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みんなちがってみんないい

発達障害の男子高校生が、カードゲームを続ける理由…普段は、他人とのコミュニケーションが苦手

発達障害の男子高校生が、カードゲームを続ける理由…普段は、他人とのコミュニケーションが苦手

 

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引用記事元が長いので割愛させていただきます。

記事ではコミュニケーションが苦手な高校生がカードゲームの中だと相手の気持ちを読もうとしたり相手の反応を見て自分の出すカードを考え、苦手なことでも好きなことの中でなら出来ることもある、と書かれていました。

じゃんぷの中や同法人のすてっぷの中でもボードゲームを用いて子ども達が遊ぶことがあります。同じようにその中で子どもたち同士でワイワイとゲームをしながらコミュニケーションを取ります。遊びの中でSST(ソーシャルスキルトレーニング)に取り組んでいる訳ですね。ブログの中でもいくつか紹介していると思います。

さて、筆者も恥ずかしながらこの年でカードゲームをしています。そこで出会う人たちの中には「コミュニケーションが苦手なんだろうな」と感じることもあります。常に自分のことばかり話す人、ずっと黙っている人(SNS上では多弁)、醬油の染みがついた部屋着のままでも気にしない人…等々

お世辞にも「カードゲームをしたらコミュニケーションが上手になる!」とは言えませんが、一つの方法として良いのでしょう。それで友達の輪が広がり、外に出るようになった、といった事例もあります。あまり大っぴらにするような趣味ではないですが、プラスの影響を与えることもあります。ただ最近はポケモンカードやワンピースカードの大流行で普段カードゲームをやらないような層が入ってきました。普通に歓迎をすればよいのでしょうが、プライドなのか何なのか、それを排除しようとする動きがなぜかあります。所謂「陽キャ」を自分たちのテリトリーに入れたくないのでしょうが…これではまだコミュニケーションが出来るようになる、とは言えないですね。

「リエゾン」第6話「子どもにも見せたい」と反響 読み書きが苦手なSLDの子の問題に「すごく勉強...

「リエゾン」第6話「子どもにも見せたい」と反響 読み書きが苦手なSLDの子の問題に「すごく勉強になる」

山崎育三郎が主演するドラマ「リエゾン-こどものこころ診療所-」(テレビ朝日系)の第6話が、24日に放送された。(※以下、ネタバレあり)

 児童精神科医の佐山卓(山崎)は、共に働く言語聴覚士の堀凛(志田未来)から、いとこの宮内春香(山田真歩)のことを相談される。

 子連れ同士で再婚した春香は、夫の息子の優太(石塚陸翔)との接し方に悩んでいた。さらに、佐山が優太を診察し、検査をしたところ、読み書きが苦手なSLD・限局性学習症であることが分かる。

 凛から教わったトレーニングを始めた優太だったが、それでも学校の授業では苦労していたため、佐山はタブレットを使った学習方法を提案する。

 春香は、早速学校に相談するが、担任教師からは「優太くんだけが特別扱いとなると、『ずるい』と感じるお子さんが出てくるかもしれない。いじめにつながる可能性も否定できない」と言われ、許可は下りなかった。

 そんな中、優太は学校で散々なテストの結果を同級生にからかわれ、けんかになってしまう。

 放送終了後、SNS上には、「学校の対応にイライラした。SLDの子がタブレットを使うことが特別扱いにならないように、生徒に説明するのが担任の仕事だろう」「SLDの子がタブレットを使うのは、足の不自由な人が補助具を使ったり、目の悪い人が眼鏡をかけたりするのと同じなのだと思った」「ステップファミリーは難しいこともたくさんあるけれど、実の父よりも考えたり、悩んだりしている、いいお母さんだった。一緒に悩んで乗り越えて、親子になっていくんだね」などの感想が投稿された。

 このほか、「SLDについて、すごく勉強になった。深夜枠での放送はもったいない。たくさんの親と子に見てほしい」「『リエゾン』はゴールデンタイムに放送するべき。子どもにも見せて、凸凹がある子や多様性について、まずは理解してもらうことが大事だと思う」といった声も、多く寄せられた。

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先日紹介した「リエゾン」の最新話で学習障害について取り上げられていました。

作中では学校でのタブレットの使用を「いじめに繋がるかもしれない。」と断られています。確かにまだICTの導入が出来ていない学校もあるかもしれませんが、最近は多くの学校でICTを活用した学習が行われています。

1人1台のタブレットを使い、読み書きが苦手な子どもでもフリック入力や音声入力を使って自分の考えや意見をまとめ、それを交流することが出来ます。筆者が勤めていた自治体では「ロイロノート・スクール」を使用していましたが、授業中の子ども同士の交流によく活用していました。理科の実験の様子をリアルタイムで交流しながら子ども同士で学び合うなど、今までやりたかったけれど出来なかったことが出来るようになったと思っています。

全ての読み書き障害の子どもにICTが合うという訳ではありませんが、その子が自分にとってやりやすい一つの方法になりうると思います。またそれはこれからどんどん広がっていくでしょう。

ASDで会話が一方通行になる6歳 母娘の困難にどう寄り添う?『リエゾン』

ASDで会話が一方通行になる6歳 母娘の困難にどう寄り添う?『リエゾン』2023/02/03 06:30

引用元記事

俳優の山崎育三郎が主演を務めるテレビ朝日系金曜ナイトドラマ『リエゾン-こどものこころ診療所-』第3話がきょう3日(毎週金曜23:15~※一部地域除く)に放送される。

『リエゾン-こどものこころ診療所-』第3話より=テレビ朝日提供
今作は郊外の児童精神科クリニック「さやま・こどもクリニック」を舞台に、自らも発達障害=凸凹(でこぼこ)を抱える院長・佐山卓(山崎)と研修医・遠野志保(松本穂香)のコンビが、発達障害を抱える子どもとその家族に真っすぐに向き合い、寄り添っていく姿を描く医療ヒューマンドラマ。


