を始めます。19歳のときに、シリコンバレーでソフトウェア会社を起業した彼(女)は、トランスジェンダーとしてカミングアウトしている世界で唯一の大臣でもあります。

彼を登用した政府の本音はわかりませんが、少なくともビニール袋の有料化で2酸化炭素が削減できると言う若手大臣の登用とは筋が違うと思います。そして、この本が、不登校でも出世できるというような単純な立身出世本ではないことは確かです。

巨大中国に飲み込まれようとしている台湾が生き残るには、強権的なものから決別して民主主義を旗印に掲げる必要があります。台湾は民主主義のシンボルとしてオードリー・タンを登場させているようにも思えます。教育の自由は民主国家の存続と市民の自由の上に成り立ちます。「自分が過去に受けた仕打ちに対して、なにか未来に向けて貢献」したいというメッセージは広く台湾の若者に広がっているはずです。

子どもの感染拡大 募る不安…受け入れ続く「放課後施設」 発熱外来も急増…3分の1が15歳未満

子どもの感染拡大 募る不安…受け入れ続く「放課後施設」 発熱外来も急増…3分の1が15歳未満

2022年1月18日【長野放送】

子どもへの感染が急拡大し、休校なども相次いでいます。長野県松本市の放課後に子どもを預かる施設は現在も受け入れを続けていて、不安を募らせています。

病院に並んだ車。発熱外来の受診者です。こちらの医師が往診しているのは子ども。病院では年明けから受診者が増えていますが、特に急増しているのが15歳未満です。15日は1人でしたが、17日は65人中22人とおよそ3分の1を占めました。

病院も対応で負担が増しています。
子どもたちへの感染拡大。新学期が始まったことが要因と考えられ、県によりますと17日時点で県内の小中高校41校が休校や学年閉鎖などの対応をとっています。

病院では「発熱やのどの痛みなど少しでも違和感を感じたら学校には行かず検査を受けてほしい」と呼びかけています。

こちらは松本市の高宮児童センターです。現在も受け入れを続けていて18日も60人が利用しました。
高宮児童センター・太田武志館長:
「学年を超えてたくさんの子どもが集まりますので、非常に危険なリスクの高い状況と心配している」
第5波では市が保護者に対し施設の「利用の自粛」を呼びかけましたが、今回はそうした要請は出ていません。センターは市に「人数を減らすなどの対応をしてほしい」と考えていますが、今は消毒や換気などこれまで通りの対策を徹底するしかないと話します。
高宮児童センター・太田武志館長:
「(学校に比べ)センターの場合、どうしても密な状態ができてしまう。子どもたちの感染のリスクが高いことを肝に銘じて職員一同、基本的な感染防止対策をやっていかないといけない」

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感染報道の典型かなと思いました。施設側が子どもを預かって不安と表現することで、「自粛の呼びかけがない」としながらも暗に利用を控えて欲しいという誘導になります。「60人が利用」と言いますが、学校ははるかに多い子どもが活動していますし、「感染リスクが高い」といいますが、子どもの集まるところの感染リスクが高いのはこの2年間ずっと変わりません。病院の発熱外来で自家用車が長蛇の列で待機して医師が巡回してくる様子を報じる事で、この感染力の強力さを表現していますが、実際にどの程度の症状なのか医師のインタビューはせず、素人の不安インタビューを報じて印象操作をします。

今回は上気道での炎症が中心なので風邪の症状です。子どもの重症者はおらず僅かに高齢者の重症例があると言う話です。ワクチン接種者にもブレークスルー感染すると言いますが、接種者の症状例に入院を必要とする重症例はありません。大阪府では、従来の2類相当の感染として扱うと、濃厚接触者の特定や措置までしなければならないのですが保健所はもう手が回らず、学校や老人施設だけにすると決めました。政府も濃厚接触者の自宅待機期間を2週間から十日に縮めました。エッセンシャルワーカーは陰性証明を前提に更に3日縮めました。今回の感染症状の多くは軽いですが子どもが多く感染するので、施設や学校の仕事では職員が濃厚感染になる可能性が高く、子どもが感染する度に濃厚接触者扱いされるとサービスはできなくなっていきます。

