すてっぷ・じゃんぷ日記

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「トーストはおやつに入りますか?」

「先生、おやつにバナナは入りますか?」遠足を思い出させる文言と言えば、これではないでしょうか。みなさんも一度は聞いたことがあると思います。時期的にも「遠足に行ってきたよ!」という子どもたちが多いですが、実際に先生に聞いた人は何人くらいいたでしょう。もし聞かれたら、皆さんならどう答えますか? バナナはおやつ? デザート? 筆者は、チョコバナナならおやつ、バナナ単品ならデザート。加工するかしないかがボーダーラインだと考えているのですが…。う~ん…、難しい問題ですね。 

逆に子どもに聞いてみると、どんな答えが返ってくるでしょうか。子どもの中には、大人の悩みなんて一刀両断。「バナナはおやつやろ」と言い切る子もいます。そして、その考えをなかなか変えられない子どもが少なくありません。小学生のN君も、決められたルールを守ることができる一方で、後から変更になったこと、自分の中でこうだと思っていること対しては融通が利きにくい傾向があります。そんなN君がB君のおやつをみてびっくり。

「B君、おやつの時間にトースト食べているけど、あれはおやつではないんじゃないの?」

と職員に尋ねました。N君にとって、トーストはおやつではなくごはんであるものだったのです。B君は食べられるものが少ない中で、トーストが好物なので、おやつにトーストを食べています。そんな理由はあるのですが、職員はシンプルに答えました。

「すてっぷでは、トーストもおやつに入るよ。N君も今日はトーストにする?」

すると、N君は「そうなんや!どうしようかな…また今度で。」と言って、普段よく食べるお菓子を要求しました。数日後、N君が職員のそばに駆け寄り不安そうに尋ねてきました。

「おやつでトーストって食べられる?」

職員は、「もちろん食べられるよ。今日食べる?」と聞くと、N君は「うん。食べる。」と答えました。N君は食べた後、「おいしかった。また食べたい。」と笑顔で言っていました。

一度は職員におやつでトーストを食べていいことを聞いたものの、もう一度不安そうな顔で確認してきたN君。きっと心の中で、「トーストはおやつじゃない気がする。」という気持ちと「トースト食べてみたいな。」という気持ちがせめぎ合っていたのだと思います。「おやつで初めてトーストを食べた。」という小さなことですが、融通を効かせることで「できないと思っていたことができる。」という体験ができたことがよかったと感じた出来事でした。

さて、バナナはおやつなのかデザートなのか。N君に聞いたらどんな答えが返ってくるでしょうか。「おやつやろ」「デザートやろ」と言い切るのか。それとも違う答えを出すのか。融通を効かせるチャレンジは、まだまだいっぱい作れそうです。

外遊びのススメ

これから気持ちのいい気候です。みんな今日も元気に外に遊びにいきました。遊んでいるうちに体力がつき運動能力も高まります。外遊びは屋内遊びでは得られないメリットがたくさんあります。

1地面のデコボコを体で感じてとらえ、バランスをとって歩いたり走ったりする調整力ができる。2斜面を登ったり降りたりすることで体幹の筋肉が鍛えられる。3外の空気や日光からの刺激を感じ、皮膚が強くなり、メラトニンの分泌でよく眠れる。4四季折々異なる空気を繊細に感じとれる感性が磨ける。

外に出て体を動かすことで、五感が研ぎ澄まされ、微妙な違いを感じ取ることができます。生きていくうえでは、豊富な経験が強みになりますが、外遊びで得られる五感の経験は何事にも変えがたいものです。外遊びでは運動神経と共に感覚が鍛えられるのです。また、体幹を鍛えることは重要とされていますが、様々なメリットがあります。

1全身バランスよく成長する。2姿勢がきれいになる。3腹が据わり度胸がつく。4疲れにくい体になる

外でよく遊んでいる子ほどこれらの強みが見られます。天気の良い日は外で遊ぼう。公園よりも野原や山道や堤防の凸凹は体や心の柔軟性を育てます。お天気の良い日は外で遊ぶに限ります。