「さやま・こどもクリニック」で研修を始めた志保は、診察する前に患者が来院した経緯などを聞き取る予診を任せてもらえることに。緊張しながらも張り切る志保が担当することになったのは、会話が一方通行になる6歳の女の子・柿崎希(沢田優乃)。小学校入学を前に母・柿崎貴子(黒川智花)は不安な様子だったが、診断の結果、ASD(自閉スペクトラム症)であることを伝えると大きく動揺する。そこで佐山は、まず療育を受けることを提案。その療育を担当するのが、志田未来演じるクリニックとリエゾン(=連携)の関係を敷いている言語聴覚士の堀凛だ。普段はロリータファッションに身を包んでいるが、話し方は男前で強気な性格。そのギャップに志保は一瞬怯むが、2人はタッグを組み、小競り合いを見せながらも共に真っ直ぐ全力で希の療育に向き合っていく。やがて希と貴子が直面してしまう困難にどう寄り添っていくのか。

第3話では「さやま・こどもクリニック」の庭に植えられている“スノードロップ”の花が度々登場し、物語の鍵となっていく。佐山の亡き叔母・佐山りえ(風吹ジュン)は生前にスノードロップの前で、あることを佐山に伝えていた。その言葉は佐山の胸に深く刻まれ、クリニックを継ぐことを決意するきっかけに。果たして「さやま・こどもクリニック」設立に隠された秘密とは。さらにスノードロップは、希や希の家族にもある影響を与えていく。

SNSでは毎回子役の演技も話題となっているが、第3話では6歳にして大河ドラマ『青天を衝け』(21年)や『祈りのカルテ 研修医の謎解き診察記録』、『NICE FLIGHT!』(22年)などの話題作に出演してきた沢田が登場。沢田演じる希はおしゃべりが大好きな女の子だが、誰彼構わず話しかけては会話が一方通行に。沢田がセリフ量の多い難役を全力で演じきる姿にも注目だ。

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発達障害をテーマにした漫画を原作にした実写ドラマです。(原作・原案など ヨンチャン、竹村優作 作画 ヨンチャン 出版社 講談社)

引用記事に載っている3話はもう放送終了しています。見よう見ようと思いつつ見れていなかったので筆者は昨夜『TVer』で1~3話まで一気見しました。主人公の一人はASD,もう一人はADHDを抱える児童精神科医で,相談に来る親子の悩みを少しずつ解いてく様子を描くヒューマンドラマです。

子ども達から「俺(私)って発達障害なん?アホなん?」と聞かれると「凸凹があるだけよ。」と伝えています。(以前ここのブログを書いていた先生からそう教えて頂きました。)このドラマの中でもそのように言っており,発達障害を抱える子ども,保護者の悩みを丁寧に描いていると感じました。

昨今,発達障害が社会に認知されつつありますが,作中で「『発達障害』という言葉だけが一人歩きしているのではないか。」というセリフがあったように発達障害という存在は認知されてもそれを理解,支援するというのはまだまだこれからなのではないか,と感じることもあります。こういったドラマきっかけでも,その本質を理解し支援しようとする方が少しでも増えれば,と思います。

発達障害学生の就職率は学生全体と比較して半数程度 支援乏しく苦労、ロールモデルも少ない実情〈A...

発達障害学生の就職率は学生全体と比較して半数程度 支援乏しく苦労、ロールモデルも少ない実情〈AERA〉

日本学生支援機構の調査によると、ここ10年で障害のある学生数は4倍になり、なかでも発達障害は6倍に増えた。各大学が発達障害学生への支援に取り組み始めているが、就職支援はまだ手探り。全学生の就職率と比べて、発達障害学生の就職率はかなり低い現実がある。2022年12月19日号の記事を紹介する。 【グラフ】発達障害のある学生の就職率は?
*  *  *  発達障害学生支援は全国の大学で広がっている。日本学生支援機構の調査でも、45.4%の大学が特性に応じた配慮依頼文書を配布していると回答。38.1%が専門家によるカウンセリングを実施するなど、授業や学生生活をサポートしている様子がわかる。  ところが、「進路・就職指導」になると数字が大きく下がるのが実情だ。就職支援情報を提供していると答えたのは、全体の20.3%。さらに、キャリア教育を実施しているのは17.6%にとどまった。  支援の乏しさは就職率にも影響している。大卒就職者の割合を見ると、2021年の大学生の就職率が76.2%だったのに対して、発達障害のある学生は41.5%。発達特性のない学生にとっても大きな負荷がかかる就活の場面で、発達障害学生の多くが苦労している現実がある。立命館大学衣笠キャリアオフィスの中原真さんはこう指摘する。 「授業や学生生活は環境配慮でうまく適応できても、自分が労働力を提供し、その対価として給料をもらうという雇用契約のなかで働くというイメージもわきづらい傾向にあります」  社会で自分が役立つのかや、向いている業界や企業がわからず働く姿が想像できない。マルチタスクが求められる就活で、そんな不安が募り、ストレスがかかってしまうという。  学生の不安を解消するために、立命館では個別相談などで企業の募集要項を一緒に見ながら、働き方への理解を深める支援も実施。就労時に希望する配慮や、その上で企業にどう貢献できそうかを整理し、最後には学生が自分の言葉で語れるようになることを目指してサポートする。

■診断名が「バイアス」へ

 キャリア支援のなかで重視するのは、困り事や特性を診断名のみで判断しないこと。カテゴリーを当てはめてしまうと、表層的な支援に陥るおそれがあるという。中原さんはこう話す。

