すてっぷ・じゃんぷ日記

タグ:遊びの中の学び

「負け」と向き合う

今までも何度か「負け」が認められない子どもについてブログで書いてきました。

先日じゃんぷで風船バレーをした時も負けてしまい,一瞬塞ぎ込んでしまったC君がいます。その時はC君の友達のD君が「一緒にやろう!」と声をかけてくれ,また参加することが出来ました。

まず,「負けが認められない」ということ自体はその子の気質です。ここは割り切って考えるしかありません。ただ,こういった子どもは「がんばろう!」という気持ちが強いので,それはとても良いことです。

まず,ゲームの前に「この遊びには勝ち負けがあります。勝つ人がいたら負ける人もいます」と前もって勝敗が分かれることを予告し,「勝ってもいばりません,負けてもおこりません」と遊びのルールを作ったうえで遊び始めます。そして負けてしまって悔しがる子には,「勝ちたかったんだね」とその感情を言語化してあげ,自分の気持ちを理解してもらえるという安心感を持たせてあげます。そうすれば昂った気持ちを抑える一助になります。

結果がよかったときは「結果とがんばった過程の両方を褒める」逆に結果がよくなかったときは,「がんばった過程を褒める」ことで勝っても負けても次にまたがんばることができるように繋げることも大切です。

室内遊びでも外遊びでも,子どもが良いプレーをした時は「その考えはなかったわ!すごい!」「いい動きだね!ナイスプレー!」と褒めるようにしています。

もちろん中には「そんなん言われたって負けは負けやん…」と言う子もいます。しかしいろんな遊びをし,勝ったり負けたりを繰り返して「負けても楽しかった!」と思えるように支援をしたいと考えています。結果がどうであれ,中身が素晴らしかったら拍手です!

負けて悔しい…!

先日じゃんぷで子ども3人と神経衰弱で遊んだ時のことです。

L君とM君の仲良しコンビと,N君の3人で神経衰弱をしました。N君は学習は苦手ですが,視覚的な記憶が良く,神経衰弱が得意なのではないか,ということでその遊びをしました。

するとN君は思った通りカードを取れていました。しかしそれ以上にL君の記憶力が凄まじく,次々とカードを取っていきます。圧倒的にL君の点数が高く,「もう逆転は出来ないな」といった様子でした。

N君は「L君すごーい!すごーい!」とテンションが上がっていましたが,M君は「あいつズルい!もうやりたくない!」と下を向いてしまいました。

普段仲良しのL君とM君ですが,こんなことは初めてで少しL君も戸惑った様子です。M君は完全に塞ぎこんでしまいました。

職員も入り,最後までゲームには参加できましたが,その後は個別学習の時間です。「切り替えれるかな~」と心配していましたが部屋に入ることが出来ました。気持ちは沈んだままでしたが,「めっっっっっちゃ悔しかった!!」「次は(僕が得意な)ウノがしたい」等,気持ちを話してくれました。

落ち着いたのでM君には「『ズルい』じゃなくて『L君すごい!』かな。」「次はウノしたいね。」と修正と気持ちの受け止めをし,「悔しいって思うことは大事なことだよ。決して悪いことじゃないからね。」と伝えました。