症状が重いなら仕方がありませんが、重症例が極めて少なく全てのエッセシャルワーカーが接種を済ませているのに接種前と対応が変わらないのは、政治家のエクスキューズ(言い訳)のためです。厳しめに対応しておけば失敗してもクレームは少ないが、規制を緩めて感染が拡大すれば因果関係がはっきりしなくても政治生命に関わると判断しているからです。これまでの制限について科学的な効果は確認されていないのに、教育関係では再び県をまたぐ修学旅行や試合などを中止し始めました。

それをならってか、飲食関係も再び規制対象になる「まん延防止等重点措置」で客足が遠のきます。ワクチン接種証明アプリで飲食や旅行をスムースにしようと言う話も雲散霧消し政治家は誰も言わなくなっています。本当のリスク管理とは子どもが受ける社会的なリスクと感染リスクの比較によって判断する施策のはずです。大は小を兼ねるというような施策なら誰にでもできる話で政治家は必要ありません。ピークアウトする2月半ばくらいまでまた我慢の季節がやってきます。

【図.知見のまとめ:子どもの COVID-19 関連健康被害 (日本小児科学会予防接種・感染症対策委員会作成)子どもは多くの場合、家庭で感染しているが、幸いほとんどの症例は軽症である。しかし、COVID-19 流行に伴う社会の変化の中で様々な被害を被っている。】

「牛乳は体にいいのか」150年論争 学校給食での提供を停止した自治体も

「牛乳は体にいいのか」150年論争 学校給食での提供を停止した自治体も

2022年1月17日【週刊ポスト】

昨年末、岸田文雄首相はコロナ禍の影響で消費が落ち込んでいる生乳の大量廃棄を回避するため、「牛乳の消費拡大」を求める異例の呼びかけに踏み切り、話題を呼んだ。牛乳というと、真っ先に思い浮かぶのが「成長や健康にいい」というイメージだ。昭和の時代には、多くの栄養を補えるといった印象が定着し、学校給食でも広く親しまれてきたが、振り返ってその“効果”を疑問視する声もある。

「母親から“背が伸びるから飲みなさい”と言われたけど、全然伸びなかった」(50代男性)
「“骨が強くなる”と言われて中学時代に毎日1リットルの牛乳を飲んでいたが、お腹がいつも緩かった」(40代男性)
「“よく噛んで飲め”と言われていたので牛乳を噛んでいたけれど、意味があったのか、いまだに分からない」(50代男性)

「牛乳は完全栄養食」と位置付けられてきた一方で、昨今は「牛乳を飲むと不健康になる」という話を耳にする機会も出てきた。都内在住の50代男性が語る。

「年末に実家に帰ったら、80代の親に『牛乳を飲むとがんになるから、孫には飲ませるな』と注意されました。コロナで健康に気を遣うようになり、『牛乳不健康説』に感化されたようです」

「骨粗しょう症になる」「がんになるリスクがある」といった牛乳不健康説も出回っている。さらに、3回目のコロナワクチン接種が近づくなかでの岸田首相の消費拡大の呼びかけに対し、「ワクチン接種後に牛乳を飲むと、免疫機能に異常が出る」といった陰謀論めいたインターネット上の書き込みまでみられた。一体、牛乳は体にいいのか、悪いのか。

「ここ15年くらいの間で論争が盛り上がり、繰り返されています」

そう指摘するのは、小田原短期大学食物栄養学科の平井千里准教授。

「近年の論争のきっかけの一つは、2005年頃から度々出版される牛乳有害説を唱える書籍の影響と言えます。それまで体にいいとされてきた牛乳に対して、“牛乳が逆に骨を脆くする”といった論がセンセーショナルに打ち出されるようになった。対する乳製品業界なども黙ってはおらず、多くの異議が唱えられて論争に発展しました」

2015年には、お笑いタレントの松嶋尚美が「牛乳を飲むと体内のカルシウムが尿で排出される」「乳製品を多く摂る欧米人は骨粗しょう症になりやすい」などの説をテレビで語り、炎上する騒ぎもあった。

学校給食でも牛乳の扱いに変化が起きている。15年、新潟県三条市は学校給食での牛乳の提供を停止した(給食時間と別に牛乳を飲む「ドリンクタイム」を設けたが、現在は停止)。

「最近では“米飯や麺類に牛乳が合わない”“そこまでして飲まなければならないものなのか”といった保護者からの意見も少なくありません。1954年に施行された『学校給食法施行規則』では牛乳の提供が定められていますが、三条市独自の判断が優先されたかたちです。論争の影響は学校給食にまで及んでいるのです」(平井氏)