「診断名に関わらず特性は重なり合うこともあり、単純なカテゴライズがバイアスになってしまう。個別相談では、本人が口に出すことはもちろん、背景にあるものまで目を向けて支援するように努めています」

 18年には、障害者雇用促進法が改正され、発達障害を含む精神障害者が雇用義務の対象になった。だが、課題もある。

「発達障害を持ちながら働いているロールモデルがまだ少ないと感じています」(中原さん)

 企業と障害者雇用について情報交換をしても、ホームページを見ても、紹介されているのは身体障害者の社員が多いのだという。同大障害学生支援室のヒューバート眞由美さんは言う。

「これまでは障害者雇用の大半が身体障害だったため、精神・発達の方を雇用するノウハウがまだ十分ではなく、企業にとっても大きなチャレンジになっているのだと思います。大学としては、学生と企業と一緒に成功体験を重ね、互いに成長できればと思っています」

■ファーストペンギンに

 その成功体験の第一歩になったのが、10年前に卒業した一人の女子学生との出会いだ。

 発達障害学生の就労支援に取り組みたい思いはあったが、まだ手探りの状態だったヒューバートさん。支援内容がその学生に合うかどうかもわからない。それでも一緒に頑張りたいと、思い切って学生に提案した。すると、学生は群れから最初に海に飛び込むペンギンになぞらえこう言った。

「私はファーストペンギンですね」

 学生はもちろん、大学にとっても先が見えない状況での取り組みだ。不安もあったが、一緒に就労支援事業所を訪ね歩き、学生は無事就職。以来、発達障害学生への支援も少しずつ整ってきた。(編集部・福井しほ)

※AERA 2022年12月19日号より抜粋

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じゃんぷに18時以降の子ども達と将来の話をすることがあります。「僕はプログラムの仕事してみたいな。」と明確なビジョンを持っている子もいれば「俺はどうせ働けへんわ…」と悲観的になっている子もいます。

今,社会の中で発達障害への理解が広まっています。ただ記事中にもあるように精神障害への理解はまだまだのようです。精神障害を持っている方は一見なんともないように見えるので専門の知識がないと適切な支援をするのが難しいのでしょう。

そういった中で手探りながらも意欲的に取り組んでいる企業があることは素晴らしいです。「スターバックス」や「ユニクロ」も障害者雇用に積極的な企業として有名です。

ユニクロといえば初任給が30万になるということで話題になっています。今度は障害者雇用の賃金問題が解決していくような動きがあるとよいですね。

公立の小中学生8.8%に発達障害の可能性 文科省調査

公立の小中学生8.8%に発達障害の可能性 文科省調査

 通常学級に通う公立小中学校の児童生徒の8・8%に発達障害の可能性があることが13日、文部科学省の調査で明らかになった。10年前の前回調査から2・3ポイント上昇し、35人学級なら1クラスに約3人が読み書き計算や対人関係などに困難があるとみられる。このうち約7割が各学校で「特別な教育的支援が必要」と判断されていなかった。文科省は「特別支援教育の知識がある教員が少なく、適切な支援ができていない可能性がある」としている。

 調査は今年1~2月、全国の公立小中高校の通常学級に在籍する子ども約8万8500人を抽出し、学級担任らが子どもの発達障害を診断するチェックシートに回答(回収率84・6%)。知的発達に遅れはなくても、学習面や行動面に著しい困難を示す子どもへの支援を検討するため、学習障害(LD)▽注意欠陥多動性障害(ADHD)▽高機能自閉症――の三つについて評価した。医師の診断や、専門家チームの判断によるものではない。

 三つのいずれかに該当する小中学生は8・8%。質問項目などが異なるため、単純比較できないが、初調査の2002年(6・3%)と前回調査の12年(6・5%)より比率が上がった。文科省は「保護者や教員の間で発達障害への理解が深まり、以前は『落ち着きがない子』と見過ごしてきたようなケースを認知できるようになった」と分析する。

 個別に見ると、LDに6・5%▽ADHDに4・0%▽高機能自閉症に1・7%――が該当し、障害が重複するケースもあった。

 学年別では、小1=12・0%▽小5=8・6%▽中1=6・2%▽中3=4・2%――など学年が上がるにつれて発達障害の可能性がある子どもの割合は減少する傾向があった。文科省は、「多動」など一部の症状は成長とともに落ち着く傾向があるためとみている。

 調査では、支援状況も聞いた。校長や教員らが支援体制を検討する「校内委員会」によって、「特別な支援が必要」と判断されている割合は28・7%(前回18・4%)だった。また、通常学級に在籍しつつ、別室などで一部だけ特別な授業を受ける「通級指導」を受けているのは10・6%(同3・9%)、個別の支援計画を作成しているのは18・1%(同7・9%)など前回より割合は上昇した。

 だが、この10年で広く一般でも発達障害への理解が深まったことを考えると、上昇率は「高くない」(文科省の担当者)という。

 高校生の調査は今回初めてで、三つのいずれかに該当したのは2・2%。高校進学などに伴い特別支援学校を選ぶ生徒がいることも割合が低い要因とみられる。

 調査に関わった有識者会議座長の宮崎英憲・東洋大名誉教授(全国特別支援教育推進連盟理事長)は「学校全体で支援の取り組みを進める必要があるが、校内委員会の検討自体がなされていない可能性がある。外部機関に教員が支援を相談しやすい体制づくりも必要だ」とした。

 ◇特別支援、精通した教員が不足

 発達障害の可能性がある公立小中学校の子どもに支援が届きづらいことの背景には、特別支援教育に精通した教員の不足がある。明治学院大の海津亜希子教授(障害科学)は「管理職の意識に温度差があり、校内委員会が形骸化している学校もある」とも指摘する。

