すてっぷ・じゃんぷ日記

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休憩・遊び??

よく子どものスケジュールに「休憩」とか「あそび」とか示して「自由にしていいよ」と言う意味で使っていることがあります。でも、これは子どもによっては、何をしていいかわからない事になります。今日は子ども自己刺激の声が大きかったと言う報告があったりしますが、その前にその時子どもがどうしていたのかが大事です。

何かをしていて声が出るなら、貧乏ゆすりとか椅子のギッタバッタンと同じようなものですが、何もしていない時に声が出てしまうなら、暇なので自己刺激をしているか、声を出していると誰かがするべきことを指示してくれる事があるので、「暇なので指示して」という注意喚起かも知れません。

コミュニケーション障害が重い子どもの場合は、後者が多いです。そうであるならば、やり直し行動で絵カードで好きなものを要求する等を教えます。大事なことは、大人が思っている「休憩」「あそび」は目に見えるものではありませんから何をしていいかわからない子が少なくないのです。「休憩」ではなく「忍たまビデオ見る」とか「髭男のアルバムを聴く」「シルバニアンファミリーを並べる」等具体的な余暇の過ごし方を提示することが大事です。

具体的な目標

放課後等デイサービスでは、半年に1回個別支援計画を書き直します。1万4千の事業所が23万人弱の子どもたちに書いて保護者に説明していることになります。もちろん、放デイだけで考えるのではなくて、相談事業所が家庭や地域での目標も含めて当事者からの聞き取りやアセスメントを経たサービス利用計画として大枠の目標を設定し、それに沿う形で放デイの目標が決まります。

気になるのは、どの計画をみても誰にでも当てはまりそうな目標が並んでいることが少なくない事です。支援計画とは、文字通り支援の計画ですから、何をどのように支援すれば子どもが自立的に活動できるのか、みんなと活動に参加できるのかが記述されている必要があります。

勿論、生活経験を重ねる中で自然に子どもたちが気づいて力をつけていくことが望ましいのですが、子どもを取り巻く環境は必ずしも子どもが自分で学べる環境ばかりではありません。その環境の調整も含めてスタッフは子どもの支援を考えていく必要があります。そして、放デイの取り組みだけで子どもが成長していけるものでもありません。家庭や学校、他の事業所も利用している子どもはそれもふくめて考える必要があります。

となってくると、あまり大上段に振りかぶった大きな目標よりは、1回2時間ほどで週2~3回の放デイでできることを目標にしなければなりません。具体的に書くことは今まさに必要なリアルな支援が展開されている証拠でもあるのです。