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投稿日時: 2021/07/17 staff4

障害ある子の通学、支援制度を 保護者の付き添い「負担大きい」西宮の当事者団体、市に要望

2021/07/11 【神戸新聞】

障害の有無にかかわらず、同じ学校や教室で学ぶ「インクルーシブ教育」(包容する教育)。その広がりに向けて課題となっているのが、子どもの通学だ。発達障害や肢体不自由など一人での通学が難しい場合、地域の学校では保護者が付き添わなければならない。市民団体「インクルネット西宮」(兵庫県西宮市)はこのほど、当事者らに実施したアンケートの結果を公表。保護者らの声を踏まえ、通学支援制度の創設を市に求めた。(鈴木久仁子)

西宮市の角裕美さんは、人工呼吸器を必要とする小学4年の長男(9)を近くの市立小学校に通わせている。長男は看護師のケアを受けながら、通常学級で、同級生と一緒に授業を受ける。

「息子は学校が大好きで、幼稚園からの“仲間”に囲まれ、表情が豊かになった。一人離れて遠くの支援学校に行くより地域で育てたい」と裕美さんは語る。

一方で登下校は裕美さんが付き添わなければならず、体調を崩すと子どもが元気でも欠席させざるを得ない。また、裕美さんは看護師の資格を持つが、毎日の送迎がある現状では復職もほぼ不可能だ。

特別支援学校に通学する児童生徒は福祉タクシーや送迎バスを利用できるが、地域の学校を選択した場合は利用できない。「大変さは認識しているが、登下校は保護者の責任」と西宮市教育委員会。裕美さんは「一人親や幼いきょうだいを抱える家庭など、さらに負担は大きい」とため息をつく。

「インクルネット西宮」は医療的ケアが必要な子どもが地域の友だちと学べるようにと5年前に発足。現在は教員や保護者ら20人で活動する。

代表の目良知美さんは「親が送迎するのは当たり前と思い込み、これまで声を上げる発想もなかった。でも、どこの学校を選択しても子どもがきちんと学校に通えるためには通学支援は不可欠」と話す。

実態把握のため、同団体は5月にアンケートを実施。地域の学校に通う、市内の障害児の保護者ら109人が回答を寄せた。

結果、86%にあたる94人が子どもの登下校に付き添い、うち半数の47人は学校から付き添うよう求められていた。保護者の体調が悪いときには38人(40%)が学校を休ませ、教育の機会を損なっていることも分かった。

登下校に付き添う94人の回答を見ると、半数以上の53人が就労しておらず、うち39人(74%)は仕事をしたいと考えていた。また24人が、放課後等デイサービスを利用しているが、その理由を61%が「自宅までの送迎機能を利用するため」としていた。

地域の学校に在籍する、支援の必要な児童生徒は年々増加傾向にある。兵庫県の調べによると、2020年度、地域の小中学校・義務教育学校の特別支援学級に通う児童生徒数は8150人。前年度に比べ589人増えた。

今年6月には保育所や学校への看護師配置などを柱とする「医療的ケア児支援法」も成立した。目良さんは「子どもの学びを保障する観点からも、きちんとした制度として導入してほしい」と話している。

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「登下校は保護者の責任」と言うけれど、子どもの移動能力の差は保護者の責任ではありません。障害によって自立通学ができないことは親の責任ではないのですから社会が支援するべきです。西宮市教育委員会は子どもの障害は親の責任だと言っているに等しいと知るべきです。ただ、人工呼吸器使用の子どもの場合は、親が離れれば呼吸器利用は医療行為ですから看護師が管理する必要があるので、ハードルは一つ上がります。しかし、考え方は同じで、子どもが人工呼吸器をつける必要があるのは保護者の責任ではないのですから、社会が支援すべきです。

障害のある子どもの通常学校への通学について、移動支援等福祉制度を使う話は子どもの入学前になるとあちこちで出てきます。福祉の目的を達成するために様々な工夫をして行政施策として実現している自治体は、京都市をはじめいくつかあります。行政施策のない自治体でも既存のサービスを運用して頑張っている自治体もあります。しかし、支給決定をする側の行政担当官が運用は「目的外使用」だから認められないと言い続けている自治体の方がはるかに多いです。登下校の僅かな時間のために、働きたくても働けない保護者は少なくありません。

通学支援のない地域で保護者が就労している場合、放デイなら送迎がついているので下校時は学校に迎えに行き夕方自宅まで送ってくれるという理由で利用する人もいます。保護者が送迎ができないと言う理由で、地域の学童保育所が利用できない障害児も少なくないと思われます。ダイバーシティ社会だのインクルーシブ教育だのお役所の掲げるお題目は立派ですが足元がおぼつきません。子どもは社会で育てるものだと、ヘルパーや移動支援事業の運用をもっと広げて、子どもが子どもらしく生活できるようにしたいものです。