 公立小中学校の8割に特別支援学級が設置されているが、校長の7割以上が特別支援教育に携わった経験がないまま学校運営を担っている。このため文科省は今年3月に都道府県教委などへの通知で、新規採用教員が10年以内に特別支援学級の担任などを複数年経験し、管理職登用の際にも経験を考慮するよう求めた。

 ただ、養成は一定の時間がかかる上に、特別支援教育を経験した人材が増えても、公立学校で慢性化している教員不足の課題は残る。

 40代の男性教諭が勤務する東京都内の公立小学校では、校内委員会が週1回開かれるなど管理職の理解はあるという。だが、発達障害に限らず、家庭での虐待やネグレクトなど配慮が必要な子どもは多く「クラスの4分の1ほどはいる。きめ細かく見守るには20人学級くらいでないと難しい」と話す。特別支援教育にも携わってきたが、「『発達障害』の支援に何が必要かの判断は、経験があっても簡単ではない」と語った。

 海津教授によると、読み書きなどの学習障害は、授業中に歩き回るといった行動面の困難よりも目立たないが、早期に見つけて授業を工夫したり、通級指導につなげたりすることで改善するケースは多いという。

 今回の調査結果から、全国に発達障害の可能性がある小中学生は約80万人と推定される。海津教授は「『通級指導』などを専門的に担える教員の免許制度を創設したり、支援の予算を増やしたりするなど、国や自治体は抜本的な対策をとるべきだ」と指摘した。【深津誠】

 ◇発達障害

 先天的な脳の働き方の違いにより、幼い頃から行動や情緒に特徴が表れる。読み書きや計算、推論などを苦手とする学習障害(LD)▽不注意や多動・多弁、衝動的な行動がある注意欠陥多動性障害(ADHD)▽対人関係が苦手で特定の事柄へのこだわりが強い高機能自閉症――などを含む。学校で周囲の適切なサポートがないと、不登校やいじめにつながる恐れがある。

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筆者の体感だと個別の指導計画や個に応じた支援計画のある子どもは小学校に10%いる感覚です。

記事内で指摘のあったように特別支援に詳しい教員の少ない学校だと形だけのものになってしまい,支援が行き届かないことがあります。また,それ以上にそれを作成しているのは学級の担任です。日々の授業の計画,校務分掌に加えこれも作成しなければなりません。中々しっかりと作成することも難しい場合もあります。

年々発達障害に対する理解が広まっています。それに対し,教員はどんどんと減っています。教員全体の母数が減る=意欲のある教員も減る,ということです。

せっかく発達障害への認知が広がり,理解がされてきたところなのにこれでは意味がありません。「教員」という仕事への悪いイメージがなくなるような改革を期待しています。

視覚障害者はどうやってゲームをするのか ― 「ポケモン」は泣き声で暗記し、ボヨンというSEでマ...

 

 

視覚障害者はどうやってゲームをするのか ― 「ポケモン」は泣き声で暗記し、ボヨンというSEでマップを把握。「無双」はシステムがバリアフリー

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今回は記事の部分が長いので引用せず,リンクを貼りました。興味のある方は読んでみてください。

11月18日(金)にポケモンシリーズ最新作『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』が発売されます。筆者はバイオレット,最初のポケモンはクワッスを選ぼうかと思っています。子どもが「ポケモン欲しい!」と話している家庭もあるのではないでしょうか。

さて,上の記事では視覚障害者がゲームをどのように楽しんでいるのか,というものです。上の記事では「視覚障害者が遊べるゲームはまだまだ少ない」とありました。SE(効果音)で自分がどの場所にいるのかを把握し,ストーリーを進めているようです。近年流行している「スプラトゥーン」や「APEX」といったFPSゲームはさらに難しいかもしれません。

しかし任天堂は「障害のある方も楽しめるように」という努力や工夫をしている企業だと感じることがあります。映画館で聴覚障害者の方向けにポケモンの映画を字幕付きで上映をしたり,テレビの副音声で視覚障害のある方にも内容がわかるようアニメを放映するなどをしています。

筆者が小学校4年生の担任をしていた時,子ども達と話し合って1年間の総合的な学習の時間のテーマが「バリアフリー」に決まりました。調べ学習をする中で子ども達に「身近なバリアフリーを調べてくること」と宿題を出したことがあります。クラスの子どもの内一人が「先生!ポケモンの新しいゲーム(ソードシールド)がYoutubeで紹介されてたんやけどな、音無しでも内容分かるねん!これってバリアフリーなんかな?」と伝えてくれました。クラスで見て「あ~確かに~」となりましたが,真相はわかりません。しかしインクルーシブ社会に有名な企業が協力しようとしている姿勢が見えることはとても良いことです。さて,今回の紹介映像はどうでしょうか?映像のみ,音声のみでも理解できるでしょうか?

『silent』で話題!音声認識アプリ開発は「難聴の友人に自分の声を文字で伝えるため」

現在、放送中の木曜劇場『silent』(フジテレビ)で使用されている音声認識アプリ「UDトーク」が話題となっています。

若年発症型両側性感音難聴を発症し耳が聞こえなくなった想(目黒蓮)と会話をする際、紬(川口春奈)や湊斗(鈴鹿央士)が使用するアプリで、自分が話したことがスマホの画面に文字となって表示されるというもの。

第2話で、紬と想がカフェで会話をするシーンで初お目見えし、第3話、第4話でも登場。筆談やLINEでやりとりするよりスムーズに意思疎通ができるアプリへの反響は大きく、放送後、すぐさま「UDトーク」の公式Twitterも反応しました。

アプリは、開発者の青木秀仁氏が難聴の友人ができたことがきっかけで、「自分の声を文字で伝えるため」に作ったもので、今でも「本当にあんな(ドラマのような)感じで使っていますよ」とコメントしています。