遡ると、乳製品に対する論争は明治期から存在したとの視座もある。梅花女子大学食文化学科の東四柳祥子教授の研究によると、富国強兵策の一環として乳製品の摂取が注目され始めた1870年代の明治初期の段階で、安全性への疑いを持つ声もあったという。150年に及ぶ論争だが、前出の平井氏はこう見る。

「牛乳の栄養価の高さを疑う余地はありません。カルシウムやタンパク質にミネラルといった栄養素を豊富に含みます。ただし、飲み過ぎるとカロリー過多やカルシウムの過剰摂取で結石ができやすいといった不具合が起こることも考えられます。完全栄養食とは言えないが、適量を摂る分には体に悪いものではありません」

※週刊ポスト2022年1月28日号
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ここでは、牛乳が栄養食かどうかと言う議論と給食でも嗜好が大事にされてもいいのではないかという議論がごちゃ混ぜになっています。日本人の背が伸びたのが給食牛乳の成果だと言う根拠はありません。給食牛乳をしても現代の子どもの方が骨折しやすくなっているわけですからカルシウム云々の根拠にはならないです。日本の子どもの給食で牛乳を提供するという法律のおかげで、日本の畜産業が息をつないでいると言う業界の意向に押されて給食牛乳の法律は70年近く続いているのです。子どもの健康問題ではなくこの既得権益をどう考えていくかが事の本質と言えます。

筆者が給食で一番違和感を感じたのが、米飯メニューに牛乳です。食文化としてどうなのかと同僚に聞くと牛乳で米飯を炊くメニューもあるから気にしないとのことでした。世界では牛乳で米を煮るのは珍しい事ではなく、イギリスではライスプディング、ドイツはミルヒライス、インドではキール等とどれもミルク粥風で、材料は牛乳と米以外に各国様々、作り方にも違いはあれど、共通しているのは「甘い」ということです。

世界では「牛乳+米」という式には「=おやつ」という答えを出している国が多いようなので、つい米を主食にする者として、反射的に非難がましい想いがわいてきます。しかし、我が国も米にあんこをまとわせて食べていますから米に甘い味付けは日本ではありえないとは言えないなと批判はあきらめましたが、米飯メニューに牛乳が出るのと牛乳で調理するのでは意味が違うではないかと密かに思っています。

「あ~、ムリムリ」「重度障害児に眼鏡つくる意味ある?」 受診を敬遠される障害児たち

「あ~、ムリムリ」「重度障害児に眼鏡つくる意味ある?」 受診を敬遠される障害児たち〈AERA〉

1/16(日) 【AERA dot.】

障害児こそ医療が必要なのに、受診を断られるケースもあるという。適切な医療を受けるには、医療関係者や保護者たちの配慮や準備が重要になる。AERA 2022年1月17日号の記事で取り上げた。

*  *  *
「あ~、うちではムリムリ」
男性医師が明らかに嫌そうな顔を見せた。都内の女性(49)の長女(14)が幼児期に自宅で転び、おでこを切って、地元の「形成外科・皮膚科」クリニックに連れていったときのことだ。長女は知的な遅れのある自閉スペクトラム症。女性はこう振り返る。

「落ち着きがないからか、『こういう子は縫えない』と言われました。健常児だったらやってくれたと思いますが、障害児はまともな治療を受けさせてもらえないことが多いんです」

眼科も診てもらえるところが見つからず、長女が11歳のときに初めて問題なく見えていることがわかった。いま一番困っているのは歯科。近所で評判のクリニックに長女を連れていったが、嫌々診療している感じが伝わってきた。器具を口に入れて少しでも体が動いたら、即終了。2、3週間に1度のペースで通っていたのに虫歯も見逃され、長女は歯の痛みで一時食事ができなくなった。別の歯科医院に相談すると、男性歯科医は「人手は足りないし、治療中に動いて口の中を切ったら責任を持てない」と本音を明かしてくれた。

■フリーアクセスなのに
日本の医療制度の特徴の一つは、「フリーアクセス」。日本医師会のホームページには、「何の制限も受けずにどこの医療機関でも、どの医師にも自由に診てもらえて医療サービス(治療)が受けられる」とあるが、現実は、障害児はその特性から医療機関での診察や治療が難しく、受診を断られるケースもある。

