すてっぷ・じゃんぷ日記

待てない時にどうするか

大人が子どもに、「ちょっと待って」「~まで待って」はよく使う言葉です。スケジュールを使う人でも、その内容の準備ができていないと大人は「待って」を使います。「待って」は社会生活の上で大事なルールですが、年少のDちゃんには「待って」は意味が分からずストレスです。いつもこれからスケジュールが始まる前の戸口で「ふぇーん」と泣いてみせます。もちろん、始まりの時間の次には大好きな公園があることは知っていますが、どれくらい待てばいいかわからないからです。言葉がわかりにくく時間の感覚がない人にとっては、「待って」も「ありません」も同じように感じます。

PECSではフェーズ3で「待って」カードを2~3秒から示して時間に耐えることを徐々に教えます。しかし、スケジュールで支障のある「まって」はもっと長い時間です。ではどうするか?「待っている時間をなくしてできるだけ好きな活動、例えばバランスボール遊びやトランポリンなどで時間つぶしをすればどうか」という意見が出ました。確かに、Dちゃんのスケジュールは好きな公園遊びの前に「あつまり(始めます)」で、待つスケジュールになっています。この時間までバランスボール遊びをして皆が集まったら「はじめます」をして、待ち時間0で公園に行くというアイデアです。つまり「待ちフリー」スケジュールの提案です。さてうまくいくでしょうか?