使用上のポイントは「話し手が使うこと」。第2話で、紬が自分のスマホにダウンロードしたアプリを起動し自ら使う流れが「よかった」とも綴っています。

『silent』で取り上げられたことについて、「ドラマで取り上げられることで耳が聞こえない人に話を伝える手段として『手話』『筆談』に加えて『音声認識』が選択肢として加わった気がします。ベストではなくベター。どれか一つに決めるのではなく、自分が伝えたい相手に伝わる手段をそのつど自分で選んでいきたいですよね」(10月24日投稿Twitterより)と歓迎しました。

その後も第3話、第4話と「UDトーク」が効果的に使われ、さらに反響があったことで、10月30日には、「開発者が解説する!話題のドラマ『silent』UDトークのシーン別使い方解説」という動画を公開。

青木氏が劇中での使用について、シーンごとに丁寧に解説しています。

“話し手が相手に伝えたいことを伝えるため”のアプリ
動画の終盤では、青木氏が「耳が聞こえない人とのコミュニケーション・ツールは手話だけではない」と、その多様さについても解説。

耳が聞こえない人がみな手話ができると思うのは間違いで、手話ができず、(話し手の)口型を読んで理解する人、多少の聴力があり補聴器で音を頼りにしながら、口型を読み、さらに手話も取り入れるといった人もいるように、手段はさまざまなのだといいます。

さらに、障がいには「医学モデル」と「社会モデル」があるとも。

「医学モデル」は、実際に障がいのある目や耳といったところが原因で課題が浮上する、という考え方。一方の「社会モデル」は、「暮らす社会のほうに障がいがある」という考え方だと説明。

特に、聴覚障がいについては、「あらゆる動画に字幕があったり、話し手が伝えるために何か工夫をするとか、そういうことをいろいろやっていけば、聴覚障がいの課題はほとんど解決するんじゃないか、と僕は思っています」と主張。

「UDトーク」に関しても、「障がい者の方の役に立つ」「自立支援のためのアプリ」などと紹介されることには否定的で、「障がい者の人が頑張ることでもないんです」と強調します。

「『UDトーク』は、“話し手が相手に伝えたいことを伝えるため”のアプリ。まず、これを忘れないでいてほしいのと、その立場に立って使うと、めちゃめちゃ使いやすいと思います」と改めて「話し手が使う」ことが前提だと説いています。

今後も劇中での登場が予想される「UDトーク」。どんな会話が展開されるのか楽しみです。

「UDトーク」公式サイト:https://udtalk.jp/

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今期最も注目されているドラマ「silent」です。筆者は川口春奈目当てでドラマを見始めました。

このドラマの主要人物である想(目黒蓮)は後天的に聴覚障害者になり,主に手話を使ってコミュニケーションを取っています。ただ高校時代の友人たちは手話が使えないのでコミュニケーションが取れません。そこで音声認識アプリを使ってコミュニケーションを取ります。

劇中で使用していたアプリは実際にあるもので「UD(ユニバーサルデザイン)トーク」というアプリです。

前回のブログ(T先生とY先生のお茶の間話~国語編~ : 10/31)でも書きましたが筆者とY先生の間で「ユニバーサルデザイン」という単語が研究テーマのようなものになっており,今回これを取り上げました。

こういったアプリが広まり,様々な人がコミュニケーションを取れる時代がになってきていることを実感しています。

筆者が教員時代,難聴の子どもが在籍している学校に勤めていた時,交流学習で私の教室に来て一緒に学習したことを覚えています。その時は「視覚支援!」の意識をして授業を組み立てていました。しかし子ども同士で話し合いをする時などの場面でどうすればよいかを考えていましたが結局何もできなかった苦い記憶があります。「UDトーク」のようなアプリを使えば,もっと子ども同士の学び合いを深められたのでは,と当時の自分に教えたいですね。

eスポーツで障害の固定観念を打ち破れ

eスポーツで障害の固定観念を打ち破れ

【9月11日 AFP】

岩手県に住む畠山駿也(Shunya Hatakeyama)さん(28)は、対戦型格闘ゲーム「ストリートファイター(Street Fighter)」のプレーヤーだ。キャラクターを自在に操り、複雑なコマンドを打ち込み必殺技を繰り出す。彼のために設計された特別なコントローラーを駆使して。

 体から筋肉が少しずつ奪われていく難病、筋ジストロフィーを患う畠山さんは、両手でコントローラーを握るかわりに顎でアナログスティックを動かす。eスポーツに身体的障害の有無は関係ないことを証明しているプレーヤーの一人だ。

 全盲の北村直也(Naoya Kitamura)さん(28)は、音を頼りに格闘ゲーム「鉄拳7(Tekken 7)」の闘いに挑んでいる。活況なeスポーツ界で才能を発揮することが、障害者に対する社会の偏見をなくす一助になればと願う。

 北村さんはAFPの取材中に「鉄拳7」のキャラクター、ラッキー・クロエ(Lucky Chloe)の目まぐるしい攻撃を実演して見せた。「どういう技が飛んできたかすべて音で聞いて判断して動いています」

 世界中で人気を博すeスポーツ界は年間10億ドル(約1420億円)を超える収益を生み出している。五輪競技の正式種目になる可能性があるとの見方も出ている。

 障害のあるプレーヤーが活躍する場を増やそうと、加藤大貴(Daiki Kato)さん(41)は2016年、eスポーツを通じた障害者支援事業を行う「ePara(イーパラ)」を設立した。

 同社は畠山さんや北村さんらプレーヤーを雇用し、ウェブサイト運営やゲームイベントの企画といった業務を任せる一方、ゲームのためのトレーニング時間を設けている。

 畠山さんは「ストリートファイターV」で、誰もがエントリー可能なオープン形式の大会に参加することが多い。格闘ゲームの魅力は「ハンディキャップやいろいろなハードルを越えて、いろんな相手と対戦できる」ことだと言う。