脳性まひの小学3年の娘(9)がいる横浜市の女性もこう話す。
「医師の中には差別的な考えの方が多くて閉口します。娘の友人は、眼科医に『こんな重度障害児に眼鏡をつくる意味あるんですか』と言われました」

娘は脳性まひのアテトーゼ型のため、自分の意思によらない「不随意運動」があるが、理解のある医療機関は少ないという。歯科には「障害者歯科」があるので、歯並びが気になって受診したが、「障害児の中ではまだいいほうですから」と暗に矯正を断られ、通うのをやめた。

■時間とエネルギー必要
「障害のある子どもこそ、医療が必要です」
と話すのは京都市の「まさみ眼科クリニック」院長、朴真紗美医師だ。眼科領域では障害児は健常児に比べて、網膜上にピントが合わない遠視や近視などの「屈折異常」が約5倍多く、はっきりと見えていない可能性が高いため、受診がより必要だと強調する。

以前に朴さんは3年間、数カ月に1度、鹿児島の奄美大島に飛び、障害児の眼科診療をしていた。眼鏡を処方した子たちは、再診時に表情が明るくなり、言葉も増え、さまざまなことに興味を持つようになっていた。
「適切な眼鏡一つでその子の人生が変わり、家族の人生も変わる。このような医療があることを学びました」

一方で、障害児の診察を敬遠する医師たちの事情も理解する。
「障害児者の診療は何倍もの時間とエネルギーを要する上、個々の特性に合わせた技術や多くのスタッフの理解も必要です」
例えば3年前に知的障害と自閉症のある20歳の男性の白内障手術を、非常勤医として勤務する音羽病院アイセンター(京都市)で行ったときのこと。男性は大柄で片目は自傷のため失明していた。自閉症の特性で新しい場面を苦手とするため、診察室や手術室、入院病棟の様子を事前に写真で説明し、全身麻酔の導入練習だけでも数回の受診が必要だった。また、術後の感染予防対策のため、通常1泊2日の入院期間を2週間にし、病棟の看護師らは自閉症の勉強会を開くなど、病院側も受け入れ態勢を整えた。

障害者支援に詳しい川崎医療福祉大学准教授の諏訪利明さんはこう話す。
「肢体不自由の場合とは違って、障害が周囲に見えづらい自閉症や知的障害だと配慮もなく、『普通の人の基準に合わせなさい』となりがちです。障害特性として、言葉での説明が理解しづらく、自分の症状もうまく伝えられない。見通しが持ちにくいので我慢できずに待合室や診察室で騒いでしまう。感覚の過敏がある場合は治療にも配慮が必要です。治療前の準備にも診療報酬点数をつけるなど制度を整備すれば受け入れる医療機関も増えるのではないでしょうか」
(編集部・深澤友紀)
※AERA 2022年1月17日号より抜粋
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以前、新型コロナワクチンを障害者に接種する医療機関の報道で、患者を押さえつけた動画を報道側が削除したことについてコメントしました【神奈川・相模原市で障害者専用のワクチン接種会場:2021/09/28 】。治療しようとしても適切に対応できなかったとことだけが取り上げられて社会のバッシングを受けるかもしれないと考えると、積極的な治療を躊躇してしまう気持ちは理解できます。治療しないことを、医師個人の資質の問題とステレオタイプに決めつけるのも考えものです。

医師だけが、治療目的で身体を切り異物を与える権限があります。しかし、そこには効果のある治療をすることが前提なので治療をするかどうかは医師の判断によります。医師法19条で「診療に従事する医師は、診察治療の求めがあった場合には、正当な事由がなければこれを拒んではならない。」と、診察に応じなくてはならない応召義務が定められていますが、これには罰則はなく倫理規定だというのが定説です。

もちろん、先のワクチン接種時のように、当事者が嫌がっているのに押さえつけて注射をするのは現段階のオミクロン型の感染症状を見ていると過剰医療と言えます。しかし、半年前の世間の通説はワクチンを打てばデルタ型までは重症化せずに済むというものでした。医師が押さえつけてでも接種した際の心的外傷のリスクと重症化を防ぐベネフィット(効果)の比較では重症化を防ぐことが優先されたのだと思います。このようにわずか半年間でも、症状や世間の通説が変わってしまえば、リスクと効果の比率は変わってしまいます。

