すてっぷ・じゃんぷ日記

流暢性

高学年のB君は、書くのが大変遅くて課題に取り組むことが億劫で仕方がないと言います。読みができるので大人はあまり気づかないのですが、実は読みの速度も書く速度も遅かったりします。これを流暢性というのですが、文字を音に変えたり、音を文字に変えたりする速度のことを言います。(私たちの経験からは、視知覚による問題だけで読み書きが遅い子は大変少なく、音韻の問題が絡んでいる子が多いと感じています。)

この流暢性が弱いと4年生くらいから読み書きの困難が顕在化し始めます。つまりただ読めるだけただ書けるだけではなく、すらすら読める、すらすら書ける事が大事なのです。読めるけれどもつっかえやすいとか、連絡帳の写しの場面で他の子がカバンに片づけているのにまだ写している様子があれば流暢性が弱いとの疑いが必要です。

こうした場合、WISCやKABCだけでなく、流暢性を測るテストが必要です。STRAW等がテストとしてはスタンダードです。そこで平均値からどれくらい離れているか見て支援が必要かどうか判断します。

流暢性が著しく遅い場合は、読むことを聞くことに変え、書くことは話すことに変えて、その後電子デバイスへの入力スキルについての必要の可否を検討していきます。低学年のうちは、こうした代替手段も導入しながら、一方で音韻障害専用の音読トレーニングやひらがな獲得トレーニングに取り組んでいきます。ただ、何年たっても苦手なものは苦手なので、限られたパワーや時間をどう配分して使うかが重要です。高学年はどの方略を使っていくかの決断の時期です。