 大会に出る時に「障害があるかどうか」は関係がないと畠山さんは話す。「自分のプレーで人を感動させられるようにできればいい」

■特別仕様のコントローラー

 進行性筋ジストロフィー患者の畠山さんは、6歳のころから車いすで生活している。

 格闘ゲームはずっと好きだったが年を追うごとに筋力が低下し、ついにはコントローラーを握れなくなってしまった。

 打ちのめされた畠山さんは、一度は格闘ゲームを諦めた。6年がたった頃、顎で操作できる特別仕様のコントローラーを友人とともに設計した。昨年のことだ。動かせる指先でコンピューターのキーボードも使いながらゲームを始めると、すぐに感覚がよみがえったという。

 今では障害のある他のプレーヤーのコーチも務め、複雑なコンボや個々のキャラクター対策を教えている。

「もし格闘ゲームをやっていなかったら、困難にぶつかったときに解決策を探そうとしなかったと思う」と畠山さんは振り返る。

 普段は呼吸補助器を装着し、電動車いすで生活をしている畠山さん。「ゲームの中だけは本当に自由に動くことができて、格闘ゲームでキャラを操作するために不自由さを感じることはほぼない」と話す。

 eParaの加藤さんは、障害のあるゲーマー向け市場の拡大を確信している。「聴覚障害の人でも全盲の人でも遊べるように、プレーヤーが増えれば企業が対応するようになっていく」

■「一緒のルール、一緒の大会」

 加藤さんは、eスポーツを通じて障害のある人たちの才能を知ってもらいたいと思っている。日本では「障害者のことを知る機会が少ない」と感じている。

 小眼球症のために生まれつき目が見えない北村さんは、障害者は「助けなければいけない」存在だという考え方を変えるためにeスポーツが役立つと言う。

「パソコンを使うのはめっちゃ得意ですよ」と北村さん。「目が見える人よりできるところもある」

「支援されるだけじゃなく(中略)場合によっては協力できることもある。お互いに協力し合えるんだよ」

 五輪の正式な種目として導入されることが期待されるeスポーツ。しかし、オリンピックとパラリンピックとを分ける必要性について、加藤さんは首をかしげる。

「車いすであろうとなかろうと、一緒のルール、一緒の大会でプレーできる」

 そこがeスポーツの面白いところだと、力を込めた。

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近年eスポーツへの注目が日に日に増しています。

福祉業界でも「e-Sports」は大変注目されています。年齢性別を問わず参加でき,少しの操作でプレイできること。またリハビリや社会参加への観点からも医療や福祉業界にも浸透し始めているのです。ゲームを通じて社会に参加,コンピュータースキルの取得や向上というメリットも大きいといえます。

筋ジストロフィー患者でもあるパク・スンヒョン選手(韓国)に代表されるように,障害を持ったe-Sportsのプロ選手が、世界各国から続々と誕生しています。eSportsは、医療・福祉業界においても、ますます盛り上がりを見せているのです。 

発達障害の特性とeSportsは相性が良いと言われています。普段チームで物事に取り組んでいる時に周りを気にせず自分のしたいことをしてしまったり,寝てしまったりすることがある方でもゲーム,eSportsの分野になれば自分の得意を活かして大活躍することがあります。

 以下一部ディーキャリアより抜粋

〇「好きなこと」に対する集中力
発達障害の特性のひとつとして、興味を引かれたこと、好きなことへの集中力が
非常に高い傾向があります。集中力を発揮するまでの過程は特性によって
個人差があり異なりますが、ゲームスキルの向上やクリア目標達成に対して、
高い集中力を発揮するのです。

〇他者との難解なコミュニケーションが少ない
e-Sportsの選手は、競技以外の時でも「ゲーム」が仕事。スキルアップなどに多くの

時間を費やします。スポーツのアスリートでいうところの「トレーニング」です。
そのため、オフィスワークで必要な難解で複雑なコミュニケーションを
あまり必要としません。
このことは、発達障害の方にとって弱みが現れる場面が少なく、
とても良い環境といえるでしょう。

 〇勝敗、スコア、など結果や成果がはっきりしている
e-Sportsは、ほとんどのタイトル(種目)は、その場で勝敗やスコアなど
成果が明確になるものばかり。オフィスワークや営業といった業務のように、
自分の仕事に対しての不安感が少なく、また、成果が明確になるため、
すぐに飽きてしまう特性でも続けられるという利点があります。

〇スキルアップへのこだわり / 地道な作業への集中(ASD特性)
ASDの特性のひとつとして挙げられるのが、「特定の事柄に対して非常に強いこだわり」を
持つことです。e-Sportsにおいても、技術向上や戦略・攻略のために、探求力や努力が必要であり、
ASD特性の強みが遺憾なく発揮されます。

また、バトルサバイバルゲームのような、展開によっては我慢強さを
求められる場面の多いタイトルや、パズルゲームのような緻密さを
求められるタイトルに対しても、ASDの特性は非常に高い集中力を発揮するので、
とても相性が良いといえるのです。

〇クエストやバトルを優位に進める独特な発想 (ADHD・SLD特性)
ADHDの特性では、クリエイティブな感性が強く、誰も考えつかない発想を生み出しやすいと言われています。この特性はe-Sportsでも大いに活かすことができ、相手の予測を上回る戦略で相手の隙を突いたり、想像を超えたスキルフルなプレイで戦いを有利に進めたりと、
能力を発揮する可能性が高いのです。

(一部「ディーキャリア」より抜粋、引用)

もちろん中毒性や依存等,注意することも多々あります。しかし障害のある方も他の人と同じステージに立って活躍できる場があることはこれからのインクルーシブ社会で大事なことだと考えています。まだまだ日本は海外に比べるとeSportsは広まっていないですが,良い方向で広がっていくことを期待しています。

障害者ファッションでパリコレへ 福祉業界からのチャレンジ

障害者ファッションでパリコレへ 福祉業界からのチャレンジ

2022年05月30日(月曜日) 18:43 サンテレビNEWS

おしゃれのチカラで障害者と福祉業界のイメージを変えようと奮闘する男性が尼崎市にいます。
アパレル業界からではなく福祉業界から挑む、規格外の挑戦とは?