障害者の医療は通常よりコストがかかります。これは子どもや乳幼児、周産期医療にも言える事です。諏訪さんが言うように、コストがかかる医療を正当に評価して診療点数を決めればいいと思います。リスクはあるし人手もかかり診療点数も実態に見合わないとなれば、医師が敬遠しても無理もないと思います。社会の根本的な課題を明らかにせずに、誰かを悪者にして叩いていても社会は変わらないと思います。そして、リスクを取ってでも真剣に障害者医療に取組んでいる朴さんのような医師たちこそをもっとメディアに取り上げてほしいと思います。

若者が帰りたくなるまちを作る...0歳~100歳まで“ごちゃまぜ”の世代間交流を実現させた

若者が帰りたくなるまちを作る...0歳~100歳まで「ごちゃまぜ」の世代間交流を実現させたある病院の挑戦【群馬】

2022/01/14【FNNプライムオンライン】

群馬県の人口約5万人の小さな自治体で、地域の病院が子どもから高齢者、障がいのある人まで一体的にケアする取り組みが行われている。政府が進めようとする「地域包括ケアシステム」を先駆けて実践するこの病院とは?現地を取材した。

「0歳から100歳まで地域で支えるんです」
「ここでは0歳から100歳、すべての年齢を地域で支えるんです」

群馬県沼田市で2021年11月に開設した地域共生型施設「SONATARUE(以下ソナタリュー)」。筆者に施設を案内してくれた担当者はこう語った。

ソナタリューは1階に足湯や温泉、レストランにカフェ、アスレチック公園があり、一見アミューズメント施設のようだが、実は障がいのある人の生活や就労の拠点であり、障がいのある子どもたちの学童クラブもある。

この施設を開設したのは、沼田市にある医療法人大誠会内田病院(以下内田病院)だ。内田病院はいまから30年以上前に来るべき高齢社会を見据えて、当時としては珍しかった医療と介護の連携を開始した。

その後内田病院は福祉の分野にも進出し、いま医療・介護・福祉を一体化させた取り組みを行っている。ソナタリューもその1つであり、内田病院は人口5万人足らずの沼田市で、子どもから高齢者まで安心して暮らせるまちづくりの拠点となっている。

学童保育が足りないなら自分たちでつくる
安心のまちづくりにチャレンジしているのが、内田病院グループの理事長を務める田中志子さんだ。田中さんの父親は内田病院の創始者であり、当時としては珍しく介護分野に乗り出した。そのきっかけを田中さんはこう語る。

「父は1976年に有床のクリニックを開業したのですが、10年ほど経つと入院患者さんの年齢層が上がって長期入院になり、軽度の介護施設みたいな感じになりました。そこで父は1988年に当時始まったばかりの老健施設(※)を建てたのです」

(※)介護老人保健施設。介護が必要な高齢者の自立支援などを行う、病院と施設等との中間施設

父親を継いで理事長に就任した田中さんは、「誰もが生きがいをもって安心してくらせるまちづくりを」と福祉の分野にも進出した。

「2006年にNPO法人をつくりました。当初は自宅にいる一人暮らしの高齢者に配食をしていたのですが、子育て中の病院の職員が『学童保育が足りなくて働けない』というので、『では学童を作ろう』と。そのうち外部の子どもも預かるようになり、障がいのある子どもが大変そうだとこちらも預かることになりました。当初は公費が頂けず赤字続きでしたね」

居場所のない高齢者と子どもが”ごちゃまぜ”に
その後保育園やデイサービスも始めた田中さんは、高齢者から子ども、障がいのある人へのサービスを同じ施設内で行うことを決めた。こうして2017年に開設した「いきいき未来のもり」には、保育園、学童クラブのほか、障がいのある子どもを対象とした児童発達支援事業と放課後等デイサービス、要介護認定された高齢者のデイサービスが混在している。

田中さんはこう語る。
「施設は保育園の子どもがデイサービスを通らないと園庭に行けないような設計にしました。そうすると子どもはおじいちゃん、おばあちゃんに1日2回は会えて挨拶もできる。こうして“ごちゃまぜ”にすると、家で居場所がなくなっていたおばあちゃんが子どもたちの運動会のお花を作ったり、認知症の人が赤ちゃんと交流したり。また重い自閉症の子どもが健常者と交わる中で、普通クラスに通えるようになったりもしました」

