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1. 学習から就労を一貫支援

投稿日時: 2020/07/03 staff2

発達障害児ら向け 学習から就労を一貫支援 福井・坂井の企業

福井新聞 2020年6月19日(金)

発達障害などで困っている子どもの学習と就労を一貫して支援する県内初形態の事業「WALLESS(ウォレス)」を、福井県坂井市の企業が立ち上げた。学び方や人との接し方を個別指導する放課後等デイサービスを福井市内に開設。障害者雇用の企業コンサルティングを併せて手掛け、利用者とのマッチングを図る。「誰もが個性を生かして働ける社会をつくっていきたい」としている。

 事業名は「WALL(壁)」と「LESS(減らす)」に由来する。運営会社を設立したのは、これまで人材育成事業を展開してきた山内喜代美代表取締役(福井市)。「障害があったり、困っていたりする子どもにとっての、社会の目に見えない壁を少しでもなくしたい」と思いを込める。

 放課後等デイサービス「ウォレスアカデミー」を4月、福井市大手3丁目のビル内に開設した。預かり目的がメインで集団行動を学ぶ一般的な施設と異なり、中高生を含む6~18歳の子どもに個室でマンツーマン指導をするのが特徴。塾のようにして、週1、2回の頻度で50分ずつの利用予約を受け付ける。

 学習障害(LD)や自閉症スペクトラム障害(ASD)などの子どもたちが対象。保育士や教員の資格を持つ講師が、読み書きや計算、社会でのマナーなどを教える。新型コロナウイルスの影響が落ち着いて利用は増え、現在は小中高生26人が通っている。

 「ウォレスワーク」と銘打った企業向けの取り組みでは、県内の特別支援学校で就労支援の経験を積んだ専門スタッフが、職場での障害のある人への接し方や特性の生かし方を助言。アカデミー利用者の適性に照らした雇用のマッチングを目指す。来年には就労トレーニング「ウォレスジョブトレ」も始める予定。

 アカデミーに通う注意欠陥多動性障害(ADHD)の小学3年男児の母親は「文字に苦手意識がある息子にあった教え方をしてくれている」と目を細める。管理者で社会福祉士の永田弘幸さんは「障害や症状だけで区分せず、オーダーメードの対応をしていきたい」と意気込んでいる。

 山内代表取締役は「子どもが対人関係などで困っていても、学習に問題がなければ対処されないままで、社会に出てからつらい思いをして、ひきこもりになるケースがある。早い段階から子どもたちに向き合って、将来のためのサポートをすることが必要」と話している。

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NPOホップすてーしょんも同じようなコンセプトで新事業所を計画中です。小学校高学年から中学生までの発達障害を起因とする学びの課題に取り組むことは極めて重要な課題だと感じています。もちろん、その学びの課題の背景には学習上の困難だけでなく、対人関係の困難や行動上の困難があることも少なくありません。また、進路という視点から考えると、就労にソフトランディングすることが困難なケースが多いです。学校を卒業してから、成人してから、取り組むのではなく、早い時期から自分の特性を知り、支援を受けることで自分らしさを発揮できるのだと考えられるように取り組むことが重要だと考えています。