小浜英博アナウンサー「土曜日です。人手が多い梅田にやってきました。こちらである方が、記者会見を行うそうなんです。ある大きな夢に挑戦するというこちらの方。スカート姿という個性的なファッション。ラメが入ったキラキラの眉。一体何者なのでしょうか?」

平林景さん「これは必ず時代を動かす時代の扉を開くひとつのきっかけになる」

尼崎市の平林景さん。44才。尼崎市内で、発達障害の子などが通う放課後等デイサービスを4つ運営しています。

平林さん「自分の身近な人に発達障害を持った方がいらっしゃったので、そういう方たちが通えるように。長所を強烈に伸ばせるような」

元々美容師で、おしゃれが大好きだった平林さん。

人生をかけて取り組んでいるのが…。

平林さん「福祉におしゃれをかけあわせて世の中の障害や福祉業界に対するイメージを明るく華やかにする」

2019年、同じ志を持つ仲間と日本障がい者ファッション協会を設立。年齢・性別、障害の有無に関係なく、おしゃれを楽しめるブランド「ボトモール」を立ち上げました。

こちらの巻きスカートはマジックテープやゴムを使用。車いすでも脱ぎ着きしやすくなっています。

廃生地を利用したこちらのジャケットは、車いすに座ってもしわにならない、丈が短いものや、袖にチャックがついたもの。

開発した商品は、東京や大阪などの百貨店で期間限定販売を行った他、一部の商品は、障害者が働く施設で縫製を行い、働き甲斐や雇用を生み出しています。

平林さん「車いすユーザーだけではなくて、かなり性別も年齢もだいぶ幅広い形でご購入して頂いた」「(就労施設での取り組みは)1つの地域から日本全国にそういったものが広がってきたら世の中変わっていくと思う」

さらに、障害者などが働くレストランの制服や、兵庫教育大とコラボしたジェンダーレスの制服を制作。

また、SNSでは自らのファッションや思いを発信。では実際はどんな人なのでしょうか?

谷口藍さん「彼自身も公表しているがADHDの診断をうけていまして、衝動性が強い。やると決めたらやる。しかもすぐに。ただ、その分ワーキングメモリーっていって記憶できる容量が少ない。本人も自覚しているが。色々すぐ忘れてしまう。それを周りが色々サポートしたり、本人も努力しながらやっている」

平林さん「あくまで発達障害っていう部分は、その人の凸(長所)凹(短所)の部分が激しいだけの部分なので、得手もあれば不得手もある。得手を強みに変えていけば」

福祉の専門家として、発達障害の当事者として、仲間たちと発表した夢は…。

平林さん「誰もが心躍るファッションをパリから発信する」

その夢とは、車いすファッションでパリコレに出展するというもの。

パリコレには、有名ブランドだけでなく、新人デザイナーなどが行うショーもあり、費用や場所を用意できれば、誰でも出展が可能です。

しかし、見る目が厳しいファッションの本場で、多額の費用をかけてまでショーを行うことは、大きな挑戦となります。

平林さん「ショーのテーマはif(もしも)車いすが当たり前の世の中だったら、どんなファッションが生まれていたのか、流行っていたのか、その世界を表現したいを思っている」

ショーのコンセプトは、「ネクストUD(ユニバーサルデザイン)」「着やすく、おしゃれで、かっこいい」から新たな価値と流行を生み出すとして、9月27日、フランスのパリ日本文化会館で実施。

モデルは、障害の有無を問わず10人ほどになる見込みで、現地と日本で募集。

詳細は、6月1日にHPで発表です。

平林さん「僕はこれをやることによっていまの世の中の当たり前だったり、偏見だったり、この時代を子どもたちに引き継ぎたくない。このタイミングで1回けりをつけないといけない時期」

おしゃれが変える福祉の未来。アパレルではなく福祉の世界からパリコレへと挑みます。

平林さん「楽しさだったりワクワクだったり、明るいものが世の中を変えていく原動力になると思う」

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久しぶりの「みんなちがってみんないい」のコーナーです。こちらも不定期になると思いますが,よろしくお願いします。

さて,今までにも一度「ボトモール」について取り上げたことがありました。(「福祉×オシャレで世の中を変える」 身体障害者の声から生まれたブランド「ボトモール」: 02/03  )

この記事の中では「ネクストUD(ユニバーサルデザイン)」という言葉がありました。「もし車いすが当たり前の世の中だったらどんなファッションだったのか」「着やすく、おしゃれで、かっこいい」と話しています。

近年では男性がウィメンズのアイテムを着用する,女性がメンズのアイテムを着用する,ということが当たり前になってきました。ユニクロ,GU,無印良品等ではそのために女性用のボトムスもある程度男性が着用できる,またはその逆の想定で商品を作っていることもあります。初めから「男女兼用」といった商品もあります。筆者が服を調べていて「おっ、これいいな」と思ったものが男女兼用の商品,ということも少なくありません。このようにファッション業界では「ジェンダーレス」がどんどん広まっています。

 それの次に「様々な人が着れる服」という「ネクストユニバーサルデザイン」の服がファストファッションの店頭に並ぶ時代が来ればな,と思います。身体障害者の方以外にも触覚過敏の人でも着れるような素材で出来た服なども出てくるかもしれません。