“ごちゃまぜ”な世代間交流が生まれる施設
そして2021年11月に開設したのが前述のソナタリューだ。田中さんがソナタリューを作ろうと思ったのは、初めて障がいのある子を預かったときだ。

「お母さんたちがとても感謝してくれたのですが、『特別支援高校卒業後に住むところや働くところが無い』と言われて。それから16年が経って、障がいのある人のグループホームとショートステイをやっと始めることができたのですが、商業施設のように誰もが行きたがる施設にしようと考えたのです」

ここでは障がいのある人が健常の人と一緒にパンを焼き、足湯には園児もリハビリの人も、地域の人も観光客も来る。

「結果的に本当に“ごちゃまぜ”な世代間交流が自然と生まれるのです」(田中さん)

人口約5万人のまちが国に先駆ける地域ケア
いま政府は「地域包括ケアシステム」の構築を進めている。これは高齢者が可能な限り住み慣れた地域で自分らしい暮らしをおくることを目的としたものだ。

内田病院は、医療だけにとどまらず介護や福祉の分野まで取り組み、まさに子どもから高齢者、障がいのある人が安心して暮らせるまちづくりを行っている。

ではなぜ田中さんは、これまで難しいと思われていた包括ケアに挑戦するのか?

「沼田市は人口が5万人程度、うちも10年前は職員300人規模の医療法人グループでした。しかし現在は600人を超える職員がいます。だからこそ『こういうやり方をすると人が集まってきて、満足度が高いエリアになる』という発信ができれば、同じ規模の自治体のモデルになれるんじゃないかと。私たちは地域への反映に約20年かかりましたけど、このノウハウがあれば他の地域でも2年くらいでやって頂けるかのではないか思っているんです」

若者が帰りたい、残りたいまちづくりとは
さらに田中さんは「実はもう1つ理由があって」と続ける。

「これは本当にエゴでしかないのですが、私には子どもが3人いますが、赤ちゃんの時にとにかく可愛くて手放したくなかった。だから子どもたちが仮に都会に行っても帰ってきたい、残りたいまちを20年かけてでもつくろうというのが発端だったんです(笑)。だから誰もが楽しく働く場所があって、子どもを育てやすい環境があって、住みたくなるまちをつくろうと。おかげさまで子どもたちは皆、ふるさとに帰る予定です」

田中さんは若い職員に「要介護者を増やさないことは社会保障費を必要以上に上げないことになる。それは自分たちの未来のためなのだから、我が事としてやりなさい」と言っているという。

医療・介護・福祉を一体化させ、子どもから高齢者まで安心して暮らせるまちをつくる。そんなまちになれば、若者が帰りたいふるさとが日本中に生まれるだろう。

【執筆:フジテレビ 解説委員 鈴木款】
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医療から出発して老人介護や精神医療から就労支援にまで拡張していくケースはよく見ますし、学童保育や放デイにまで拡大していくのは、発達障害医療から放デイと言う形で最近ちょくちょくあります。町ごと丸抱えというのは地方ならではの取組だと思います。云わば地方でこうした芋づる式に必要だから作ろうと考えて実現できるかどうかは経営者次第だということです。

医療が福祉分野に拡大していくのは穿った見方をすれば、医療ニーズが変わってくる中で顧客(患者)を離さない取組とも言えますが、それが職員の新しい職域を開発し地域の雇用ニーズを作り出し地方を活性化することにつながるなら良いことです。本来なら行政や議会が動いて地域インフラの設計図は描くことが理想ですが、既得権益にがんじがらめの政治家や今まで通り路線の役所に任せていたらいつまでたっても実現しません。

医療法人が一定の資本力を得て、地域に資本投資して地域のインフラを整備していく話は、テレビでは地元の事など目もくれず合理主義を持ち込んだ儲け主義の理事らが画策していくというドラマ展開が多いのですが、田中理事長のような方もいるのだと強く発信してほしいと思います。

しかし、その起点が医療法人である必要はありません。地域で大きくなった企業は地域にたくさんの従業員がいます。その従業員の家族には子どもや老人もいれば障害のある人もいます。乙訓地域は世界に知られる資本力の強い大企業も多いです。地元の大企業が必要な地域インフラを拡大して持続可能な地域社会を作るように動き出せば、新しい共生社会のモデルを作ることも可能です。重要なのは法人トップの事業理念だということを田中理事長は教えてくれています。