発達障害・不登校… 中高生支える放課後デイ 佐賀市内に4月

発達障害・不登校... 中高生支える放課後デイ 佐賀市内に4月

2022年3月30日 【朝日新聞】

発達障害やメンタル不調がある中高生を支援する放課後等デイサービス「ユニスクさが」が4月1日、佐賀市栄町に開所する。学校に行きづらかったり、進学や就職に不安を持ったりする生徒が、コミュニケーション力を高める訓練などを通じて復学や進学、将来的には就職を目指す。

運営するのは一般社団法人ユニバーサル人材開発研究所。研究所代表理事で公認心理師、大野博之さん(58)によると、月~金曜日の原則午後3時半~同7時と土曜日の午後1時半~同3時に実施する。

利用するのは発達障害や適応障害などの診断を受けた中高生が対象で、定員は10人。大野さんらスタッフ計5人が子どもたちを支援する。

子どもたちは、学校などでの人間関係を円滑に進めるための「コミュニケーション訓練」や、調理や清掃、洗濯などを体験学習する「ライフスキルトレーニング」などを受講する。

放課後等デイサービス事業は、児童福祉法に基づく福祉サービスで6~18歳が対象となる。県障害福祉課によると、県内には約170カ所の施設がある。

大野さんによると、利用者を中高生に絞って、復学や進学、就職のいずれかを明確に目指すケースは珍しいという。

利用料は、居住する自治体に受給者証を発行してもらえば、原則自己負担は1割ですむ。大半が月額4600円になるという。

大野さんは「学校に行きづらさを感じる子に対し、社会で生き抜く力を身につけさせたい」と話している。問い合わせは、ユニスクさが(0952・37・7744)へ。(林国広)

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乙訓地域の小学校に通う子どもで社会性支援のニーズに応える放デイは収容数の上では足りてきたと感じます。これもカウントの仕方によるのですが、週2~3回程度の利用ニーズの子どもは受入れる放デイがあるようです。ただ、これも子どもによっては、学童保育などで適応できず毎日必要な子どもから、学童保育に徐々に移行するレベルの利用量や、スキルチェックで週1回程度の利用まで色々あります。

しかし、読み書き障害を含む学習障害がありそれが原因で学校に行きづらくなっている子どもへの認知特性に合わせた読み書きの支援を行うところは地域にはほとんどありません。読み書き障害だけの子どもの場合聡明な子どもも少なくないので、中学年くらいまでは丸暗記して理解しているとか、自分で書きの方略を編み出して満点は取れなくてもそこそこの点数をとっている子がいます。しかし、高学年になると自分で読まない事には理解ができない学習レベルになってきますし、新出漢字も大量に出てくるので授業で丁寧に教えることはなくなり、この子たちは足がかかりをなくして落ちていきます。

なんとか低空飛行でも中学レベルにたどり着いた子どもでも、中学の勉強は基本が「自学自習」です。授業だけで理解できると教師も思っていませんから、読み書きに問題を持つ子どもはどんどんドロップアウトします。残っているのは大容量の記憶だけで乗り越えてきた子です。そんな子でも高校レベルの英語になると流石に記憶容量がパンクします。そして、小さいころから告知もされず頑張ってきた彼らは思うのです。他の人はもっと頑張っているから自分より成績が良いのだと思っています。努力しても努力しても報われない中で彼らが学ぶものは「頑張っても無駄」という人生訓です。

読み書き障害も、早期発見が基本ですが、現状では「学びの遅い子」や「低学力児」としてしか見られておらずその原因まで遡及して障害を見つけられる子どもは多くはありません。学力が低くい理由を怠学のせいや家庭の事情として片づけられ、授業態度が悪いなど素行が不適切なら特支級へと勧められる場合が少なくありません。そして、いつの間にか特支級の子だから学力が低いのは当たり前と本末転倒の理由付けがなされます。その陰に潜んでいる学習障害をなかなか見つけてもらえないのです。

このようにして、中学まで頑張ってきた子も、特支級だから読み書きが遅いのは当たり前と思われてきた子も、通常の学習方法では不向きな認知特性を学校で見つけてもらえないのです。仮に見つけてもらっても、通級指導教室には知的遅れのない読み書き障害のリスク児は児童全体の1割以上もいるし、ASD等他の課題を持つ子の支援もあるので、発見しても毎日のフォローはできません。また、通級にたどり着くまでには「ゆっくりなら読み書きできるから問題ない」という担任や家族の誤解が障壁となることもあります。

地域で学習障害に対して中学高校も支援してくれるシステムも必要ですが、学習障害支援を正面から掲げているのは、当法人の「学びの広場じゃんぷ」くらいしか見当たりません。それも新年度を迎えるというのにほぼ満員の利用状況ですし、じゃんぷでも高校生までは手が伸ばせていません。本当は週2回程度の支援が必要でも出来ない状態の子どももたくさんいます。記事の放デイは、どちらか言うと生活型の支援です。しかし、今必要なのは、痒いところに手が届く認知特性にフィットした学習支援です。学校生活の7割以上の時間を占める学習に工夫して取組み、失敗しても諦めずにまた支援を得て工夫して前進して行くことは、成長の上で大きな意味があると思うからです。

療育型放デイは個別支援が多いので人手や手間がかかる割には収益が低く、確かな支援ができるという知名度が上がるまでは経営が難しいのでなかなか増えません。しかし、子どもたちのニーズに応える地域での療育を、学校・家庭と連携して実現しなければ「頑張っても無駄」と思う子どもたちを減らすことはできません。知能検査や読み書き検査ができ、読み書き障害にASDやADHDが合併している場合の対応もわかっている「じゃんぷ」タイプの療育型放デイが、地域にもっともっと欲しいです。じゃんぷが地域に切り拓いた細い道を、今度は太く広げる事業が必要だと感じています。